実在の女医描いたブラジル映画が東京国際映画祭2冠! 邦画の受賞ならず | Push on! Mycar-life

実在の女医描いたブラジル映画が東京国際映画祭2冠! 邦画の受賞ならず

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ホベルト・ベリネール監督/「第28回東京国際映画祭」
  • ホベルト・ベリネール監督/「第28回東京国際映画祭」
  • ホベルト・ベリネール監督、ブライアン・シンガー/「第28回東京国際映画祭」
  • 「第28回東京国際映画祭」
  • ムスタファ・カラ監督/「第28回東京国際映画祭」
  • ブライアン・シンガー/「第28回東京国際映画祭」
  • 「第28回東京国際映画祭」
  • 小路紘史監督/「第28回東京国際映画祭」
「第28回東京国際映画祭」が10月31日(土)に閉幕し、最高賞「東京グランプリ」は実在の女医を題材にしたブラジル映画『ニーゼ』が受賞し、同作主演のグロリア・ピレスは最優秀女優賞にも輝いた。日本から出品された3作品は、いずれも受賞はならなかった。

『ニーゼ』はブラジルで、精神病院に着任し、ショック療法が正しいとされていた時代にユングの理論を実践し、芸術療法を含む画期的な治療を導入しようと男社会の熱い壁に立ち向かっていった実在の女医ニーゼの姿を描いている。

先にグロリア・ピレスの最優秀女優賞受賞が発表されたが、審査員を務めたスザンヌ・ビアによると「評議はわずか5分だった」とのこと。グロリア本人は欠席のため、ホベルト・ベリネール監督が代理でトロフィーを受け取り「彼女は女優としてはもちろん、ひとりの人間として素晴らしい」と称賛を送った。

審査委員長のブライアン・シンガーによって発表される最高賞「東京グランプリ」の発表でも『ニーゼ』の名が読み上げられ、見事に2冠を達成。ブライアン・シンガーは「ファンタジーであれ実話であれ、観客にとって『これは本当だ』と思わせられることが映画にとっては大事なことです。この映画はその要素を満たしており、寂しさがあり、ユーモアがあり、そして勝利が描かれていました」と語り、最終的に満場一致での受賞であったと明かした。

再び壇上に上がったベリネール監督は「この映画が完成するまでには長いプロセスと苦労がありました。私の人生の13年を費やしました。主人公のニーゼは非常に重要な人物であり、偉大な革命家でありますが、彼女を知っている人は多くはなく、その存在を世に紹介するのが、この映画を監督する私の責任でもありました。5~6か月を実際に精神を患った患者たちと過ごし、彼らはこの映画のスタッフとなりキャストとなってくれました。そして彼らの存在は我々の人生をも変えました」とここまでの道のりを振り返ると共に感謝の言葉を口にした。

コンペティション部門のこの他の賞では、最優秀男優賞を戦後にデンマークに残った地雷除去を敗残のドイツの少年兵が行った実話を元にした『地雷と少年兵』のローラン・モラーとルイス・ホフマンの2人が揃って受賞(※受賞者は欠席)。芸術貢献賞は、ひと足先に両親がバカンスに行き、留守番を任された姉弟の身に起こる思わぬ事態を描いた『家族の映画』に輝いた。

最優秀監督賞は、厳しい自然の中で生きる家族のドラマを描いた『カランダールの雪』のムスタファ・カラ監督が受賞。なお、この『カランダールの雪』は、映画祭のスポンサーでもあるWOWOWの視聴者が選ぶ「WOWOW賞」にも選出された。

また、フランスのコメディアンであるケイロンが監督、脚本、主演を務め、アラブ世界からのフランスへと渡ったッ自らの父親の姿を題材に紡いだ『スリー・オブ・アス』が審査員特別賞を受賞。会期中に劇場に足を運び、コンペティション部門作品を見た観客の投票で決定する「観客賞」は、イタリアのヒューマン・コメディ『神の思し召し』に授けられた。

コンペティション部門外の作品では、インディペンデント系の日本映画を上映する「日本映画スプラッシュ」部門では、小路紘史監督の長編初監督作品『ケンとカズ』が作品賞を受賞した。

日本からコンペティション部門に出品された『残穢【ざんえ】-住んではいけない部屋-』『FOUJITA』『さようなら』の3作品は残念ながら受賞はならなかった。

【受賞一覧】

<コンペティション部門>

東京グランプリ:『ニーゼ』(ホベルト・ベリネール監督)
審査員特別賞:『スリー・オブ・アス』(ケイロン監督)
最優秀監督賞:ムスタファ・カラ監督(『カランダールの雪』)
最優秀女優賞:グロリア・ピレス(『ニーゼ』)
最優秀男優賞:ローラン・モラー&ルイス・ホフマン(『地雷と少年兵』)
最優秀芸術貢献賞:『家族の映画』(オルモ・オメルズ監督)
観客賞:『神様の思し召し』(エドアルド・ファルコーネ監督)

WOWOW賞:『カランダールの雪』


<日本映画スプラッシュ部門>

作品賞:『ケンとカズ』小路紘史監督

<アジアの未来部門>

作品賞:『孤島の葬列』(タイ/ピムパカー・トーウィラ監督)
国際交流基金アジアセンター特別賞:『告別』(中国/デグナー監督)
《text:cinemacafe.net》

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