“MONSTER CAR AUDIO”が本格始動! 背景とコンセプト そしてその“実力”に迫る!! #1 | Push on! Mycar-life

“MONSTER CAR AUDIO”が本格始動! 背景とコンセプト そしてその“実力”に迫る!! #1

2014年春に新たに誕生した注目の新ブランド、“MONSTER CAR AUDIO”。その製品ラインナップが、2015年1月、遂に出揃った! マイカーライフ編集部では早速、それらの“実力”を確認すべく試聴取材を敢行! 同時に、“MONSTER CAR AUDIO”がスタートしたその背景 & コンセプトについても詳しくお聞きしてきた。“MONSTER CAR AUDIO”は何を目指しているのか、そしてそのポテンシャルは…。これから4週にわたり、じっくりとリポートしていく。

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“MONSTER CAR AUDIO”が本格始動! 背景とコンセプト そしてその“実力”に迫る!!


2014年春に新たに誕生した注目の新ブランド、“MONSTER CAR AUDIO”。その製品ラインナップが、2015年1月、遂に出揃った! マイカーライフ編集部では早速、それらの“実力”を確認すべく試聴取材を敢行! 同時に、“MONSTER CAR AUDIO”がスタートしたその背景 & コンセプトについても詳しくお聞きしてきた。“MONSTER CAR AUDIO”は何を目指しているのか、そしてそのポテンシャルは…。これから4週にわたり、じっくりとリポートしていく。

今週は、“MONSTER CAR AUDIO”とはそもそもどのようなブランドなのか、そして設立の背景には何があるのか、について解説していきたいと思う。取材に対応してくださったのは“イース・コーポレーション”のMonster Car Audio 国内事業部・関口周二氏。たっぷりお話をお聞きしてきた。


Monster Car Audio 国内事業部・関口周二氏

Monster Car Audio 国内事業部・関口周二氏


まずは、昨年、“MONSTER CAR AUDIO”のスタートが発表された際にインフォメーションされたことからおさらいしておきたい。マイカーライフでも新製品紹介で取り上げた際に、それをお伝えした。要旨は以下だ。

「“MONSTER CAR AUDIO”とは、“MONSTER CABLE”のインターナショナル・ディストリビューター(日本正規輸入元)である“イース・コーポレーション”が、米国“Monster,Inc.”とライセンス契約を結び、カーオーディオ製品の企画・製作・プロデュースを行う新ブランドである」

このインフォメーションを聞いて「“MONSTER CAR AUDIO”とは、“MONSTER”の名前が付いた、しかし“MONSTER”とは別のブランド」と思った人もいるかもしれない。その理解は正しくない。なぜなら、“MONSTER CAR AUDIO”の製品は、正真正銘“MONSTER CABLE”の製品。“別”ブランド=“別”製品、ではないのである。

その理由は以下だ。

今回のライセンス契約には、“Monster,Inc.”が取得しているケーブル・コネクターに関する200以上の特許が使える、という内容まで含まれている。つまり“MONSTER CAR AUDIO”の製品は、まったくもって“MONSTER CABLE”クオリティを有しているのである。

つまり、実質的には以下のような理解が正しい。

「“MONSTER CAR AUDIO”は、あくまでも“Monster,Inc.”内に立ち上がった新ブランド。その舵取りを“イース・コーポレーション”が行う」

運営的な観点で見れば、上記の説明は少々強引な側面もあるが、ユーザー目線で考えれば、これが正しい。繰り返しになるが、“MONSTER CAR AUDIO”の製品はあくまで“MONSTER CABLE”クオリティを有している。“イース・コーポレーション”のアイデアと情熱も注ぎ込まれた、新しい“MONSTER CABLE”クオリティ、というわけだ。

ちなみにいうと、生産も“Monster,Inc.”が契約している正規工場で行われている。その意味でも、正真正銘の“Monster,Inc.”製品、と言っていい。


Monster Car Audio


なぜこのようなスペシャルな展開がスタートすることとなったのか、その経緯を解説していこう。背景にあるのはズバリ、両者の信頼関係。それは以下のような歴史によって築き上げられてきた。

“Monster,Inc.”は1979年に、ノエル・リー氏によって設立されたブランドだ。その時点ではノエル・リー氏=“Monster,Inc.”というような小さな規模だったという。自宅ガレージでオーディオ用のケーブルを手作りすることからスタートしたそうだ。

カー用ケーブルの開発に着手したのは、1994年、そしてその翌年から日本での販売をスタートさせている。それを手掛けたのが“イース・コーポレーション”だ。

実は、ノエル・リー氏と、“イース・コーポレーション”代表の尾前春吉氏は、“Monster,Inc.”設立間もない頃に知り合っている。当時、尾前氏は、北米でカーオーディオ・ビジネスを手掛けていた。リー氏が初めて『CES』に出展した時、尾前氏も『CES』に出展していた。その現場で2人は出会い、意気投合。以来親交が続いている。

尾前氏はその後日本に戻り、国内でカーオーディオビジネスを開始。1993年のことだ。そして1994年、カー用ケーブルを手掛け始めたリー氏は、日本にいる尾前氏とコンタクトを取る。信頼のおける尾前氏に、日本での販売を依頼したのだ(ちなみに言うと、ホームオーディオ用のケーブルについても、日本での最初の窓口となったのは尾前氏だ)。

そしてそれからほどなくして、日本でカーオーディオ文化が一気に花開く。その流れの中で、“MONSTER CABLE”も順調に日本国内に浸透していった。

当時、“MONSTER CABLE”の販促を中心的に担当していたのが、今回、お話を伺った関口周二氏だ。

当時“イース・コーポレーション”は、“Monster,Inc.”が提唱する理念「ケーブルとは、コンポーネントをつなぐためのただの電線ではなく、ケーブルそのものが正確な情報を伝達する『独立したコンポーネント』である」を、粘り強く日本市場に訴え続けた。今でこそ、ケーブルの重要性は広く知れ渡っているが、その土壌を“イース・コーポレーション”が耕したと言っていい。


Monster Car Audio


ところが…。

2000年代に突入して以降、カーオーディオ文化は以前の勢いを失っていく。それは日本に限ったことではなく、世界的な流れだった。カーだけに留まらず、オーディオ文化全体の状況が変化していった。

“Monster,Inc.”も主力製品を、モバイルオーディオや、デジタルツール関連へとシフトさせていくことになる。そうして、カー用の新製品は、2005年秋にフルモデルチェンジされたものが最後となる。以後、新製品はリリースされていない。製品の発売は続いていたが、新しいものが出てこない中では、その輝きは徐々に失われ…。

“イース・コーポレーション”は、その状況を憂いていた。愛すべき“MONSTER CABLE”を、カーオーディオ界の中でもう一度輝かせたい…、そう考えたのだ。

その思いが叶い、それが新ブランド“MONSTER CAR AUDIO”として結実した、というわけなのだ。

さて、この“MONSTER CAR AUDIO”。そのスタートの目的は、単に“MONSTER CABLE”をカーオーディオ界において復活させたい、ということがすべてではない。

この新ブランドが目指すものとは…。

次週は同ブランドのコンセプトについて詳しくリポートしていく。お楽しみに。

《太田祥三》
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