大学入試センターは2月4日、平成28年度大学入試センター試験の実施結果概要(最終)を公表した。志願者数は563,768人、受験者数は536,828人。直近5年間のデータとあわせ、平成28年度センター試験の志願者データを振り返る。
平成28年度大学入試センター試験
志願者数:563,768人
受験者数:536,828人
受験率:95.22%
現役志願率:43.4%
平均受験科目数:5.59科目
センター試験参加大学数:850大学(国立大82、公立大84、私立大527、公立短大15、私立短大142)
平成28年度(2016年度)センター試験の志願者数は563,768人で、前年度の559,132人と比較すると4,636人減。受験者数は536,828人で、受験率は95.22%だった。直近5年間における受験者数・志願者数の推移をみると、いずれももっとも多かったのは3年前の平成25年度。少子化の影響により受験者数は徐々に減少していたが、平成25年度センター試験は一時的な出生数増(平成6年生まれ)の影響を受け、平成24年度と比較すると平成25年度は約1.7万人増となった。5年間の推移で順調に上昇しているのは現役志願率。平成28年度は過去最高の43.4%を記録した。
平均点数確定…倫理が直近5年間で最低、政治・経済や国語は最高
平成27年度センター試験は、数学と理科が新学習指導要領に基づいて出題されたことで旧教育課程履修者のための経過措置が講じられた。現在はいずれの教科・科目についても旧課程履修者に対する経過措置は講じられておらず、数学と理科はすべて新課程から出題されている。
直近5年間の平均点推移を示すため、実際の受験者数が多い科目であることと新課程と旧課程からの出題があった平成27年度を境に、理科は平成24年度から平成26年度と平成27・28年度を分けて折れ線グラフで示した。数学は、平成24年度から27年度までと対応する「数1(数学I・数学A)」と「数2(数学II・B)」をピックアップし、平均点推移をまとめた(図参照)。地歴公民では「世界史B」「日本史B」「地理B」を抜き出す。
直近5年間の平均点を見ると、平成28年度は国語の平均点はもっとも高い64.69点だった。地理歴史教科は世界史B、日本史B、地理Bのいずれも前年度平均点を上回っている。公民教科では倫理が5年間でもっとも低い51.84点。現代社会も前年度58.99点から54.53点へ減少した。
受験生は2次試験へ
平成25年度は、大学入試センター試験の志願者数は57万3,344人と多かったにも関わらず、国公立大学2次志願者は34万4,623人で平成24年度同時点と比べて9,490人の減少があった。原因は、センター試験が難しかったため2次出願を控えた受験生が多いと考えられている(2013年度河合塾情報による)。
文部科学省が2月3日に発表した平成28年度の国公立大学の入学者選抜の志願状況によると、平成28年度の志願者数合計は455,766人。志願受付はすでに締め切っており、確定志願者数は、2月18日に発表される予定。前期日程試験は2月25日より、中期日程試験は3月8日より、後期日程試験は3月12日より実施される。