サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #5: カロッツェリア・1000RSシリーズ Part.2 | Push on! Mycar-life

サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #5: カロッツェリア・1000RSシリーズ Part.2

#5:
カロッツェリア・1000RSシリーズ Part.2

カーオーディオ カーオーディオ特集記事
サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』


#5:
カロッツェリア・1000RSシリーズ Part.2


カロッツェリアから発売された、話題沸騰の新RSスピーカー。この特集では、松居さんによる新RSのインプレッションをご紹介していくのだが、今回は、装着予定車両、VW・ボーラについて、さらには松居さんにとっての理想のオーディオ世界感についても語っていただいた。じっくりとお読みいただきたい!



カロッツェリア・1000RSシリーズ Part.2


このボーラとのお付き合いはかれこれ10年になる。オーナーはホームオーディオでもHI-FIを楽しむMusic Loverである。カロッエリアXとはRS-P70X、90X、99XとカーHI-FIの進化とともに、お付き合いいただいている。

パイオニアカーサウンドコンテストにもエントリーしていて、第12、13回は3位、第14回で2位に入賞しているクルマだ。

3way+サブウーファーというシステムレイアウトで、オーディオテックフィッシャーBRAXのmid & lowにfocalのベリリュウムトゥイーター、PIONEER RSIIのサブウーファーという内容であった。

なぜこういった混血のシステムにするのかというと…。


カロッツェリア・1000RSシリーズ Part.2


ところで僕は、以前からアメリカのホームオーディオの評価基準が最も的を射ていると感じている。その論評スタイルが、オーディオリスニングの世界をクリエイティブに表現していると感じたからだ。

それは装置の性能に執着するのではなく、再生音というか「再現」ともいえる{目の前で繰り広げられる世界}「現象」「事象」に注目し評価をする世界だと感じたのだ。「サウンドステージ」「フォログラフィックイメージ」「トランスペアレンシー」といった評価基準も彼らが生み出したものだ。芸術的と言ってもよいこの素敵な世界を、クルマのオーディオに持ち込みたいと思った。

参考リンク


JazzはJBLで聴いて、クラシックはタンノイといった世界も理解している。ポルシェやBMW、パテックフィリップと同じく、完成された機器そのものの価値も認めるし憧れてもいる。

しかし、僕が考えるオーディオの再生{目の前で繰り広がる世界}の最終到達点「究極」は、装置の存在、気配までも消し去り、演奏やその空間、演奏をしている人の気配以外は何も感じない再生である。

つまり、「自分の存在を消し去る度」をどこまで上げられるか、という事なのだ。

そして当時から最も評価の高いスピーカーシステムWilson Audioやavalonacousticsをお手本にしてカーオーディオシステムを考えていた。

話しを戻そう。ボーラのようなシステム構成は、このような考え方から自然な形として生まれてきたものである。


(サムネールはクリックで拡大。拡大後は写真右側クリックで進む:左側クリックで戻る)


カロッツェリア・1000RSシリーズ Part.2#1

カロッツェリア・1000RSシリーズ Part.2#2

カロッツェリア・1000RSシリーズ Part.2#3

さて、今回のリニューアルでこのボーラはPIONEERのNEW RSスピーカー3way+サブウーファーになる。初めて1つのブランドに統一される事になるのだ。

僕は、以前のRSスピーカーにはなかった、今回のNEW RSスピーカーだけが持つ、ある性能を感じている。3代目になるこのNEW RSスピーカーは、2代目の進化とは違う Epoch があるのだ。

初めてこのスピーカーを聴いた時に感じた発見、プレーナー型スピーカーが繰り広げる音場感Perspectiveと非常によく似た印象を持った。アーティストの気配を感じると言うか、アポジーというリボン型のスピーカーを初めて聴いた時の衝撃を思い起こす。

疎密波の匂いを感じない、とでも言おうかそれまでのシリーズとは違う素性を感じた。

「自分の臭いをさせない度」という性能においてはその他のスピーカーをかなり上回る。

新RSスピーカーの登場により、ボーラは新しいブランドレイアウトを身にまとうこととなった。どこまでオーディオ再生の究極に近づくことができるのか、というトライアルが始まった。

《松居邦彦》

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