その音は何を語るのか…。 ダイヤトーン・デモカーを聴く #2: アルファ ロメオ・ジュリエッタ 後編 | Push on! Mycar-life

その音は何を語るのか…。 ダイヤトーン・デモカーを聴く #2: アルファ ロメオ・ジュリエッタ 後編

ダイヤトーンのデモカーをご紹介している。それぞれのシステム・コンセプトと、その音の実際をお伝えしていきたいと思う。今週は先週に引き続いて、『DIATONE SOUND.NAVI』NR-MZ90PREMIを中心としてハイエンドシステムが構築されている、『アルファ ロメオ・ジュリエッタ』についてのリポートをお贈りする。

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その音は何を語るのか…。 ダイヤトーン・デモカーを聴く


ダイヤトーンのデモカーをご紹介している。それぞれのシステム・コンセプトと、その音の実際をお伝えしていきたいと思う。今週は先週に引き続いて、『DIATONE SOUND.NAVI』NR-MZ90PREMIを中心としてハイエンドシステムが構築されている、『アルファ ロメオ・ジュリエッタ』についてのリポートをお贈りする。

前回のリポートで、このクルマのシステム、コンセプト、そしてそのサウンドについて詳細にお伝えした。今回は、『DIATONE SOUND.NAVI』NR-MZ90PREMIに搭載されているさまざまな機能についてのインプレッションをリポートしていこうと思う。

『DIATONE SOUND.NAVI』には、音楽を楽しむための補助的な機能がいくつか搭載されている。それらについて解説したこともあるが、それを体験する良い機会だったので、いろいろと試してみた。それらは本当に使える機能なのか否か…。


Pure Extend Wide Surround


Pure Extend Wide Surround


当機能は、まさに『DIATONE SOUND.NAVI』ならではのスペシャル機能だ。どのような機能かと言うと、“ピュア・エクステンド・ワイド・サラウンド”という名称のとおり、音源に上下、左右の広がり感をもたらすためのものである。

これに似た機能といえば、PA器機に搭載されている“リバーブ”が思いあたる。それを効かせていくと、音に響き感が加わっていく。しかし深くかけ過ぎると、本来の音がにじんでしまう。どの程度までかけるかは、まさにPAオペレーターの腕の見せ所、というわけだ。

さて、この『Pure Extend Wide Surround』をテストしてみた。効果をはっきりと感じるために、最大の設定にして試してみると…。一瞬、何が起こったのか判断できなかった。というのも、残響音的な成分が聴こえているにも関わらず、そもそもの音がまったくにじんでいないのだ。これは凄い。

掛かり具合をある程度まで絞ってみると、ほど良いホール感が出てライブ音源のような臨場感が出た。“90シリーズ”のユーザーでこの機能を試したことがない、という方がいたら、ぜひとも使ってみてほしい。これは楽しい。


DIATONE Volume


DIATONE Volume


CD、DVD、ラジオなど、コンテンツを換えた時に、急に音量が大きくなってびっくりしたことはないだろうか。そういう目に会わないための機能が、この『DIATONE Volume』だ。

また、iPhoneなどのデジタルオーディオプレーヤーで音楽を“シャッフル再生”する場合にも、曲によってボリュームが変わってしまい、煩わしく感じることがある。そういった時もこの機能を使えば、音量が小さな音源は大きく、大きな音源は小さく、自動で調節してくれる。

ちなみに、デジタルオーディオプレーヤー自体にも、これと同じような機能が搭載されていることがある。そんな場合でも、デジタルプレーヤーのそれはオフにして、『DIATONE Volume』を使うことをおすすめしたい。他の器機でのその機能を使うと、音質が劣化するケースがほとんどなのだ。しかし『DIATONE Volume』では、音質劣化はまったくないのだ。

試してみたが、コンテンツごとの音量のばらつきがなくなり、しかも音質劣化を感じることもなかった。これは単純に便利な(快適な)機能だ。ずっと“オン”のままでいい、そう感じられた。地味な機能のようで、実は偉大な機能なのだ。


PremiDIA HD


PremiDIA HD


圧縮された音源の「保存時に失われた低音域や音の奥行き感までを補正」してくれるというのがこれだ。

ところで、圧縮音源を聴く場合は、音質よりも利便性をとってそうするわけなので、ある程度の音質劣化は覚悟の上。しかしそうは言っても、それが良い音になるのなら、使わない手はない。

さて、実際のところはどうなのだろうか…。

使ってみると、これがなかなか。音楽のふくよかさが増したのだ。低域が伸びやかになり、ドライブ感も出てくる。高域は厚みが増し、よりシャープにもなった。掛かり具合を調節できるのだが、より深くかけたほうが気持ち良いと感じられた。

ただ、もともと高域が強めな音源では、高域が強くなりすぎたと感じることもあった。ケースに応じて深さの調節はしたほうがいいかもしれない。しかし、概ね良好。使える機能であることは確かだ。


PremiDIA VBL(Variable Bottom Limiter)


PremiDIA VBL


大音量で再生している時の、瞬間的な大きな低音によるドアのビビリに対処する機能が、これだ。急激的に大きな低域を、自然にカットしてくれてスピーカーの過剰な振動を抑えてくれる機能、とのことだ。しかも、『DIATONE SOUND.NAVI』では、その機能の発動時にも音質の劣化がない。ここが大きなポイントだ。

といいつつ…。当デモカーではデッドニングが完璧で、そもそもドアがびびることがなく、この機能の発動を体験することができなかった。オンにしても、音質の劣化がないわけで、そもそもドアもびびらないとなると、オフの時との違いもわかりづらかった。

ただ、純正スピーカーのままで『DIATONE SOUND.NAVI』を使っているユーザーにとっては、この機能が付いていることは心強いはずだ。

さて、次回は、『アルファ ロメオ・ジュリエッタ』とは異なるシステム、異なるコンセプトを持つダイヤトーン・デモカーのインプレッションをお伝えする。お楽しみに。

※ダイヤトーンのデモカー情報は、以下のサイトでチェックできる。お近くで聴けるチャンスがあれば、ぜひとも足を運んでみよう。

http://www.mitsubishielectric.co.jp/carele/club-diatone/shop/listening/index.html

《太田祥三》
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