“超小型パワーアンプ”が、充実一途! 注目モデルの利点と性能を徹底検証! #2: JLオーディオ・HX280/4、ロックフォード・PBR300X4 試聴編 | Push on! Mycar-life

“超小型パワーアンプ”が、充実一途! 注目モデルの利点と性能を徹底検証! #2: JLオーディオ・HX280/4、ロックフォード・PBR300X4 試聴編

近年、超小型アンプのリリースが目立っている。そしてこのほど、老舗アメリカンブランドのJLオーディオからも「HX280/4」という超小型パワーアンプのニューモデルが登場した。当機の実力をチェックするとともに、これを機に、他の注目モデルについても改めてその音質性能を確認していこうと思う。超小型アンプは使えるのか、否か…。今週は「HX280/4」と、それと同価格帯の製品、ロックフォード・フォズゲートの「PBR300X4」についてのインプレッション・リポートをお届けする。

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“超小型パワーアンプ”が、充実一途! 注目モデルの利点と性能を徹底検証!


近年、超小型アンプのリリースが目立っている。そしてこのほど、老舗アメリカンブランドのJLオーディオからも「HX280/4」という超小型パワーアンプのニューモデルが登場した。当機の実力をチェックするとともに、これを機に、他の注目モデルについても改めてその音質性能を確認していこうと思う。超小型アンプは使えるのか、否か…。今週は「HX280/4」と、それと同価格帯の製品、ロックフォード・フォズゲートの「PBR300X4」についてのインプレッション・リポートをお届けする。

まずは、ロックフォード「PBR300X4」の基本スペックからご紹介しておこう。


ロックフォード・フォズゲート「PBR300X4」(税抜価格:5万4000円)


ロックフォード・フォズゲート「PBR300X4」






















仕様

4chパワーアンプ (※ブリッジ接続には非対応)


定格出力

75W×4(4Ω)


周波数特性

20Hz〜20kHz(±1dB)


S/N比

100dB


サイズ(幅×奥行×高さ)

171×108×38mm


質量

1.08kg

JLオーディオ「HX280/4」も4chモデルであり、税抜価格が5万5000円であるので、価格はほぼ同一と言っていい。定格出力は「HX280/4」が50W×4ch(4Ω)。パワーでは少々「PBR300X4」に分がある。

早速、試聴リポートに入っていく。まずは若干価格が下回っている、「PBR300X4」から聴いてみた。

試聴環境は以下のとおりだ。ソースユニットはPCで、それに取り込まれたFLACデータをUSB-DACを介してパワーアンプに送り込むというシステム。使用したスピーカーは話題を集めるRS オーディオの「RS Revelation 165」(税抜価格:21万円)。

ケーブルには、すべてモンスターカーオーディオを使用した。パワーケーブルが『MCA PF8』(税抜き価格:1000円/m)、RCAケーブルが『MCA 450i-3M』(税抜き価格:1万5000円/3m・2ch)、スピーカーケーブルが『MCA 350S16』(税抜き価格:800円/m)という構成だ。4chパワーアンプは、ブリッジ接続などをしない通常動作とし、4chのうち2chを使用して試聴を行った。



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ロックフォード・フォズゲート「PBR300X4」

PCを操作して楽曲をスタートさせ、その音に耳を澄ました。

超小型モデルゆえに、パワー感がどうなのか気になっていたが、パワー不足はまったく感じられなかった。外部パワーアンプならではの押し出し感があり、余裕もある。かなり高いレベルまでボリュームを上げてみても、音質自体には何の問題もない。超小型アンプの試聴であることを忘れさせる音だった。

音色は至って正確だ。ソースの音を素直に表現できている。誇張も変調もなく、そのままのサウンドを再現してくれている。そしてやはりさすがはロックフォード。全体的なドライブ感に独特の魅力がある。低域もロックフォードらしい傾向の音で、量感がありながらほど良くタイトで弾力感あるベースラインを聴くことができた。

中域には厚みを感じ、高域にはハギレの良さを感じた。ステージの立体感もなかなかだ。

4chモデルでこの価格なので、クラスでいえば完全なるエントリーモデルだ。それを考えると十分に満足できる音だった。この音に文句をつける気分にはならない。音楽をしっかりと楽しめた。


JLオーディオ「HX280/4」

JLオーディオ「HX280/4」


さて、いよいよJLオーディオのNewモデル「HX280/4」の試聴に入る。アンプをつなぎ換えていただき、早速試聴用トラックをスタートさせると…。

まずパワー感について。ロックフォードの「PBR300X4」と比べ、パワー不足は微塵も感じられなかった。同じように押し出し感も余裕も感じ、定位感も良好だ。もちろんボリュームを上げても歪むことない。

音質傾向であるが、こちらのモデルのほうがレンジが広いように感じた。高域も低域もそれぞれに伸びを感じ、低域は重心が下がり量感も少々増しただろうか、しかしほど良くタイトでドライブ感も申し分ない。

中域、高域には明瞭感を感じた。はっきりとした音と言ってもいいだろう。各楽器の音が実にクッキリと前に出ているし、生き生きと音楽を奏でている。よりニュートラルな音色傾向のように思う。広い層に受け入れられるであろう素直な音だ。明るく楽しく音楽を再現してくれた。



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JLオーディオ「HX280/4」

今どきの超小型アンプ、侮り難しだ。

外付けパワーアンプはスペースを取るから、重量が増えるから、といった理由で装着を見送っている人が少なからずいるだろう。そのような方々に、これらをぜひ試聴していただきたいとつくづく思う。

パワーアンプを導入すると、音楽の感動力も増幅する。押し出し感が増し、それぞれの楽器の音がくっきりとしてくる。低域のパワー感も増し、音楽がよりリズミックになり生き生きとしてくる。これら超小型アンプでも、外部アンプの良さを十二分に享受することが可能だ。特に、廉価なソースユニットを使っているケースでは、エントリーグレードのパワーアンプでもグッと音が良化するはずだ。

さて次週は、同じくJLオーディオの、「XD200/2v2」についてインプレッション・リポートをお届けする。お楽しみに。

《太田祥三》

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