カスタム・オーディオマシン Special Feature !! スピンオフ! その、“サウンド・クオリティ”にズームイン!! #4: SUBARU・LEGACY TouringWagon by SOUND WAVE | Push on! Mycar-life

カスタム・オーディオマシン Special Feature !! スピンオフ! その、“サウンド・クオリティ”にズームイン!! #4: SUBARU・LEGACY TouringWagon by SOUND WAVE

“カスタム・オーディオマシンのサウンド・クオリティに迫る”というコンセプトでお届けしている当企画。4週目となる今回は、茨城県の有名店、SOUND WAVE製作のレガシィを取り上げる。こだわりが満載のハイレベルなサウンドマシンであるこのレガシィ。一体、どのような音が聴けたのか…。

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カスタム・オーディオマシン Special Feature !! スピンオフ! その、“サウンド・クオリティ”にズームイン!!


“カスタム・オーディオマシンのサウンド・クオリティに迫る”というコンセプトでお届けしている当企画。4週目となる今回は、茨城県の有名店、SOUND WAVE製作のレガシィを取り上げる。こだわりが満載のハイレベルなサウンドマシンであるこのレガシィ。一体、どのような音が聴けたのか…。

このレガシィツーリングワゴンは、サウンドウェーブのデモカーだ。同店が成し得る最高のサウンドを聴かせるためのクルマである。

と同時に、ガチガチのコンペカーでもある。“EMMA”や“IASCA”それぞれの最上位クラスにおいて優勝を重ねてきたクルマであるので、ご存じの方も多いはずだ。ショップ代表の小倉さん曰く「まずはショップが本気でコンペを楽しむことが大事」とのことで、そのポリシーに従って、とことん勝ちにこだわって製作された1台なのだ。

さて、勝負にこだわったこのクルマの、そのサウンドクオリティはどれほどのレベルなのか…。今回はそれをじっくりとリポートしていくわけだが、その前にまず、システム & インストールについて、注目点を解説しておきたい。



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最初にシステムレイアウトから。

ヘッド & プロセッサーはカロッツェリアXを搭載している。そしてその他のユニットはすべてグラウンドゼロ。パワーアンプは最上位リファレンスシリーズで統一していて、4chモデルのGZPA・リファレンス4を1台、2chモデルの同・リファレンス2XSを2台を使用している。スピーカーも同様に、フロント3ウェイ+サブウーファーすべてをリファレンスシリーズで固めている。

そしてこの豪華布陣のユニット群のポテンシャルを引き出すべく、インストール面ではどのような工夫が成されているかというと…。

まず注目すべきはフロント3ウェイの位置と角度。位置については、同店では“3つのスピーカーがタテに一直線に並ぶ”ことを1つの理想形としているのだが、このレガシィにおいても、その理想に準じた位置が選択されている。さらにツイーターとミッドレンジそれぞれの左右間の距離が、同じになる場所としてある。位相の整合性を取りやすくするためだ。

角度については、リスナーに対して“直向け”を基本としながら、仮組みをして音を出して確認しながら微調整を施した。反射等々の影響を実聴しながら見極めているのである。

サブウーファーをしっかりと鳴らすためのケアにも抜かりはない。ボックス内部に定在波対策を施し、強度も十二分に確保。その上で2発をステレオ・ドライブしている。波長の長いサブウーファー帯域をステレオで鳴らすには高度なサウンドチューニング技術が要されるのだが、そこはサウンドウェーブ、ノウハウが豊富なのでまったく問題なし。芯があり、かつ音像のシャープな重低音再生を実現できているという。



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さて、このように充実のユニット群を擁し、綿密な取り付けが施されているこのレガシィ。実際のサウンドはどうなのか…。

一聴してまず感じたのは、それが紛れもなくハイエンドレベルにあること。それもトップクラスの。音色の質感の良さ、情報量の多さ、そしてS/Nの高さ、解像度の高さ。すべての要素がとにかくハイレベルなのだ。

次に感じたのは、低域の心地良さ。深みと量感が十二分で、それでいてタイトでかつレスポンスが速い。そしてドライブ感が抜群。ぐいぐいと躍動し、音楽に生命を吹き込んでいる。

聞けば、3台あるパワーアンプのうちの2台の2chアンプは、サブウーファーとミッドベースにあてがっている、とのことだ。つまり、低域に重きをおいたシステムレイアウトが取られているのである。土台をしっかりと作り上げた上で全体を整えていこうとする考え方だ。そのアプローチがまさしく功を奏している。低域が濃密なので、中・高域に倍音が美しく乗り、サウンド全体が豊潤だ。



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さらには、ステージの広さと奥行き感にも驚かされた。実はそこも大いに意識しているとのことだ。ポイントはツイーターとミッドレンジの取り付け位置。それらがドアに取り付けられているのだが、その場所を選ぶにあたっては、ステージを広く再現したいという狙いも含まれていたのだ。スピーカーをできるだけ左右に離して取り付けたほうがステージを広く再現しやすい。このレガシィにおいては、ピラーに着けるよりもドアに着けたほうが左右の距離を広く取れたという。明確に狙いを持ってインストールを施し、結果、狙いどおりのサウンドを獲得するあたりは、さすがはサウンドウェーブだ。

あともう1点、特筆しておきたいことがある。サウンドにアグレッシブさを感じたのだ。ピュアで美しいだけのHi-Fiサウンドではなく、積極的に語りかけてくるような活力に満ちている。このあたりは競技車両ゆえなのかもしれない。印象度が高い。心に残る音なのだ。なるほどと唸らずにはいられなかった。



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このレガシィもまた、スペシャリティの高い1台だった。機会があれば、この音はぜひとも体験すべき。お近くならお店まで足を運んで、またはどこかのイベントで見かけたらその場でスタッフに声をかけて、試聴を申し込むべし。勝負に徹したサウンドとはどのようなものなのか、ご自身の耳と体で感じ取っていただけらたと、切に願う。

《太田祥三》
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