アートマスターブランド“RS Audio”が放つ 期待のニュー・プロダクツ 『RS Revelation』シリーズを 緊急徹底テスト!! #3 | Push on! Mycar-life

アートマスターブランド“RS Audio”が放つ 期待のニュー・プロダクツ 『RS Revelation』シリーズを 緊急徹底テスト!! #3

スーパーハイエンド・スピーカー『RS Master 3』および『RS Master 2』をラインナップする、ドイツ発のスペシャル・カーオーディオブランド“RS Audio”。その“RS Audio”が放つ注目のニューアイテム、『RS Revelation(レベレーション)』シリーズの詳細を、正式なニュースリリース発表前からスクープしている当連載。今回はスピーカー群について、じっくりと掘り下げていく。

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アートマスターブランド“RS Audio”が放つ 期待のニュー・プロダクツ 『RS Revelation』シリーズを 緊急徹底テスト!!


スーパーハイエンド・スピーカー『RS Master 3』および『RS Master 2』をラインナップする、ドイツ発のスペシャル・カーオーディオブランド“RS Audio”。その“RS Audio”が放つ注目のニューアイテム、『RS Revelation(レベレーション)』シリーズの詳細を、正式なニュースリリース発表前からスクープしている当連載。今回はスピーカー群について、じっくりと掘り下げていく。

ところでつい先日、“RS Audio”の正規輸入代理店であるイース・コーポレーションから、『RS Revelation』シリーズの正式なニュースリリースが発表された。それによると、発売時期は6月に決定したとのこと。デリバリー開始まであとわずか…。楽しみに待ちたい。

さて、これまで、パワーアンプの2モデルについてのインプレッション・リポートをお伝えしてきたが、今週はスピーカーについて詳しく解説していく。

『RS Revelation』シリーズは、2ウェイコンポーネントスピーカー1種と、4種の単品スピーカーユニットをラインナップしている。2ウェイコンポーネントスピーカーとは、当連載の1回目で2chパワーアンプ『RS Revelation A20』との組み合わせで試聴した、『RS Revelation 165』(税抜価格:21万円)だ。それに加え、以下の4モデルの単品スピーカー(ペア)が用意されている。


RS Revelation 165

RS Revelation 165




RS Revelation 165 税抜価格:21万円


●仕様:16.5cm 2wayコンポーネントスピーカー●定格入力:120W●公称インピーダンス:4Ω●周波数特性:39Hz〜20kHz●能率:91dB●取付穴直径:141mm(ウーファー部)●取付深さ:74mm(ウーファー部)


RS Revelation T26RS Revelation T26



RS Revelation T26 税抜価格:8万6000円


●仕様:26mmツィーター(ペア) ●定格入力:120W ●周波数特性:1.8kHz〜20kHz ●能率:92dB ●取付穴直径:47mm ●取付深さ:15mm


RS Revelation MB 165RS Revelation MB 165



RS Revelation MB 165 税抜価格:10万円


●仕様:16.5cmミッドレンジスピーカー(ペア) ●定格入力:120W ●周波数特性:39Hz〜10kHz ●能率:88.7dB ●取付穴直径:141mm ●取付深さ:74mm


RS Revelation HAC



RS Revelation HAC 税抜価格:16万4000円


●仕様:50mmワイドレンジコーンツィーター(ペア) ●定格入力:15W ●周波数特性:650Hz〜20kHz ●能率:88dB ●外径サイズ:69mm×82mm


RS Revelation MB 165 HAC



RS Revelation MB 165 HAC 税抜価格:13万2000円


●仕様:16.5cmミッドレンジスピーカー(ペア) ●定格入力:120W ●周波数特性:35Hz〜15kHz ●能率:88.7dB ●取付穴直径:141mm ●取付深さ:74mm

『RS Revelation T26』と、『RS Revelation MB 165』は、2ウェイコンポーネント『RS Revelation 165』の単品モデル。マルチアンプシステムが前提であるならば、言うまでもなくパッシブネットワークレスの単品モデルがお得というわけだ。

ちなみに、2ウェイコンポーネントスピーカー『RS Revelation 165』に付属しているパッシブネットワークは単品での販売設定はないため、ネットワークを介して鳴らすシステムの場合は必然的に『RS Revelation 165』を購入することになる。

ところで、このネットワークがなかなかの逸品。フィルターシステムを最適化するコイルやコンデンサにはドイツ・ムンドルフ社製の上級モデルを厳選採用。Hi-CutとLow-Cutから選べる2段階のクロスポイント可変スイッチも備え、自分好みのピュアサウンドを追求しやすい設計になっている。そのため、“マルチ派”であっても「敢えてコンポーネントで購入し、パッシブの音色も含めて『RS Revelation』サウンドを楽しむ」と言うのも当然アリなのだ。


『RS Revelation 165』付属パッシブネットワーク『RS Revelation 165』付属パッシブネットワーク


ツイーターとミッドウーファーについても、特長を詳しくご紹介していこう。まずは振動板素材から。ツイーターにはシルクドームが、ミッドウーファーには超軽量・高剛性のカーボンファイバーがそれぞれ採用されている。試聴時に感じられたナチュラルな音色とバランス、そして、凛とした鮮明さの中にも柔らかく暖かな質感を持つ『RS Revelation』ならではのサウンドは、これら振動板素材の特性が活かされているのだろう。

さらに、ツイーターでは、切削加工を施したアルミ製のハウジング、強力なネオジウムマグネットが採用されていて、見た目的にも最上級機である『RS Master』シリーズの技術が投影されていることが感じ取れる。

ミッドウーファーにおいてもそれは同様だ。大型フェライトマグネットと、いかにも頑強そうなアルミダイキャストフレームは、さすがは“RS Audio”といった風情。この作りの確かさが、レンジの広さやステージの立体感、余韻の美しさをもたらす礎となっていることは間違いないだろう。

そして、もう2つの単品ユニット“HAC”。これらはどのような製品なのか……。

この2モデルは、『RS Revelation』シリーズのもう1つの2ウェイスピーカーと位置付けられる。このワイドレンジコーンツイーターと『RS Revelation MB 165』ミッドウーファーを組み合わせてもOKだが、基本的には“HAC”同士でのマッチアップが推奨だ。“HAC”ツイーターとのベストマッチングを目指して新開発されたというミッドウーファー『RS Revelation MB 165 HAC』は、38mm口径のボイスコイル(『RS Revelation MB 165』は32mm)、振動板にはセルロース繊維素材を採用することで、優れたトランジェント特性と高解像度、極めてリアルな中低域再生を実現しているという。ちなみにコンポーネントでの発売はなく、あくまでも「マルチアンプシステム前提の2ウェイ」、と理解していただいていいだろう。なお、取材時にはミッドウーファーの『RS Revelation MB 165 HAC』は日本未上陸で、残念ながらその姿を見ることはできなかったのだが、ツイーターである『RS Revelation HAC』のほうは試聴が叶った。

こちらは見た目からしてなかなかの個性派。ワイドレンジを実現しているという逆ドーム型のアルミ合金製振動板を持ち、背面にはバックチャンバーを備えている。このバックチャンバーは『RS Master』シリーズのツイーターハウジングにも使われているコダワリのArtifical Stone(人口石)製で、一見しただけでもただ者ではない雰囲気を漂わす。価格は『RS Revelation T26』に対して倍近く。果たしてどのような音だったのかと言うと…。

『RS Revelation MB 165』との組み合わせで試聴を敢行した。

なるほど、振動板素材が金属系になったことが奏功しているのだろうか、よりキッチリ、カッチリしたシャープなサウンドを堪能できた。信号に対するレスポンスも非常に高く、きびきびと高域をデリバリーする。ボーカルのハリもいっそう増した印象なのだが、しかし耳当たりはあくまでもマイルド。情報量も多く、繊細でスムーズな高域を楽しめた。

超高解像度なピュアサウンドを信条とする最上級機、『RS Master 3』、『RS Master 2』のサウンド傾向により近くなったように感じた。ちなみに言うと、『RS Master』シリーズのツイーターの振動板はシルクドーム。当機だけが金属系の振動板を採用し「独立した存在」であるわけだが、総合的な性能という意味では、より上位機種に迫っているように思えた。

最後に『RS Revelation 165』と“HAC”のどちらを取るか……に関してだが、これはもう、単純に音色の好みで選べばいいだろう。『RS Revelation 165』はマイルドで心地良いサウンドを堪能でき、その上で、原音を自然に、正確に再生する。その辺りはまさしく『RS Master』シリーズの直系という趣き。どちらを選んでも、確かな満足が得られることに変わりはないだろう。

さて、次週はレギュレーターとサブウーファーについて詳細に解説していくとともに、推奨システムプラン等々までをご紹介していく。次回も要チェック。

《太田祥三》
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