【フォード フォーカス 試乗】輸入車が初めてのエントリーユーザーにもおすすめ…片岡英明 | Push on! Mycar-life

【フォード フォーカス 試乗】輸入車が初めてのエントリーユーザーにもおすすめ…片岡英明

自動車 試乗記

フォード フォーカス
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フォードのグローバルコンパクトとして世界各国で発売され、愛されているのが『フォーカス』だ。2013年に日本に導入され、15年9月には2度目のマイナーチェンジを実施している。フロントマスクは、最近のフォード車のトレンドに沿って、切れ長のヘッドライトに台形グリルの組み合わせとなった。アストンマーティン風の顔立ちだが、今までより個性的で目立つ。

今回の注目ポイントのひとつがパワーユニットの変更だ。これまでは2.0リットルの直列4気筒エンジンを積んでいた。が、ダウンサイジング戦略によってEcoBoostと呼ぶ1.5リットルの直列4気筒DOHCターボに換装したのである。走り出す前は、そのパフォーマンスが心配だった。ターボを装着しているとはいえ、排気量が500cc小さくなっているからだ。が、ターボの後押しにより、最高出力だけでなく最大トルクも増強されていた。最大トルクは2.4リットルエンジン並みの240Nmだ。この太いトルクを1600回転から発生する。

アクセルを踏み込むと2000回転あたりからグッとパワーとトルクが盛り上がり、力強い加速を見せつけた。今までの2.0リットルエンジンよりパンチ力があり、吹き上がりも軽やかだ。発進加速だけでなく、追い越しも俊敏にこなす。パドルシフト付きの電子制御6速ATとの相性もよかった。シフトアップポイントはレッドゾーンより500回転手前の6000回転あたりだが、高回転域でもパワーがみなぎっている。鋭い瞬発力を引き出すため、1速ギアと2速ギアは加速重視の設定だ。日本の道路事情だと、3速のギア比はちょっと離れているように感じる。

エンジン音は思いのほかスポーティな音色だ。遮音が行き届いているためクルージング時は静かである。最新モデルはウインドーやドアまわりのシーリングを徹底し、フロアカーペットなども静粛性を向上させる素材とした。だからロードノイズなどが耳につかない。1クラス上の静粛性を身につけているが、アクセルを強く踏み込み、高回転になるとビートの利いたサウンドを響かせた。これがうれしい。

フォーカスの自慢のひとつが、一体感のある軽快なハンドリングだ。今までのフォーカスも気持ちいいコーナリングを楽しめた。が、さらに洗練されたハンドリングを実現するためにフロントまわりの剛性アップを図り、前後のロアアームブッシュも最適チューニングしている。電動パワーステアリングも、よりダイレクトな味付けとした。高いレベルのシャシー性能に加え、足の動きもいいから狙ったラインを無理なくトレースすることができる。鼻先が軽く、ハンドリングは正確だ。リアの追従性もいいからワインディングロードでも安心して攻めの走りを楽しめた。この意のままの走りに、ブレーキ制御を備えたトルクベクタリングが大きく貢献している。

上級グレードの「スポーツプラスエコブースト」は、自動ブレーキシステムやアダプティブクルーズコントロールも標準装備だ。ただし、制御は今一歩で、全幅の信頼を置くレベルには達していない。高速道路など、使えるステージは限られている。ちなみにウィンカーレバーは、日本車と同じように右側から延びていた。輸入車が初めてというエントリーユーザーにもおすすめできる。キャビンはリアシートでも満足できる広さを確保し、ラゲッジルームも十分な容量だ。リアシートは6対4分割可倒式で、畳めば長尺ものも難なく積み込める。個人的におすすめしたいのは、フィット感のいいハーフレザーシートを装備した廉価グレードの「スポーツエコブースト」だ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
おすすめ度:★★★★


片岡英明│モータージャーナリスト
自動車専門誌の編集者を経てフリーのモータージャーナリストに。新車からクラシックカーまで、年代、ジャンルを問わず幅広く執筆を手掛け、EVや燃料電池自動車など、次世代の乗り物に関する造詣も深い。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員
《片岡英明》

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