日本数学検定協会は2016年1月23日、奈良県の華厳宗大本山「東大寺」に算数・数学の発展の願いを込めて数学の額「算額」を奉納する。 1月23日は「算額文化を広める日」にあたり、当日は算額の披露・奉納の式典を執り行う。
算額とは、江戸時代に数学者や一般庶民の数学愛好家たちが、額や絵馬に数学の問題や解法を記し、神社や仏閣に奉納しあったという歴史ある文化。日本数学検定協会は、協会の理念でもある「算数・数学への興味喚起」を広く促すための活動の一環として、数学の学びの文化である算額を復興し2015年より東大寺に奉納している。
今回奉納する算額は、たて68cm×よこ56cmが2体、たて68cm×よこ118cmが1体。大仏様と東海道五十三次をからめた問題と、東大寺に収蔵されている絵巻「華厳五十五所絵巻(けごんごじゅうごしょえまき)」から派生した図形の問題という、寺院ならではの問題2問が作成された。
問題は1月23日の奉納式典で初めて一般公開される。また日本数学検定協会では、毎年1月23日を「算額文化を広める日」として、今後も継続的な問題の発表を予定している。