Close-up ! メーカー・デモカーMercedes-Benz・CLS350 By BEWITH | Push on! Mycar-life

Close-up ! メーカー・デモカーMercedes-Benz・CLS350 By BEWITH

国産ハイエンド・カーオーディオブランドの雄、ビーウィズの最新デモカー『メルセデス-ベンツ・CLS350』をご紹介する。ビーウィズによる、“今における究極のハイエンドシステムの1つ回答”、それがこのデモカーに盛り込まれたコンセプトだ。その詳細をじっくりとレポートしていく。

カーオーディオ カーオーディオ特集記事
Close-up ! メーカー・デモカーMercedes-Benz・CLS350 By BEWITH


国産ハイエンド・カーオーディオブランドの雄、ビーウィズの最新デモカー『メルセデス-ベンツ・CLS350』をご紹介する。ビーウィズによる、“今における究極のハイエンドシステムの1つ回答”、それがこのデモカーに盛り込まれたコンセプトだ。その詳細をじっくりとレポートしていく。

このクルマの最大の見どころは、ビーウィズの最新ユニット、デジタルプロセッサー『STATE A6pro LR』(価格未定、今冬発売予定)。誰もが初めて聞くユニット名だろう。それもそのはず、この記事が当サイトにアップされる11月13日現在、これはまだ正式に発表されていないアイテムなのである。本記事ではメーカー発表にも先駈けて、本邦初公開、速報で『STATE A6pro LR』が何なのかをお伝えしていく。

『STATE A6pro LR』によって、圧倒的なS/N、限りなく理想的なチャンネルセパレーションが実現されているというこのメルセデス-ベンツ・CLS350…。

『STATE A6pro LR』とは…。


Mercedes-Benz・CLS350 By BEWITH


『STATE A6pro LR』とは、「既発売の『STATE A6』の標準ファームウェアをLR拡張ファームウェアにアップグレードした3ウェイ“デュアルモノラル構成専用機”」である。

キーワードは“デュアルモノラル”。『STATE A6pro LR』は左右チャンネルに1台ずつ独立で(合計2台)で使うことを前提に開発されているのだ。このように使うことで、左右間の相互干渉がない、完全なるチャンネルセパレーションを実現しているという。なんたる画期的な発想なのだろうか。

さらには、本来は3ウェイ-6ch分の能力を持っているのだが、それを敢えて、3ウェイ-3ch(3ウェイモノラル)で使用することで、イコライザーおよびクロスオーバー機能が拡張するという。例えばクロスオーバーでは、選択可能周波数ポイントが35ポイントから120ポイントにまで拡がる。ちなみに言うと、選択可能となるスロープにもトピックがあるという。業界初搭載となる“ギャンブレル・スロープ”(多段重ねスロープ)がそれだ(グラフ参照)。

つまり、オーディオ的により理想的な状況でプロセッサーを使え、さらにより高機能に使いこなせる、先進性が極められたプロセッサーなのである。


多重重ねフィルター概念図

多重重ねフィルター概念図


次に一旦『STATE A6pro LR』から離れ、このデモカーに搭載されているそれ以外の搭載ユニットをご紹介しておこう。

ヘッドユニットが『STATE MM-1D』、パワーアンプが『P-1』、スピーカーユニットが『C-50II Sunrise』+『C-130II Sunrise』。さらに新レギュレーター『V-50』も搭載している。同社の最新にして最高のユニットが惜しみなく搭載された、今のビーウィズのベストが確認できるラインナップとなっている。

そしてこのメルセデス-ベンツ・CLS350には、システム以外にももう1点、ポイントがある。それは、音響専用マグネシウム合金「MAGNEOLA(マグネオラ)」で作られている、メルセデス用インナーバッフルでスピーカーが取り付けられているということ。

ビーウィズのスピーカーインストールスタイルといえば“エンクロージャー”が代名詞。“エンクロージャー”を推奨するにはわけがあり、スピーカーの後ろ側のエネルギーを閉じ込めコントロール下に置くことが狙いだ。共振や音の回り込みなど、車種ごとに異なる不確定要素的な悪影響を排除し、スピーカーの能力を計算どおりに引き出そうとするのである。

しかし、“エンクロージャー”化は、インストールが大掛かりになる。ドアの内張りパネルの加工はしたくないと考える人も少なくない。その事実に鑑みこのメルセデス-ベンツ・CLS350では敢えて“エンクロージャー”のメリットは捨て、“加工を最小限に留める”という命題にも取り組んでいるのだ。それを実現させるためのハイライトが、「MAGNEOLA(マグネオラ)」で作られているインナーバッフル、というわけなのだ。ドアの内張りパネルは加工せず、その状態から究極の音を引き出そうとしているのである。

さて、そのサウンドは…。



  • gallery picture #3

  • gallery picture #4

  • gallery picture #5


Mercedes-Benz・CLS350 By BEWITH

まず一聴して感じたのは、低域のドライブ感の心地よさ。低く、太く、締まった低音が躍動している。それを土台として緻密な中域、高域が乗っていく。そして、S/Nが相当に高い。楽器の音だけがそこにある。

音像のリアリティ、ステージングの立体感もすさまじい。楽器の実在感が図抜けていて、手を伸ばせば楽器を触れそうな感覚に陥る。

S/Nの高さや情報量の豊富さはやはり、『STATE A6PRO LR』が相当に効いているからだろう。プロセッサーを左右で別使いすることの意義が、十二分に理解できた。

しかしながら、スピーカーインストールはインナーバッフルなのである。これほどまでのハイクオリティなサウンドにも関わらずに…。音に酔いしれながらはたとドアを見ると、そこにスピーカーが見えないというのはとても新鮮に感じられた。インナーバッフルのビハインドを完全に払拭している。

最後に1点、重要なことを付け加えておきたい。『STATE A6』ユーザーへの朗報だ。『STATE A6』(標準ファームウェア搭載モデル)を『STATE A6pro LR』に有償でアップグレードが可能だというのだ。価格と時期は現時点では未定だが、その発表を期待しながら待とう。

さて、このデモカー・メルセデス-ベンツ・CLS。今週末(11月19日)開催のACGファイナル内で行われる“EMMA”の中で初展示されるとのことだ。ビーウィズは今年度より“EMMA”のグローバル・スポンサーとしての活動も開始しており、この日の「EMMA アジア・ファイナル」もスポンサード(来年3月にドイツのザルツブルクで開催されるワールドファイナルにも出展予定)。この究極的なHi-Fiサウンドをいち早く体感したいという人は、ぜひ会場である富士スピードウェイまで足を運ぼう。少々遠くても、足を伸ばす価値は高い。

常に1歩先を行き、そして究極の音に向かって着実に前進しているビーウィズ。今後もこの歩みを止めることはないだろう。この先も一時たりともビーウィズから目が離せない。

《太田祥三》
page top