“土台”を強化すれば音楽は今よりもっと豊かに響く!? 「低音増強」大作戦! Part3「ボックスサブウーファー」の楽しみ方とは? | Push on! Mycar-life

“土台”を強化すれば音楽は今よりもっと豊かに響く!? 「低音増強」大作戦! Part3「ボックスサブウーファー」の楽しみ方とは?

カーオーディオでは、低音再生のスペシャリストである“サブウーファー”が大活躍する。というわけで当特集では、これの導入方法から楽しみ方までを多角的に解説している。今回は、“ボックスサブウーファー”にスポットを当て、その利点や選び方等々を詳細に紹介していく。

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ボックスサブウーファーの一例(ケンウッド・KSC-SW40)。
  • ボックスサブウーファーの一例(ケンウッド・KSC-SW40)。
  • ボックスサブウーファーの一例(カロッツェリア・TS-WX1010A)。

カーオーディオでは、低音再生のスペシャリストである“サブウーファー”が大活躍する。というわけで当特集では、これの導入方法から楽しみ方までを多角的に解説している。今回は、“ボックスサブウーファー”にスポットを当て、その利点や選び方等々を詳細に紹介していく。

なお当特集は毎回、全国の実力カーオーディオ・プロショップに取材して記事を作製している。今回は静岡県浜松市の人気店、“レジェーラ”の松野さんに講師役をお願いした。参考になる話をたくさん訊けた。じっくりとお読みいただきたい。

“ボックスサブウーファー”にはメリットが多々ある。ゆえに人気も高い!

初めに、“ボックスサブウーファー”とは何なのかを簡単に説明しておこう。これは、大型のボックスにサブウーファーユニットが装着された“パワードサブウーファー”、もしくは“コンプリートウーファーボックス”とも呼ばれている“既製のボックスにサブウーファーユニットが装着されている製品”、この2つの総称だと理解してほしい。

では早速、“レジェーラ”の松野さんに訊いた話を紹介していく。最初に、“ボックスサブウーファー”のメリットから教えてもらった。

「メリットは主には3点あります。1つ目のメリットは、“導入のハードルが高くないこと”です。“ユニットサブウーファー”を使おうとするときにはボックスをワンオフする必要がありますので、製作コストも時間も掛かります。しかし“ボックスサブウーファー”ならそれらが発生しません。

2つ目の利点は、“本格的な低音を得られること”です。サブウーファーユニットの振動板がしっかりストロークして空気を十分に振動させられますので、深みと重みのある低音を再生できます。しかもローエンドまでしっかり鳴らせる製品が多いです。

そして3つ目の利点は、“安心して使えること”です。当然ながら各メーカーは自社のサブウーファーユニットの性能を知り尽くしていますので、その性能を最大限引き出せる適正なボックスを設計しています。設計ミスを心配する必要はありません。

このように“ボックスサブウーファー”はメリットを多々有しています。なので当店でも、多くのお客様にお使いいただいています」

予算と取り付け上の都合を鑑みて絞り込み、最後は“鳴り方”で選ぶベシ!

続いては選び方のポイントを教えてもらった。

「まず問題となるのはご予算です。ひと口に“ボックスサブウーファー”とは言っても価格の幅は結構ありますから。なお、高額なモデルになるほど性能は上がっていきます。しかし無理をし過ぎる必要はないと思います。リーズナブルな製品の中にもしっかり鳴るモデルはいろいろとありますから。

そして次に問題となるのはサイズです。取り付けたい場所が決まっている場合には、そこに収まるサイズのモデルを選びましょう。

こうしてある程度製品を絞り込んだら、あとは鳴り方で選びたいですね。とはいえすべてを試聴できるわけではないので、サウンド傾向についてはお店のアドバイスを参考にされると良いと思います。ちなみにサブウーファーユニットの口径は、大きいものほどローエンドまで鳴らせて迫力ある低音が得られますが、フロントスピーカーとのバランスも大事です。なので大きすぎるものよりは適度な大きさのものの方が扱いやすいかもしれません。

また、ボックスのタイプによっても音が変わります。一概には言えませんが、例えば“シールドボックス(密閉型)”はタイトな低音を出しやすく、“バスレフボックス(位相反転型)”は伸びやかな低音を鳴らしやすいです。

そして、ブランドごとでも鳴り方が違ってきます。このあたりについてもお店のアドバイスを参考にされると良いと思います。

ところで当店では、デモカーで音を聴いていただいてどんな低音がお好みなのかを確認してからお薦めモデルをピックアップすることも多いです。デモカーの音を基準にして、もっとパンチが欲しいとかここまでの量感は要らない等々をお訊きしておくと、より的確なご提案ができるんです」

“バッ直”はマスト! 安定的な電源供給を行うことで音も良くなる!

続いては、取り付けに関する注意事項等を教えてもらった。

「電源配線は、メインバッテリーからプラス電源を直接引き込む“バッ直”がマストだと当店では考えています。電気を安定的に供給できるかどうかは音の良し悪しにダイレクトに効いてきますから。適切な太さのケーブルを使い、安全性にも十二分に配慮して確実な配線作業を実行しています。

そして固定は、できるだけ強固に行いたいと考えています。しっかり固定することで安全性も高まりますし、音的にも利点を発揮します。ボードをカーペットの下に敷き車体に固定して、それに“ボックスサブウーファー”を取り付けるとベストですね。なお、荷物を積むときには“ボックスサブウーファー”を降ろせるようにしておきたいと要望されるお客様も少なくないので、脱着しやすいような工夫を盛り込むことは多いです。

あと、設置場所や向きによっても鳴り方が変わってきますので、当店では音にこだわりたいというご要望がある場合、取り付け時にいろいろと場所や向きを変えて仮置きしては音出し、ベストは設置位置を探ったりすることもあります。

また、位置や向きを後から変えてみても面白いと思います。“ボックスサブウーファー”では後からの変更も比較的にしやすいですから。そうすることで物理的なサウンドチューニングを行えます。

“低音増強”についてもさまざまなプランをご提案できると思います。サブウーファーの導入をお考えになる際にも、ぜひお気軽に問い合わせください。お待ちしています」

太田祥三|ライター
大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集者としてキャリアを積む。カー雑誌、インテリア雑誌、そしてカーオーディオ専門誌の編集長を歴任した後、約20年間務めた会社を退職しフリーに。カーオーディオ、カーナビ、その他カーエレクトロニクス関連を中心に幅広く執筆活動を展開中。ライフワークとして音楽活動にも取り組んでいる。

《太田祥三》

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