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国産ハイエンド・カーオーディオ・ブランドの雄 『BEWITH』 そのサウンドの神髄に迫る! #2: フラッグシップスピーカー、“Confidence”とは

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国産ハイエンド・カーオーディオ・ブランドの雄 『BEWITH』 そのサウンドの神髄に迫る!
  • 国産ハイエンド・カーオーディオ・ブランドの雄 『BEWITH』 そのサウンドの神髄に迫る!


『BEWITH』(ビーウィズ)という国産ハイエンド・カーオーディオ・ブランドがある。2002年にその歴史をスタートさせた、日本のカーオーディオ業界の中では比較的新しいブランドだ。しかしながらその短い歴史の中で、エポック・メーキングな製品を次々と世に送り出してきた気鋭のメーカーでもある。その製品を紹介しながら、カーオーディオの奥深さを浮き彫りしていこうと試みている。前回はブランドのあらましをご紹介した。今回からは、同社のフラッグシップスピーカー、“Confidence”(コンフィデンス)について、その独自性を解説していく。



前回の記事で、スピーカーとは古い発明品でありながら、今も基本構造はそのままの“ローテク”な工業製品であると説明した。それでいて、完ぺきな製品が未だ出現していないことについても言及した。理想を追求しようとしても、そこには必ず“矛盾”が立ちはだかるのだ。



今回は、その“矛盾”の中身について踏み込んでみる。どのような“矛盾”があるのかと言うと…。



まず象徴的なのは、振動板素材における“矛盾”だ。理想的な素材は、「軽く、硬く、適度な内部損失を持つ素材」とされている。そもそも“軽い”と“硬い”が相反する要素だ。そしてもう1つの“適度な内部損失”というのもまたやっかいなファクターである。内部損失とは「音の響きにくさ」を指している。その物を叩いたとき、内部損失が大きければその衝撃は素材に吸収され、小さいと素材そのものが響きを発生する。内部損失の小さい素材をスピーカーの振動板に使った場合、その素材自体から音が発生してしまうのは音楽再生に必要のない音であるため、音の濁りを発生することになってしまう。



“軽さ”と“硬さ”が相反しているところに、“内部損失”についての検討も加わると、あちらを立てればこちらが立たないというスパイラルが延々と続くこととなる。それを乗り越える究極的な素材は”ダイヤモンド”、とも言われるが、ダイヤモンドは加工がしづらいので不向きだ(コストを度外視したとしても)。各社が英知を傾け、ハイテクを注入してはいるが、すべてをクリアするのは至難の技なのだ。



また、全帯域をいくつのスピーカーで鳴らすのか、を考えるときにも“矛盾”が立ちはだかる。本来は音の出所は1つのほうが理想的だ。オーディオの究極はフルレンジスピーカーとも言われるのは、音の出所が1つだからだ。しかし10オクターブもの音域を持っている全帯域を1つのスピーカーユニットだけで鳴らそうとすることには無理もある。なので“2ウェイ”や“3ウェイ”スピーカーシステムが存在するのだが、数を増やすほどにそれぞれが得意な仕事に集中できるので効率が良い半面、それぞれが発する音を“繋げる”ことが難しくなる。低音は口径の大きなスピーカーで鳴らしたほうが有利、高音を鳴らすには小さい口径のスピーカーが有利。しかし大きさが異なると、振動板の素材や形(タイプ)の“向き不向き”も異なる。素材や形を“向き不向き”に合わせて変えてしまうと、スピーカーごとで音色の違いが発生し、結果、“繋がり”が悪くなる。



さらにはカーオーディオ特有の問題もある。



車内は狭く限られた空間であり、ホームオーディオと異なり音の反射がさまざまな方向から発生するため、反射音についても無視できない。そこで、スピーカー・ユニットの指向性をコントロールすることが必要となる。





Confidence by BEWITH


Confidence by BEWITH





さて、『BEWITH』である。



なんと『BEWITH』は、2002年に発表した“Confidence”において、ミッドウーファーとトゥイーターでの「振動板の同一素材・同一構造」を実現してみせた。さらに振動板の芯をオフセットさせ(ずらした)、スピーカーユニットの指向性をコントロールした「偏芯コーン」とした。これらで、セパレートシステムにおける“矛盾”、さらには理想の素材を追い求めるときに立ちはだかる“矛盾”、それぞれに対する解決策を提示したのだ。



最大のポイントは、駆動点をオフセットさせたPPC(指向性制御)コーンを採用している点だ。また、『BEWITH』のトゥイーターは、5cmもの大口径タイプとしている。大口径だけに低域特性に優れ、800Hzのクロス周波数を可能とした(800Hzから上の音をトィーターで担当する。通常のスピーカーはそこまで低い音はださなない)。800Hzという周波数は、10オクターブある全音声帯域のちょうど5オクターブの周波数に相当し、そのあたりをトィーターが担当することで、車内において、ヴォーカルやソロ楽器の音像がリアルかつ目の前に広がるのである。また両ユニットとも高域共振がなく広いFレンジと緻密なサウンドを実現している。





Confidence by BEWITHConfidence by BEWITH


Confidence by BEWITH





“Confidence”の音の良さはたちまち評判となった。権威あるカーオーディオ専門誌で高い評価を受けた。『AUTO SOUND』誌(ステレオサウンド)の“THE BEST BUY 2002-2003”のスピーカー部門(10万円以上)において第1位に輝き(以後4年連続で第1位を獲得)、『Sound Up』誌(交通タイムス社)の“2003 COMPONENT BEST BUY”のフロントステージ部門でも第1位を獲得した。(2008年まで6年連続で獲得。


“Confidence”は2009年にフルモデルチェンジ)。



『BEWITH』は2015年の今でも、「振動板の同一素材・同一構造」と「偏芯コーン」を貫いている。原理原則に基づいた方法論であり、音楽信号をそのまま音にするという理想に向けて、これらが最善の策であると信じているからだ。



闇雲に信じているわけではない。九州大学の研究室で共同研究を行うなどをして、最新の測定技術を用いてさまざまなデータを取り、これが理にかなっていることを科学的に確認している。





Confidence by BEWITHConfidence by BEWITHConfidence by BEWITH


Confidence by BEWITH





さて次週は、“Confidence”の第2世代モデル、“Confidence Bianco Fuji”が登場したころのエピソードを紐解きながら、カーオーディオについての面白みについてさらに迫っていきたいと思う。次週もお読みいただけたら幸いだ。




《太田祥三》

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