「愛車を静かで快適な乗り物に」変えてくれるプロ『車内空間の魔術師』が、新部材を手に入れた!? Part 2 | Push on! Mycar-life

「愛車を静かで快適な乗り物に」変えてくれるプロ『車内空間の魔術師』が、新部材を手に入れた!? Part 2

昨今のエコカーではエンジン音が静かになった代わりに、ロードノイズや雨音等がかえって目立ち、それを“不快”だと感じるドライバーが増えている。そんな状況を見かねて、全国の『車内空間の魔術師』たちが立ち上がり、活動を活発化させている。

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「サイレントコート」を使ってのフロアへの施行例。
  • 「サイレントコート」を使ってのフロアへの施行例。
  • サイレントコート・SC-M4-2.4
  • サイレントコート・SC-MLEX-2.0

昨今のエコカーではエンジン音が静かになった代わりに、ロードノイズや雨音等がかえって目立ち、それを“不快”だと感じるドライバーが増えている。そんな状況を見かねて、全国の『車内空間の魔術師』たちが立ち上がり、活動を活発化させている。

彼らは、車内空間の“快適性”を浸食する“ノイズ”を退治するプロフェッショナルである。そんな頼れる味方である『車内空間の魔術師』が、このほど、“新部材”を手に入れることと相成った。果たしてその『新部材』とはどのようなシロモノなのか…。それをお伝えすべく、当レポートをお届けしている。今回はその2回目として、“新部材”の詳細をお伝えしていく。

ピュアなアルミを使用して、強度と熱放射率を確保。


前回の記事で、『車内空間の魔術師』とはどのようなプロなのかを解説しながら、今回、彼らが手にしたという新マテリアルブランド「サイレントコート」のプロフィールをご紹介した。その続編となる今回の記事からは、「サイレントコート」が擁する各部材について、それぞれの構造や特長を詳しくみていこうと思う。

さて、「サイレントコート」は、3タイプの部材を擁している。1つ目が「制振材」、2つ目が「防音・断熱材」、そして3つ目が「吸音材」だ。

この構成自体は目新しいものではないが、中身には見るべきポイントが多々ある。まず今週は「1」の「制振材」をクローズアップする。

「制振材」は3種類が用意されている。厚みが2mmの『SC-M2-4.0』、厚みが4mmの『SC-M4-2.4』、そして4層構造を特長とする『SC-MLEX-2.0』。『M2』と『M4』はアルミ層とブチルゴムの2層構造となっていて、この2部材間の違いはブチルゴムの厚みだけだ。

なお、写真を見ていただくとわかるとおり、3部材ともすべて、アルミがキレイな銀色をしている。くすみがない。つまり、“混じりけなし”の、純度の高いアルミが使われているのである。

“混じりけがない”ことは、性能に直結する。不純物が入っていないために、強度、熱放射率ともに、アルミ本来のスペックが確保されているのだ。つまり、高い制振効果を発揮できるのである。

サイレントコート・SC-M4-2.4

独自開発した、スペシャルなブチルゴムを使用!


アルミだけにとどまらず、ブチルゴムもスペシャル素材だ。『M2』と『M4』で使用されているブチルゴムは実は、単一のブチルゴム素材ではなく、ブチルにファイバーと水性接着剤が混合されて作られている。正式な名称は『自己粘着ブチルファイバーマスチック』。「サイレントコート」が、より優れた制振性能を得るために、独自に開発した新素材なのである。

ちなみに、『SC-M4-2.4』の厚みが4mmであることには意味がある。テストを繰り返し弾き出された、アルミとブチルとの2層構造においての最適な効果が上げられる厚み、とのことだ。これ以下でもこれ以上でも、制振効率が落ちていく、ということなのだ。

かくして、ベストな厚みが確保された4mm厚の部材と、それに対して半分の重さとなる2mm厚の部材が用意された、というわけだ。

なお、『SC-M2-4.0』と『SC-M4-2.4』とは、以下のように使い分けられる。高い制振効果を上げたいときには4mm厚の『SC-M4-2.4』がチョイスされ、施工箇所が重くなり過ぎるのを避けたいときには2mm厚の『SC-M2-4.0』がチョイされる。

さらには、両方が複合的に使われることもあるだろう。それぞれ重さが異なるので、効く共振点が異なってくる。部材の種類と、大きさ、貼る位置等を調整することで、効果をコントロールすることが可能となるのだ。

サイレントコート・SC-MLEX-2.0

最高スペックの「制振材」は、ハイエンドシステムでも実力を発揮。


「制振材」を2種類用意しているだけでも気が効いているのだが、「サイレントコート」は、4mm厚の『SC-M4-2.4』以上の制振効果を発揮できる部材も用意している。それがもう1つの「制振材」である『SC-MLEX-2.0』だ。4層構造としているのは、制振効果を高めるために他ならない。

4層の詳細をご説明していこう。1層目が0.1mm厚のアルミ層、2層目がサイレントコートマスチック層(この層で共振周波数を制御する)、3層目が黒色のコンポジットラバー層(複合ゴム。重量と剛性を向上させる)、4層目が再びサイレントコートマスチック層(共振周波数を制御する)、という内訳となっている。

ちなみに当部材は、ハイエンドスピーカーを取り付けるときのデッドニング部材として、また、音圧競技車両用のデッドニング部材としても有効に使える、とのことだ。

「サイレントコート」にラインナップされている各「制振材」についての解説は以上だ。『車内空間の魔術師』たちは、創意工夫を発揮させながら、施工箇所ごとで部材を使い分け、効果的に効率的に“静音化”と“快適化”を進めていく。

なお、これら「制振材」で止めることができるのは、概ね“250Hz”以下のノイズ、とのことだ。それよりも高い周波数の音は、「防音・断熱材」および、「吸音材」でブロックしていくこととなる。

それらの詳細な解説は、次回とさせていただく。「サイレントコート」には、他にもまだまだ頼れる部材がラインナップされている。次週の続編も、お読み逃しのなきように。

《太田祥三》

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