サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #28: 第1章 オーディオが止められないワケ その2 音楽とオーディオの『進化』に魅せられて… | Push on! Mycar-life

サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #28: 第1章 オーディオが止められないワケ その2 音楽とオーディオの『進化』に魅せられて…

#28: 第1章 オーディオが止められないワケその2 音楽とオーディオの『進化』に魅せられて…

カーオーディオ 特集記事
サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』


#28:
第1章 オーディオが止められないワケその2 音楽とオーディオの『進化』に魅せられて…


アンティフォンの松居さんに、カーオーディオの面白さ・奥深さについて、全方位的に語っていただく当コーナー。今回は「オーディオが人をひきつける理由」についての2回目。松居さんがどのようにオーディオにノメり込んでいったのか、その過程をじっくりと教えていただいた♪



大変恐縮しながら、個人的なオーディオに対する思いについて、前回の続きを書かせていただく。

前回、オーディオにハマる最初のきっかけを、「音楽の進化に釘付けになった」ことだと書いた。そして「科学技術と音楽の進化には共通する部分がある」とも書かせていただいた。そう感じたことが、オーディオと音楽、それぞれにハマっていった理由なのだ。今回は、そのことについて掘り下げてみたいと思う。

前回書いたように、「レッドツェッペリンの『ブラックドック』にシビレた」ことが最初の感動体験だったわけだが、僕の興味の対象は、その後、ロックからJAZZへと移っていく。

JAZZに興味を持つそもそものきっかけは、小学5年生でトランペットを始めたことにある。

僕の通っていた小学校でトランペット鼓隊が作られることになり、担任の先生が音楽の先生だったことから、僕のクラスでトランペットのオーディションが行われることになった。オーディションの方法はいたって簡単で、トランペットのマウスピースを吹いてみるだけ。その時、音を出せたのは僕を含め3人。以来、それをきっかけにトランペットを始め、今でもおやじバンドで吹いている。

中学生になってロックを知り、友達がギターを始めたり、ギターに触れることもあったのだが、左利きの僕にとってはしっくりこなかった。

このことも一因となり、ぼくの音楽への興味は、ブリティッシュなロックからjazzへと移っていったのだ(ヨーロッパからアメリカへ)。

ところで、僕が最初に買ったスピーカーは、PIONEERの「HPM-100」というモデルだ。後にわかったことだが、このスピーカーは偶然にも、カロッツェリアXの育ての親である故菅野勝邦さんが設計したモデルである。

「HPM-100」というスピーカーは最初、アメリカ市場向けのモデルだったようだ。そしてアメリカで好評を得たことで、日本でも発売されるようになったらしい。僕がこのスピーカーを選んだ決め手は、音楽のエネルギー感(テンション)だった。オーディオから、音楽の力強さを感じたいと思っていた。比較した他のスピーカーに比べ、この「HPM-100」には音楽の力強さや演奏家の体温を感じ、惹きつけられた。

その後、JBLのブックシェルフL26から4343Bというふうにアップグレードしていった。当時の僕はヨーロッパのスピーカーには良さを見い出せないでいた。KEFやQUAD、セレッションとか、どちらかというとクラシック音楽を愛好する人たちが好むスピーカーシステムには、冷静、よそよそしい、退屈、というような印象を持っていた。後に考えを変えることになるが、当時の僕は、ヘッドフォンで聴いているようなダイレクト感とでも言おうか、「コンサートで聴くよりももっと楽器に近づきたい」、そんなふうに思っていた。モア・プレゼンスというかそういう力をオーディオに求めていたのだ。

当時は、クラシック向きとかJAZZ向きとか言って、オーディオ装置の傾向を、音楽のジャンルに結びつける風潮があった。今でもお客様に「このスピーカーはクラシック向きですか、それともJAZZ向きですか」と尋ねられることがある。僕自身は、JAZZ向きかどうか、というところに重きを置いていたわけではないが、結果的には、JAZZ向きと言われているものが好みに合っていた。

そして、JAZZを聴き込んでいく中で、音楽の変革していくさまにさらにのめり込んでいくこととなる。『ビッチェズ・ブリュー』(マイルス・デイビス・1970年)にショックを受け、後のフュージョンや、新しく登場するアーティストからも目が離せなくなった。

録音技術も同時に進化していった。マルチトラックレコーダーの開発で、より精密な作品を製作出来るようになったことには、大いに刺激を受けた。ドナルド・フェイゲンの『ナイトフライ』(1982年)は、当時の録音技術の進化を感じさせる代表的作品で、今聴いても古さを感じない。カラヤンもオーケストラの中にどんどんマイクを入れて録音する手法にチャレンジしていて、音楽の進化、オーディオの進化のそれぞれが、僕をどんどん虜にさせていった。

「音に向かって突き進む」。そんな感じで、JAZZとオーディオに夢中になっていった。70年代~80年代は、特にそうゆう時代でもあったと思う。

次回は、それ以後についての体験談を書かせていただこうと思う。

《松居邦彦》

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