世界にはハイエンドカーオーディオの虜になる熱狂的なエンスージアストが存在する。それに応える作り手は一個人から小規模によるガレージような工房、そして大手メーカーと様々だが、中でも欧州で腕を奮う技術者、マイスターは優れた傑作を生み出している。とりわけイタリアは著名なブランドが豊富でシンフォニもそのひとつ。1997年イタリア中部マチェラタの地で産声を上げ、設立から今日まで音楽愛好家、いい音を求めるユーザーへ向けて着実に人気を得ている。本格的な日本導入は一昨年ということもあり、知らない人もいるだろうが要チェックだ。
ラインナップはパワーアンプとスピーカーが中心で、パワーアンプは大きくわけて3つのラインナップから成る。詳しくは割愛させていただくが、ハイエンドグレードのラ・プリマ。ミドルアッパークラスのテンポ。さらに昨年、ベーシックなイゾールディオが加わり、それぞれの個々モデルに音楽用語の名前が付けられている。一方、スピーカーのラインナップは2013年から2014年に一新。グランディオソCF(リミテッドエディション以下LTD)はフラッグシップ機という位置づけで、マエストソT、エロイコM、アパッシオナートE、カプリチオと豊富なバリエーションから選ぶことができる。
前置きが長くなったが、サウンドステーション AV Kansai 堺店が手掛けたシンフォニを実装するデモカー、BMW428iが出来上がったというニュースをいただいた。早速ご紹介しよう。スピーカーは、6インチ2ウェイシステムのグランディオソCF LTDをフロントに。サブウーファーはカプリチオC250.2SWを1本トランクに配備。パワーアンプはラ・プリマのプレステジオを選んでLR独立各1台という繋ぎ方で2台使用。サブウーファー用はテンポのプレストと呼ばれるコンパクトなものが使われている。ヘッドユニットとデジタルプロセッサーは定番カロッツェリアX、RS-D7XIII & RS-P99Xという構成となっている。
最上位のグランディオソCF LTDスピーカーとA級動作のパワーアンプ、プレステジオの組み合わせは初めての体験でラテンの華やかなイメージを想像していたが、予想とは違う方向のサウンドが耳に飛んできた。他社とは一線を画する今まで聴いたことのない感情を揺さぶられる個性的な音調である。このグランディオソCF LTDは2ウェイというコンベンショナルな制約の中でユニット能力を高みへと結晶化。緻密で厚みがあり、一本芯が通った迫り方、音数の多さも美点といえる。しかしセンシビティな面も見え隠れするのも事実で、装着時の音調整にもショップの個性が強く反映されるのでインストーラーの腕の見せ所とプロショップの高い技術が必要だ。マイスターの情熱が注ぎ込まれた唯一無二の作品であることは間違いなく、よき相棒となるA級動作のパワーアンプ、プレステジオとの相乗効果とあいまってパースペクティブな表現力とともに音楽を深々と愉しむことができる。
なお、2月13日(金)から3日間、南港インテックスで開催される大阪オートメッセに出展決定。ぜひデモカーサウンドを体験していただきたい。
チャンネル | 2チャンネル
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定格出力4Ω@12V | 65W×2
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定格出力2Ω@12V | 120W×2
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定格出力1Ω@12V | 220W×2
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SN比 | 100dB
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寸法 | 410×85×250mm
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重量 | 7.2Kg
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価格 | ¥450,000(税別)
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問い合わせ先
Sinfoni 日本正規代理店 : フェリースソニード
Tel.0745-53-2220