小1がマイクラでプログラミングに挑戦…Tech Kids CAMP Christmas | Push on! Mycar-life

小1がマイクラでプログラミングに挑戦…Tech Kids CAMP Christmas

教育 教育

「Tech Kids CAMP Christmas」。掛け声とともに開発開始
  • 「Tech Kids CAMP Christmas」。掛け声とともに開発開始
  • Tech Kids CAMP Christmasのマインクラフトコース
  • Tech Kids CAMP Christmas代表の上野朝大氏。
  • Tech Kids CAMP Christmasのようす
  • Tech Kids CAMP Christmasで配布された「秘伝の書」。
  • 「Tech Kids CAMP Christmas」マインクラフトコースで、テキストプログラミング
  • 「Tech Kids CAMP Christmas」の発表会で使うシート
  • 「Tech Kids CAMP Christmas」マインクラフトコースの作品
 小学生を中心に、圧倒的人気のゲーム「マイクラ」こと「マインクラフト」。このマインクラフトを使い、プログラミングを学べるコースがあるということで、マイクラを始めたばかりの小学1年生の息子とともに体験してみた。

◆大人気「マインクラフト」でプログラミングを学ぶ

 このマインクラフトコースは、Tech Kids CAMPが冬休みに向けて開催しているプログラミング入門キャンプのひとつ。今回は2日間の講習で、「マインクラフト」の回路作成や追加データを用いてプログラミングの基礎を学んでいく。

 プログラミングをするためには、キーボードでコマンドを打ち込んでいくため、基本的に小学3年生以上が対象となっている。しかし、低学年からの希望も多く、今春より低学年向けにもっと簡単に「マインクラフト」のプログラミングを学習できるコースが2つ新設される。その予習ということで、今回は小学1年生のマイクラを始めたばかりの子どもでもどれだけ楽しめるか、そしてプログラミングを理解できるか挑戦してみた。

 ちなみに、今回は1年生がほかにも3人参加していたが、いずれもマイクラ歴は1年以上、タイピングもある程度はできるという経験者だった。

 「Tech Kids CAMP Christmas」は、12月に東京や大阪など全国6か所で開催された。いずれも土日の2日間で、朝10時から16時とかなりの長丁場。子どもたちはお弁当を持って参加する。正直、小学校低学年の子どもたちがこんなに長時間座っていられないのでは…と危惧したのだが、それはまったくの杞憂に終わった。

◆少人数のチームで開発に挑戦

 今回参加した渋谷会場は、小学1年から6年まで約70人。うち女子は18人と、意外と多い印象を受けた。マインクラフトのほか、「Scratchゲーム開発」「iPhoneアプリ開発」「Webアプリ開発」「2Dゲーム開発」「3Dゲーム開発」と、全部で6つのコースから選択できる。一番人気はマインクラフトで、全体の6割以上を占めた。ほかにも、小学1~2年生を対象にしたJuniorコースが同会場の別フロアで行われ、こちらは「Scratch」を使ったコースで30人が参加していた。

 1日目は、まずは6~7人のグループに分かれ、テーブルごとに2人のメンターと呼ばれるインストラクターがつく。Tech Kids CAMP代表の上野朝大氏に話を聞いたところ、このメンターはすべて現役の大学生にしていることもこだわりのひとつだという。親しみやすく物知りなお兄さん、お姉さんというイメージを心がけることで、子どもたちも打ち解け、話しかけやすい雰囲気を作り出している。教員を志す教育学部の学生も多いという。

 チーム内で自己紹介が終わったら、いよいよ開発開始。子どもたちは待ちきれないように、パソコンを開き、画面に見入っていく。Tech Kids CAMPでは、毎回「秘伝の書」というマニュアルを複数冊用意し、ひとりひとりの進度や興味に合った進め方をしていく。今回のマイクラコースでは、全10冊あり、高学年の子どもにはやや複雑なプログラミングなども学べる一方で、初心者や低学年の子どもには基本的な回路の仕組みから教えていく。

◆子どもの進度に合わせ進めてくれる

 マインクラフトには、「レッドストーン」と呼ばれる回路を作れるシステムが元々用意されており、感圧式スイッチやレバー、トラップチェストなど、さまざまなアイテムを組み合わせることにより、自動ドアや自動で撃つ武器なども作成できる。息子が挑戦したのは、まずは自動で開く「自動ドア」。メンターさんの指導のもと、最初は見よう見まねで作っていたが、次第にレッドストーンの仕組みを理解していき、自分で作れるようになっていった。

 休み時間が定期的に設けられているものの、ほとんどの子どもが、トイレ以外は席を立たない。チーム同士で作品を見せ合ったりすることはあるが、みんな1秒でも長く開発をしたいという気持ちが伝わってくる。

 開発の合間には、チーム名を決めたり、ミニゲームをしたりといったメリハリもあり、当初長いのではと心配していた16時まで、子どもは作品作りに没頭していた。

 現在までのデータをセーブし、1日目は終了。データは自宅に持ち帰り、続きを作ることも可能。2日目の午後は発表会になるため、大作を作る生徒は、家で仕上げてくることもあるという。

 1日目の感想を息子に聞いてみたところ、「楽しかった!」と大興奮。メンターの先生がすごく教えてくれた、チームのお兄さんが詳しいといった感想から、今日仕入れた新しい知識までを次から次へと話してくれた。

◆コース2日目には作品を発表する機会も

 そして2日目。午前中は開発を続け作品を仕上げ、午後からの発表に備える。時間が限られているとあって、1日目より真剣さが増している。息子のいるチームは、小1が4人、小3が2人の6人チーム。息子以外の5人はかなりの経験者といえど、低~中学年ということで、秘伝の書は5冊までとなっている。

 進み具合には個人差があるようだが、ほかの5人はほぼ5冊を終え、それぞれの作品の仕上げに入っている。息子は1冊目の基本編、2冊目のレッドストーンを使った回路作りを終え、3冊目のテキストプログラミングに挑戦していた。これはMODと呼ばれる追加プログラム「コンピュータークラフト」を使ったもので、マインクラフト上でロボットを動かし、色々な作業を自動化できる。たとえばロボットを使い、階段や家を組み立てるといったことも可能になる。ただし「forward」や「down」いった命令を入力せねばならず、タイピングにはかなり苦労していたようだ。

 開発がひととおり終わったら、今度は発表会の練習になる。それぞれアピールしたいことをシートに書いてまとめ、次にメンターさんと話し合い、作品の特徴を45秒の動画にまとめてもらう。チーム内でその動画を見ながら、アピールポイントを紹介しつつ、発表の練習を行う。

 最後に、保護者も集まりいよいよ発表会。息子はその一番手だった。生徒を含め、こんなに大勢の前で発表するのは初めてでひやひやしたが、練習の甲斐もあってか、臆することなく話していた。会場からは「おお」という声も上がり、満足そう。どの作品にも個々の工夫やコダワリが見られ、見ているだけでもとても興味深かった。

◆2016年春からは、マインクラフトが3コースに増設

 今回参加していた保護者の方にも話を聞いてみた。まず感じたことは、共通して、教育に関する関心が高く、できるだけ子どもにたくさんの機会を与えようとしていることだ。

 「これからの時代、プログラミングも覚えさせておきたい」と考える保護者も多く、また同時に英語教育にも必要性を感じている人が多かった。参加している生徒は、英語を何かしらの形で身につけている子も多く、プログラミングへのなじみも高いという。

 Tech Kids CAMPの上野氏によると、「2016年より、価格も安く、短時間で受講できるフランチャイズ型のTech Kids Home Teacherも始まります。これは、講師の方に自宅で開校していただくもので、初期コストを抑えることで、低価格でより手軽に学んでいただける場を提供していきます。もちろん、質についてはこれまでと同様に提供できるように心がけています」という。さらに、2016年1月からは、東京の二子玉川をはじめ、名古屋の名駅、福岡・天神、神戸・三宮と4つの地域に新たに開校する。今後は、近くにスクールがない人にも気軽に通える環境が作られていきそうだ。

 また、春・夏・冬に開催される短期のCAMPについては、「低学年でもマインクラフトコースを受講したいという声も多いため、2016年の春から新たに『マインクラフトコース』を3コースに増設します。小学1年生から参加できる『レッドストーン』回路を学ぶコース、さらにビジュアルプログラミングのMODを使った中間のコース、そして現在のテキストプログラミングまでできる高学年や熟練者コースと、お子さまに合ったコースが選べるようになります」とのこと。今回、小学1年生の息子には、テキストプログラミングはやや早いと感じたので、新設される「ビジュアルプログラミング」のコースなどではさらに楽しめそうだ。

 ただし、マインクラフトのコースはCAMPのみで、スクールとしての予定はないという。「マインクラフトはあくまでゲームがベースですので、プログラミングを始めるきっかけや体験としては最適ですが、ゲームやアプリ開発とは根本的に異なっています。CAMPではほかにもさまざまなコースを用意しているので、毎回違ったコースに参加し、自分に合った開発を探してみるのもひとつの方法です」(上野氏)。

 今回参加してみて、思った以上に子どもが2日間まじめに取り組んでいたことに驚いた。メンターさんのフォローも大きかったと思うが、今までやったことのないテキストプログラミングに挑戦し、発表までこなしたことは大きな経験になったと感じた。また、チーム内の友だちから新しい知識を教えてもらったり、ほかの作品に刺激を受けたりするなど、同年代の子どもたちと一緒に学ぶという効果もあった。

 プログラミング教育に関心のある保護者や、ゲームが好きな子どもいる家庭であれば、一度体験会などに参加してみてはいかがだろう。
《相川いずみ》

特集

page top