【Rockford Fosgate】注目機種Rockford Fosgate最新ユニットを知る #3: タダ者ではない表現力を誇るT1000-4adがついにベールを脱ぐ | Push on! Mycar-life

【Rockford Fosgate】注目機種Rockford Fosgate最新ユニットを知る #3: タダ者ではない表現力を誇るT1000-4adがついにベールを脱ぐ

さていよいよT1000-4adを聴いてみることにする。

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【Rockford Fosgate】注目機種Rockford Fosgate最新ユニットを知る

さていよいよT1000-4adを聴いてみることにする。

実際問題として、これはT600-4の上位モデルなのか、それともT1000-4のニューバージョンと考えるべきなのか、位置づけがちょっとはっきりしない。もっともそんなことはどうでもいいことだが、音を聴いてみるとそのどちらともいえそうな気がするのも事実なのだ。そこがこのモデルのユニークなところなのかもしれない。


T1000-4ad


Rockford Fosgate T1000-4ad

仕様:ClassA/D 4ch(4/3/2ch) パワーアンプ ¥181,650

●定格出力:250W x 4(4Ω)/250W x 4(2Ω)/250W x 4(1Ω)/500W x 2(4/2Ωブリッジ)●周波数特性:20Hz - 20kHz(±1.0dB) ●S/N 比:95dB ●入力感度:150mV - 5V ●クロスオーバー:ハイパス 50Hz - 500Hz(-24dB/oct)/ローパス50Hz - 500Hz(-24dB/oct)●サイズ(幅x 奥行x 高さ):207 x 379 x 54mm ●PEQ 対応 ●推奨ヒューズ容量:150A



SPZ60


Boston Acoustics SPZ60

16cm2wayコンポーネントスピーカー ¥241,500

●最大入力:300W, ●定格入力:150W, ●公称インピーダンス:3Ω, ●周波数特性:40Hz~22kHz, ●能率:90dB, ●取付穴直径:133mm(ウーファー部), ●取付深さ:68mm(ウーファー部)

まずは代表例として、ボストンのSPZを鳴らしてみる。ネットワークでの駆動である。SPZはボストンのフラッグシップだが、これが文句なしに鳴っているのはあまり聴いてことがない。ひとつには駆動が難しいこともある。情報量が豊富で表現の幅も広いだけに、アンプの方がそこまで振動板を動かしきれないのである。

T1000-4adでまず驚いたのは、この動かしにくいスピーカーが軽々と動いていたことである。非力なアンプでは低域が重苦しく、高域はどこか詰まったように感じるものだが、このアンプではそれがない。トゥイーターはいつになく軽やかでシャープだが、棘がなく滑らかだ。ミッドウーファーも動きが速く、一回り下の方まで楽々とした伸び方をしている。再現の正確さや緻密さはいつもながらだが、凹凸の変化が速くしかも無理がない。こんなに颯爽としたSPZがあっただろうか。

よく聴いているとレスポンスがとにかく敏速なのだ。エネルギーの変化が速いというべきなのかもしれない。それが振動板を思いどおりに動かして、十分に言うことを聞かせている。しかも少しも苦労した感触がない。

これは従来のT1000-4にはなかったものだ。駆動力は同じように高いが、こういう軽さはなかった。かといってT600-4とも違って、彫りが非常に深い。どちらにも似ているが、またどちらとも違う。


T1000-4ad


Rockford Fosgate T1000-4ad

仕様:ClassA/D 4ch(4/3/2ch) パワーアンプ ¥181,650



J3652-S


Rockford Fosgate *J3652-S *

16.5cm2wayコンポーネントスピーカー  \147,000

●最大入力:180W ●定格入力:50W ●公称インピーダンス:4Ω ●周波数特性:78Hz~30kHz ●能率:88.5dB ●取付穴直径:141mm( ウーファー部) ● 取付深さ:65.5mm(ウーファー部) ●スピーカーグリル:サイズ(幅×高さ)177×30mm

J3652-Sでは、また違った側面を見せる。もともとハイスピードで精密なJ3が、ここではさらに粘り強く、濃密なディテールを伴って鳴っている。立ち上がりの速さや瞬発力の高さは言うまでもないが、そこにもっと色の濃い表情が乗っているように感じられる。トゥイーターの密度の高さ、ミッドウーファーのしなるようなうねりの強さなど、もう一段高い次元の音楽表現を引き出しているようだ。これまでのロックフォードよりもさらに懐が深い。単なる駆動力やエネルギーを越えた、高次元の音楽性を身に着けてしまったような凄絶さを感じるのである。

《編集部》
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