“超小型パワーアンプ”が、充実一途! 注目モデルの利点と性能を徹底検証! #3: JLオーディオ・XD200/2v2 試聴編 | Push on! Mycar-life

“超小型パワーアンプ”が、充実一途! 注目モデルの利点と性能を徹底検証! #3: JLオーディオ・XD200/2v2 試聴編

“超小型パワーアンプ”の選択肢が増えてきた。ニーズも高まり、それに応えるように、新製品が続々とリリースされているのだ。この秋には、アメリカンブランドの雄、JLオーディオからも、注目作「HX280/4」が新登場した。というわけで、この「HX280/4」の魅力・実力を取材しながら、既発売の人気モデルにもスポットをあて、「“超小型パワーアンプ”の今」をリポートしている。今回取り上げるのは、同じくJLオーディオの「XD200/2v2」。そのサウンドや、いかに…。

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“超小型パワーアンプ”が、充実一途! 注目モデルの利点と性能を徹底検証!


“超小型パワーアンプ”の選択肢が増えてきた。ニーズも高まり、それに応えるように、新製品が続々とリリースされているのだ。この秋には、アメリカンブランドの雄、JLオーディオからも、注目作「HX280/4」が新登場した。というわけで、この「HX280/4」の魅力・実力を取材しながら、既発売の人気モデルにもスポットをあて、「“超小型パワーアンプ”の今」をリポートしている。今回取り上げるのは、同じくJLオーディオの「XD200/2v2」。そのサウンドや、いかに…。

今週は、JLオーディオの「XD200/2v2」のインプレッション・リポートをお伝えする。まずは基本スペックからご紹介しよう。


JLオーディオ「XD200/2v2」(税抜価格:7万5000円)



JLオーディオ・XD200/2v2


  • 仕様:2ch(2/1ch)パワーアンプ

  • 定格出力:75W×2(4Ω)100W×2(2Ω)

  • 周波数特性:12Hz〜22kHz(±0.1dB)

  • S/N比:104dB

  • サイズ(幅×奥行×高さ):174×180×52mmm

  • 重量:1.70kg

ところで当モデルは、今回取り上げている他のモデルとは少々趣が異なっている。というのも、“超小型”を前面に出しているモデル、というわけではないのだ。

“XDシリーズ”は、バリエーションの豊富さを最大の特長としている。現状のラインナップは計10モデル。内訳は、1chモデルが3機種、それ以外は、2ch機、3ch機、4ch機、5ch機、6ch機、8ch機という顔ぶれだ(5ch機のみ2機種ある)。ここまで陣営が多彩なシリーズは、他ブランドを見渡してもそうそうない。

その上で、高効率であることも特長としている。先週の当記事内でインプレッション・リポートをお届けした新製品、JLオーディオ「HX280/4」で採用されているのと同様の“NexD”というクラスD技術が搭載されていて、小型・省電力でありながら、クリーン、ハイパワー、ハイクオリティを実現しているシリーズだ。

であるので、結果、“超小型”も特長となっている。今回試聴した「XD200/2v2」のサイズは、タテもヨコも、ともに20cmを切る小ささである。

ちなみに8chモデルの「XD800/8v2」のサイズは、374×180×52mm。「タテは短いものの、横幅はまあ普通サイズのパワーアンプ」と思うことなかれ。8chモデルにしてこの小ささは、驚くべきレベルと言っていい。“多ch”という特長の影に隠れがちなのだが、十二分に“超小型”なのである。

さて、音質性能はどうなのか。価格的にはミドル級である。試聴機の「XD200/2v2」は2chモデルであり、1chあたりの価格は3万7500円。先週にリポートした2機種よりぐっと高価だ。それが音にどれだけ現れるのか、興味津々で試聴を開始した。


JLオーディオ・XD200/2v2


一瞬の出音で、クラスの違いを思い知った。情報量と鮮度が相当に向上している。

低域の質も良好だ。伸びもあり、量感も豊富。さらにはドライブ感も上がっている。弾力性に富み、躍動感もある、実に心地良い低音だ。

中域はハリがあり、芯もある。各楽器の音がより明確に分離されていて、それぞれがちゃんと前に出てきている。高域も繊細になった。滑らかで、そして質感が良い。

ステージの再現性もハイレベルだ。立体感を忠実に再現し、かつ定位感も的確。それぞれの音の出どころが、よりピンポイントになっている。

総合力で満足度の高いサウンドだった。“超小型”であることが何ひとつ音に悪影響を与えていない。高性能なミドル級アンプである。バランスもフラットで、音色傾向も至ってナチュラルだ。ドライ過ぎず、ウォーム過ぎず、あくまでも中庸な音だと思う。広く万人に受け入れられる音だと感じた。

最新のクラスD技術の確かさも改めて実感した。ここまで聴いてきた3機種はどれも、“超小型”化を実現しながら音質性能においてもすこぶる安定感が高い。

多chを必要とするシステムを組む場合、当シリーズの多chモデル1台で完結させるというのも面白い。台数が少なくて済むことはインストール性の面でもメリットがあり、それでいて音質性能も上質であるならば文句はない。

ミドルクラスのアンプを探している人は、“XDシリーズ”もお忘れなく。手応えのある充実機だ。

さて次週は、ロックフォード・フォズゲートのパワーシリーズとマリーンシリーズの“超小型”モデルを2機種取り上げる。次回も必読だ。

《太田祥三》

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