【カーオーディオ・ユニット選びの極意】Section 07「パワーアンプ編」#05 「スペック」について 前編 | Push on! Mycar-life

【カーオーディオ・ユニット選びの極意】Section 07「パワーアンプ編」#05 「スペック」について 前編

カーオーディオユニットの、選び方のコツをご紹介している当連載。現在は、「パワーアンプ」の選び方について掘り下げている。その第5回目となる今回は、主要なスペックについて、その意味を解説していこうと思う。

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ビーウィズ・P-100R(パワーアンプ)。

カーオーディオユニットの、選び方のコツをご紹介している当連載。現在は、「パワーアンプ」の選び方について掘り下げている。その第5回目となる今回は、主要なスペックについて、その意味を解説していこうと思う。

ただし、かねてからご説明させていただいているように、スペックを比較してみても、音の善し悪しを推し量るのは難しい。あくまでも参考程度にとどめるべきだ。しかしながら、それぞれが何を示すものなのかを知っておくことには意義がある。その観点で今回は、各スペックの意味を、ざっとご紹介していこうと思う。

●定格出力、最大出力
“出力”とは、パワーアンプから取り出せるパワーのことを言うのだが、これを示す数字には、“定格”と、“最大”の2種類がある。“定格出力”とは、設定された歪み率の範囲内で連続的に取り出せるパワーのことであり、“最大出力”とは、瞬間的に供給できる出力のことを指す。どちらにしても、数値が大きいアンプほど余裕を持って音楽を再生できるので、その点においては音質的に有利であると言っていい。なお、カタログで出力を見比べるときには、“定格”を見るのか、“最大”を見るのかをしっかりと決めて見比べるべし。“定格”と“最大”が混同してしまうと、まったく参考にならなくなる。

●周波数特性
フラットな特性をキープして再生できる周波数レンジのことを指す。ちなみに人間の可聴帯域は、20Hzから20kHzと言われている。そして高性能なパワーアンプともなると、周波数特性はこれを超えた範囲にまでおよんでいる。つまり、聴いてもその違いを感じ取ることは簡単ではない(可聴帯域外の音が、可聴帯域の音に影響を与えることはあるのだが)。さらには、その範囲の中であっても、聴感上で“良い音”として聴けるかどうかはまた別の話、という側面もある。そのアンプが、フルレンジのアンプなのかサブウーファー用なのかを見るときには大いに参考になるが、個々の性能比較をするときには、気にし過ぎる必要はないだろう。

●高調波歪み率(歪み率)
パワーアンプは、音楽信号を増幅する際、元の信号にはない歪み成分を出してしまう。それがどのくらいなのかを示すスペックが、これだ。数字が小さいほど高性能、と言うことができる。ただしこれも、測定方法の違いによって数値が変わることもあり、単純比較をして優劣を考えるのは危険だ。なお、高価なモデルほどこの数字が小さい傾向は、確かにある。

さて、今週はここまでとさせていただく。次週もこの続きとして、その他の主要スペックの意味を解説していく。

《太田祥三》

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