【CAOTY(カーオーディオ・オブ・ザ・イヤー)2015】発表! ランク上位機種の人気の秘密に迫る! 「4chパワーアンプ6万円以上10万円未満部門 前編」 | Push on! Mycar-life

【CAOTY(カーオーディオ・オブ・ザ・イヤー)2015】発表! ランク上位機種の人気の秘密に迫る! 「4chパワーアンプ6万円以上10万円未満部門 前編」

今月もまた、【CAOTY2015】にランクインした人気パワーアンプの徹底試聴リポートをお贈りする。

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【CAOTY(カーオーディオ・オブ・ザ・イヤー)2015】発表! ランク上位機種の人気の秘密に迫る! 「4chパワーアンプ6万円以上10万円未満部門 前編」
  • 【CAOTY(カーオーディオ・オブ・ザ・イヤー)2015】発表! ランク上位機種の人気の秘密に迫る! 「4chパワーアンプ6万円以上10万円未満部門 前編」
  • MTXオーディオ X THUNDER 125.4
  • ロックフォード・フォズゲート P400X4
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  • ロックフォード・フォズゲート P400X4
  • ロックフォード・フォズゲート T400-4
  • ロックフォード・フォズゲート T400-4

今月もまた、【CAOTY2015】にランクインした人気パワーアンプの徹底試聴リポートをお贈りする。

今週と来週はまず、「4chパワーアンプ6万円以上10万円未満部門」のランキングを見ていく。ミドル級アンプの中の売れ筋モデルの実力を、じっくりと探っていく。

最初に、【CAOTY2015】とはどのようなランキングなのかを簡単におさらいしておこう。【CAOTY2015】とは、海外カーオーディオブランド製品を多数、正規輸入・販売展開しているイース・コーポレーションが発表した、売れ筋ユニットのランキングだ。部門数の合計は計26部門。各10位まで発表されたので、ランクインした機種の合計は実に、260台にもおよぶ。なんとも大がかりなランキングなのである。

では早速、各機についてのインプレッション・リポートに入っていこう。なお、試聴においてはこれまでと同様に、リファレンス・スピーカーとしてRSオーディオの『RS Revelation 165』(税込価格:22万6800円)を使用した(クロスオーバーは、スピーカーに付属のパッシブネットワークを使用)。ケーブル類はすべて、モンスターカーオーディオで統一している。

第5位 MTXオーディオ X THUNDER 125.4

 (税込価格:9万720円)

MTXオーディオ X THUNDER 125.4

2014年の秋に発売開始となった当機。【CAOTY2014】では、販売期間が短かったにもかかわらず8位入賞と健闘を見せ、そして2015年は5位までジャンプアップ。着実な支持を集めていることが伺える。

ちなみに、老舗アメリカンブランドの1つであるMTXオーディオは現在、パワーアンプを3ライン擁していて、当機が含まれる『X THUNDERシリーズ』は、最上位に位置している。他にはクラスDの5chモデルと1chモデルがあり、全3機種がラインナップしている(当機のみがAB級アンプ)。

見た目からは無骨な印象を受ける。まずはそのカラーリング。マットブラックという渋い色合いが、なんとも言えぬ重厚感を醸し出す。さらにトップパネル全体がヒートシンク(放熱性の高いアルミ製)になっているあたりも、いかにもMTXといった男前な雰囲気だ。

サウンドはイメージどうりなのか、否か…。興味津々で試聴をスタートした。

一聴して感じたのは、充実感だ。1音1音にコクがあり、深みもある。聴き応えのあるサウンドなのである。次に、帯域ごとに注目してみると、まず高域は至って繊細、そして粒立ちもいい。中域も充実していて、ボーカルにもしっかり感がある。低域も量感があり、伸びやかでハリもある。

パワーでぐいぐい押すタイプかと想像していたのだが、じっくりと聴かせるタイプだと感じた。音色傾向は、どちらかというと温かみのあるサウンドだ。濃いめの音がお好きならば、これは結構ハマるのではないだろうか。さすがの実力機であることを実感した。

第4位 ロックフォード・フォズゲート P400X4

 (税込価格:7万7760円)

ロックフォード・フォズゲート P400X4
ロックフォード・フォズゲート P400X4ロックフォード・フォズゲート P400X4ロックフォード・フォズゲート P400X4
【CAOTY2014】の第2位から2ランク順位を落とした当機。実はこの部門は、他部門以上に順位の変動が大きい。一部、価格改定により部門移動したモデルもあるが、それにしても入れ替わりが派手だ。その中にあって、当機の2ランクダウンは、もっともインパクトのある順位変動の1つである。さて、安定した人気を誇っていたロックフォードの『パンチシリーズ』を抜き去った2台とは…。

それらについては次週じっくりとご紹介するが、まずは当機である。当機が属する現行の『パンチシリーズ』は、ロックフォードの中では新しめのラインであり、随所に新技術が注入されたハイテクアンプだ。もっとも注目すべきは、”C.L.E.A.N.”テクノロジー。クリップインジケーターが装備されていて、これを活用することで適正なゲイン調整が可能となる。インストーラーにとって扱いやすく、結果、確実に性能が引き出されることになるので、ユーザーにとってもメリットだ。さらには、上級機で使われている技術のいくつかを継承することもできている。果たして、それらが音にどのように活かされているのだろうか…。

結論から入ろう。サウンドもまさしく上級機譲りだ。どっしり感とキレ味に特長がある、ロックフォードらしいサウンドを満喫できた。高域は音の立ち上がりが素早くシャープ。輪郭もはっきりとしている。中域もクリアで明瞭度が高い。余韻も間延びせず、適切だ。美しい響きが楽しめた。

そして印象的なのは低域だ。まさしくパンチのある低音であり、タイトでかつレスポンスも速い。

全体的に、ガツっとしたサウンドで、迫力がある。音楽を楽しく聴かせてくれる、エンターテインメント性の高い1台だ。

第3位 ロックフォード・フォズゲート T400-4

 (税込価格:8万6400円)

ロックフォード・フォズゲート T400-4
ロックフォード・フォズゲート T400-4ロックフォード・フォズゲート T400-4
なんと当部門では、王者・ロックフォード・フォズゲートの『パワーシリーズ』が首位から陥落し、3位となっている。2位でもなく、3位…。絶対的な強さを誇っていただけに、驚きを禁じ得ない結果である。

ただ、よくよく考えると当機の発売開始は、2007年。8年目にしてなおもこの順位をキープしていることのほうに、むしろ驚くべきである。当機を愛用している延べのユーザー数はどのくらいになるのだろうか…。カーオーディオ史上において、もっとも売れたモデルの1つであることは間違いないだろう。

なお、通常の『パワーシリーズ』のパワーアンプは現在、9機種がラインナップしているが、その中で当機は、もっともリーズナブルなモデルである(1chあたりの価格がもっとも廉価)。いわば、『パワーシリーズ』の入門機、という位置付けのモデルでもある。

その音を改めて確認してみたが、実力はやはり確かだ。完成されている。サウンド傾向は『パンチシリーズ』と同様ながらも、よりエネルギー感に満ちていて、生命力あるサウンドを響かせている。制動力も上がっているので、リズムのキレ味もさらに高まっている。

細かな点に注意して聴いても、悪いところは見当たらない。情報量、解像度、明瞭度、帯域バランス、それぞれ一定のレベルを超えている。その上で、音楽をドラマチックに再現し、聴き手を引き込んでいく。まさしく“名機”というにふさわしいサウンドを堪能できた。

今週のリポートは以上だ。次週はいよいよ、下克上を果たした上位2台と、6位以下の注目機1台について見ていく。次週もお読み逃しなく。

《太田祥三》

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