カーオーディオをもっと身近に感じるための、『ザ・用語解説!』 Part14 「外部パワーアンプ」編 ll | Push on! Mycar-life

カーオーディオをもっと身近に感じるための、『ザ・用語解説!』 Part14 「外部パワーアンプ」編 ll

カーオーディオに興味を持ちつつもなんとなく“壁”を感じているという方々に向けて、親近感を持っていただくための『用語解説』をお届けしている。今回も「外部パワーアンプ」に関する用語を、初心者向けにできるだけ分かりやすく解説していく。

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パワーアンプの一例(JLオーディオ・VXiシリーズ)。
  • パワーアンプの一例(JLオーディオ・VXiシリーズ)。
  • パワーアンプの一例(グラウンドゼロ・GZHA MINI FOUR)。

カーオーディオに興味を持ちつつもなんとなく“壁”を感じているという方々に向けて、親近感を持っていただくための『用語解説』をお届けしている。今回も「外部パワーアンプ」に関する用語を、初心者向けにできるだけ分かりやすく解説していく。

01・「ch(チャンネル)」とは?

今回は「ch」について考察していく。まず「ch」とはざっくり、“回路”だと考えると分かりやすい。例えば「2ch」パワーアンプがあったとすると、そのパワーアンプには“回路”が2系統搭載されている、ということになる。

で、カーオーディオ用の外部パワーアンプは、「ch」数違いがいろいろ存在している。ステレオを楽しもうとするならば、基本的には、パワーアンプの「ch」数は「2ch」あればOKだ。しかしカーオーディオ用のパワーアンプには、「1ch」モデル、「2ch」モデル、「4ch」モデル、さらにはそれ以上の「ch」数を有しているモデルも多々ある。

さて、「ch」数違いが多々ある理由は何なのだろうか…。

答は「システムレイアウトがさまざま考えられるから」だ。時と場合によっていろいろなシステムを構築できるので、それらに臨機応変に対応できるようバリエーション豊かにタイプ違いが用意されている、というわけだ。

例えば、フロントスピーカーだけを外部パワーアンプで鳴らす、というシステムを構築したい場合がある。その際には「2ch」アンプを用意すればOKだ。また、フロントスピーカーとリアスピーカーの両方を外部パワーアンプで鳴らしたいと考えられることもある。その場合には「4ch」パワーアンプを選ぶと便利だ。

さらにはカーオーディオでは「フロント2ウェイ+サブウーファー」というシステムレイアウトが取られることも多い。そのときにも「4ch」パワーアンプを使うと合理的にシステムを構築できる。なお、「フロント2ウェイ+サブウーファー」を1台のパワーアンプで鳴らすというこのシステムレイアウトは、カーオーディオにおけるもっとも基本的な“本格”システムと言って良い。

02・「ブリッジ接続」とは?

ところで、通常のパワーアンプでサブウーファー×1発を鳴らそうとするときには、「ブリッジ接続」と呼ばれる接続方法が取られることが多い。

さて、この「ブリッジ接続」とは何なのだろうか。

「ブリッジ接続」とは、外部パワーアンプの「2ch」分を「1ch」として使う接続方法である。通常パワーアンプの出力は1chごとで+と-の2つの端子が設定されていて、そしてスピーカーにも+と-の2つの端子が取り付けられている。なのでスピーカーケーブルは2本で1組となっている。

で、「ブリッジ接続」をする場合には、Achの+とBchの-をサブウーファーの+端子-端子に接続する。そうすることで、1発のサブウーファーに対してLchとRch両方の信号を送り込める。鳴らすのは1発なのでモノラル再生となるわけだが、入力についてはステレオ信号を入れてやる必要があるのだ。

そして、「ブリッジ接続」をすると、よりパワフルにサブウーファーを鳴らすことが可能となる。豪勢に1発に対して「2ch」をあてがうことになるからだ。

ただし、使用する「外部パワーアンプ」によっては、この「ブリッジ接続」が行えないモデルもある。しかしそれが行えるパワーアンプであれば、「4ch」モデル1台を用意すれば「フロント2ウェイ+サブウーファー」というミニマムな“本格”システムを構築できる、というわけなのだ。

03・「多chパワーアンプ」とは?

かくして、カーオーディオ用のパワーアンプには「ch」数違いがさまざま存在しているわけだが、その中でもっとも幅広く使われているのは「4ch」アンプだ。上で説明したとおり「4ch」アンプは使い勝手が良い。1台あればフロントとリアの全てのスピーカーを鳴らせるし、「フロント2ウェイ+サブウーファー」というシステムも構築できる。そしてそれに続いて一般的なのが「2ch」パワーアンプだ。何はともあれフロントスピーカーだけを外部パワーアンプで鳴らしたいときには、これが選ばれる。

また、「1ch」パワーアンプもさまざまリリースされている。

なおそのうちの多くは、サブウーファーを鳴らすためのものとして作られている。サブウーファーを鳴らすためにはより多くのパワーが必要なので、よりパワフルに鳴らせる専用のパワーアンプが用意されている、というわけだ。

そしてさらには、「多chパワーアンプ」というものも存在している。つまりは「5ch以上」の「ch」を有しているのがこの「多chパワーアンプ」だ。

これが必要となるのは主には、フロントスピーカーを「マルチアンプ接続」で鳴らしたいときだ。通常、フロント2ウェイスピーカーは「2chパワーアンプ」があれば鳴らせるのだが、左右のツイーター、左右のミッドウーファー、この計4つのスピーカー1つ1つを個別に制御したいと思ったときには「マルチアンプ接続」をしなくてはならず、その場合にはパワーアンプの「ch」数は、計「4ch」が必要となる。

となると、「フロント2ウェイ+サブウーファー」というスピーカーレイアウトを「マルチアンプ接続」で鳴らそうとするときには、パワーアンプは最低でも計「5ch」が必要となる。さらには、フロントスピーカーがセパレート3ウェイタイプであったなら、それを「マルチアンプ接続」で鳴らそうとすると、パワーアンプの「ch」数は計6chが必要となる。

このように、カーオーディオではさまざまなシステムレイアウトを構築することができ、結果、さまざまなパワーアンプが用意されている、というわけなのだ。そして、どのようなシステムレイアウトを取るべきかと考えるところも、カーオーディオならではの楽しみ所となる。カーオーディオを始める際には、「システムレイアウトを考えるところも楽しむべきポイントである」ということを、ぜひとも思い出していただきたい。

今回はここまでとさせていただく。次回も、カーオーディオを身近に感じていただくための用語解説を続行する。お楽しみに。

《太田祥三》

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