【サウンドチューニング大辞典】第1章「イコライザー」その10「使い方のコツ Part4」 | Push on! Mycar-life

【サウンドチューニング大辞典】第1章「イコライザー」その10「使い方のコツ Part4」

カーオーディオにおいての重要項目の1つである、「サウンドチューニング」について解説している当コーナー。まずは「イコライザー」にスポットを当てて考察している。今週はその最終回として、使い方のコツの“Part.4”をお届けする。

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カロッツェリア・サイバーナビの「イコライザー」調整画面。

カーオーディオにおいての重要項目の1つである、「サウンドチューニング」について解説している当コーナー。まずは「イコライザー」にスポットを当てて考察している。今週はその最終回として、使い方のコツの“Part.4”をお届けする。

前回、「イコライザー」の使い方のコツは、“下げること”にあると説明した。“ピーク”(盛り上がってしまっている箇所)をいかに抑えていくかが、「イコライザー」使いの極意の1つなのである。

その操作を行う際に、スペシャルなテクニックがある。今回はそれをお教えしたいと思う。そのテクニックとは、「“倍音”の関係を活用する」である。

音は、音程を決定する“基音”と、音色を決定する“倍音”とで構成されている。例えば440Hzの音(ギター等のチューニングに使われるラの音)があったとする。その音程を決定する成分が“基音”なので、この場合の“基音”は440Hz。そして、それに対して2倍、3倍、4倍の音、さらにはそれ以上の整数倍の音が“倍音”として乗っていき、音色を醸し出す。つまり、880Hz、1.32kHz、1.76kHz等の音が“倍音”として存在しているのである。

音がこのような構造となっていることによって、以下のような現象が起こり得る。例えば、440Hzあたりの周波数帯が“ピーク”となっているときに、その“倍音”にあたる周波数帯でも“ピーク”が発生する、ということが起こる得るのだ。

であるので、「イコライザー」調整においては、その逆のアプローチをしていくと、問題が解決することがある。例えばもしも630Hzのバンドに嫌な感じがあったとしよう。そのときに、1/2あたりのバンド、さらには1/3あたりのバンドというように、“基音”と“倍音”の関係になっている下側のバンドを1つずつ下げてみる。そうしていくと630Hzのバンドの音がすっきりとしてくることがあるのだ。

このようなことは往々にして有り得る。なので、嫌な感じがするバンドが見つかったら、その1/2、1/3あたりのバンド、場合によってはもっと下のバンドまでを疑ってみよう。そうすることで、「イコライザー」調整が上手くいくこともある。覚えておいて損はない。

「イコライザー」の調整は、経験値がものをいう。いろいろと操作してみて、聴こえ方がどう変わるかを耳で覚えていくことが、上達の早道だ。とにもかくにも、挑戦あるのみ。積極的に操作して、経験則を貯めていこう。そうすると、「イコライザー」調整がどんどん面白くなっていくはずだ。ぜひともトライを。

《太田祥三》

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