「実践! 初めてのカーオーディオ」 第9回「トヨタ車純正ディスプレイオーディオ搭載車の音を良くしたいなら…」 | Push on! Mycar-life

「実践! 初めてのカーオーディオ」 第9回「トヨタ車純正ディスプレイオーディオ搭載車の音を良くしたいなら…」

カーオーディオシステムの音を今よりもっと良くしたいと思ったときの方法論を、1つ1つ解説している当特集。今回は「トヨタ車純正ディスプレイオーディオ」を搭載している場合について説明する。実は、このケースではやるべき方法が他とは異なる。その内容とは…。

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「トヨタ・アルファード」のインテリア。
  • 「トヨタ・アルファード」のインテリア。
  • 「パワーアンプ内蔵DSP」の一例(アークオーディオ・PS8-50)。
  • 「パワーアンプ内蔵DSP」の一例(ヘリックス・V-TWELVE DSP MKll)。

カーオーディオシステムの音を今よりもっと良くしたいと思ったときの方法論を、1つ1つ解説している当特集。今回は「トヨタ車純正ディスプレイオーディオ」を搭載している場合について説明する。実は、このケースではやるべき方法が他とは異なる。その内容とは…。

◆「トヨタ車純正ディスプレイオーディオ」搭載車では、「スピーカー交換」は不向き!?

さて、トヨタ車の多くには、「純正ディスプレイオーディオ」が搭載されている。ちなみに、車種によっては車両を購入する際に純正カーナビやオーディオレスを選択できる場合もあるが、逆に「純正ディスプレイオーディオ」しか選べない車種もある。

で、これが搭載されている車種でカーオーディオシステムのグレードアップをさせたいと思ったとき、これまで説明してきた「メインユニット交換」と「スピーカー交換」は不向きだ。その理由は以下のとおりだ。

まず「メインユニット交換」が向かないのは、「純正ディスプレイオーディオ」を取り外すことが難しいからだ。センタークラスターパネルに一体化している場合が多く、そうであると簡単には外せない。そしてさらにはオーディオ以外の機能を持っている場合もあり、そうであると取り外してしまうとそれらの機能が使えなくなる。またなんとか取り外せたとしても、そのスペースに市販メインユニットがすんなりとは収まらない。サイズが合わないがゆえだ。

そして「スピーカー交換」が向かない理由は次のとおりだ。「トヨタ車純正ディスプレイオーディオ」搭載車ではあらかじめサウンドチューニングが施されている場合が多く、しかもその設定を後から変えられないようになっている。そうであると、スピーカーを交換しても交換したスピーカーの性能を十分に引き出し切れない。あらかじめ施されているチューニングの設定値が、交換するスピーカーに合わない場合がほとんどだからだ。

◆「トヨタ車純正ディスプレイオーディオ搭載車」には、「アンプ内蔵DSP」がお薦め!

では「トヨタ車純正ディスプレイオーディオ搭載車」では、何をすれば良いのかと言うと…。

答はズバリ、「パワーアンプ内蔵DSP」の追加だ。「パワーアンプ内蔵DSP」とはその名のとおり、「パワーアンプ」と「デジタル・シグナル・プロセッサー(DSP)」が一体化したアイテムだ。で、これを導入すればシステムに高度なサウンドチューニング機能を付与できて、さらには内蔵するパワーアンプで音楽信号を良好なコンディションにて増幅できる。結果、聴こえ方も音の質もぐっと良くなる。なおその効果は、スピーカーが純正のままであっても顕著に現れる。

ただし、これをシステムに組み込む作業は簡単ではない。特に「トヨタ車純正ディスプレイオーディオ」から出力される音楽信号を「パワーアンプ内蔵DSP」に入力する作業が難しい。そもそも外部機器の接続が想定されてはいないので、スピーカーケーブルをどこかしらでカットして分岐させることとなるのだが、まずは純正の配線内容を解析する必要があり、そして純正の機能に影響が出ないように配慮しなくてはならない。例えば緊急通報システムが使えなくなる、なんてことが起きてしまったら上手くない。

◆配線作業は難易度が高い。ゆえに作業はプロに頼むベシ!

また、各スピーカーに送り込まれる音楽信号を一旦合成してフルレンジの信号に作り直す作業も必要となる。しかもできれば、あらかじめ施されているサウンドチューニングをフラットな状態へと戻したい。なのでそのようなことが可能な「パワーアンプ内蔵DSP」を使うなり、そのようなことが可能な外付け機器を別途用意する必要性も出てくる。

というわけなので、「トヨタ車純正ディスプレイオーディオ」搭載車への「パワーアンプ内蔵DSP」の取り付け作業は、経験と技術を持つ「カーオーディオ・プロショップ」に依頼するべきだ。

なお「パワーアンプ内蔵DSP」を導入した際には、スピーカー交換までも行えば一層のサウンドアップが果たされる。交換するスピーカーにとってベストなサウンドチューニングを施せるので、そのスピーカーのポテンシャルを最大限引き出せる。

また、スマホやDAP(デジタル・オーディオ・プレーヤー)を「パワーアンプ内蔵DSP」へとダイレクト接続すると、システムの最上流から最下流までのすべてを高音質化できる。つまり、本格システムを案外イージーに完成できる。

今回は以上だ。次回も魅力的な「初めてのカーオーディオ」の実現方法を解説していく。お楽しみに。

[実践! 初めてのカーオーディオ]トヨタ車純正ディスプレイオーディオ搭載車の音を良くしたいなら…

《太田祥三》

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