カーオーディオ専門店訪問記【特別編】〜プロショップの技を知る〜「純正オーディオとともに孤高のサウンドを築く!」

#4:マルチアンプの効用

今週は、クロスオーバーとパワーアンプのお話をしましょう。レクサスGSのスピーカー構成は、フロントにソニックデザイン社のUNIT-N52N(ワイドレンジドライバー・モジュール)とUNIT-N100N(ドアウーファー・モジュール)の2ウェイに加え、リアラゲッジ内にカロッツェリアのサブウーファーTS-W1RS・を1本搭載。シンプルな2+1のシステムと言えましょう。オーディオマスターユニットAXM-P01から、RS-90X(デジタルプリアンプ)経由後、ビーウィズのR-208S(中高域)、R-208S(中低域)、A-110S(最低域)と3台のパワーアンプが受け持ち、スピーカー(ユニット)をドライブすることになります。

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ここで、クロスオーバー・ネットワークを簡単にご説明しましょう。クロスオーバーとは、特定の周波数帯域を分割するフィルターのことで、デバイディング・ネットワークとも呼ばれています。フルレンジスピーカーのような低音から高音まで、一本のスピーカーで再生する場合は、クロスオーバーは必要ありません。しかし、一つのスピーカーで、超低音から超高音まで、理想的に再生するフルレンジスピーカーは、未だに無いと言えます。現在、ハイファイと呼ばれるスピーカーは、ユニットが複数使われていることが通例で、低域はウーファー、高域はトゥイーターが受け持つことになります。複数のユニットを組み合わせて、幅広い再生帯域を確保している訳です。そこで、2ウェイや3ウェイシステムを構築する時、必要不可欠なモノが、クロスオーバー・ネットワークという回路です。ネットワーク回路は、低音域を再生するためのローパスフィルター(LPF)と高音域を再生するハイパスフィルター(HPF)があり、また上下にフィルターを掛けたバンドパスフィルター(BPF)も存在します。これらを組み合わせて、スピーカーの能力を最大限に発揮させることができるのです。

また、クロスオーバーには2つの方式があり、スピーカー各ユニットの直前に備える「パッシブ・クロスオーバー方式」(主要部品はコンデンサー、コイル、抵抗等)と、「アクティブ・クロスオーバー方式」と呼ばれているものがあります。後者は、電源回路が必要となりますが、各帯域を確実に設定でき、車内調整に最も適しています。デジタル技術の発達により、クロスオーバーポイントのほか、フィルタースロープの設定、メモリー(記録)が、簡単に操作できるようになりました。カロッツエリアRS-P90Xは、最大4ウェイのデジタル・クロスオーバー機能を備え、さまざまなスピーカー特性に追従できる能力を秘めています。

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次に、RS-P90Xから出力された「高中域」「中低域」「最低域」信号は、各パワーアンプに接続。スピーカーをしっかりと駆動させるため、パワーアンプの役割が、重要になってきます。ダイナミックで緻密な音楽信号が、入ってきた時、歪んだんり、情報が落ちたり、音色が変わったりしたら、まともに音楽を愉しむ事が出来なくなるでしょう。そのため、取り付けだけでなく、電源を供給する環境作りも大切になってきます。太めのパワーケールを使い、しっかりと接続する。風通しのよいセッティング(レイアウト)を行なう。時には、レギュレーターやサブバッテリーを搭載して供給するなど、アンプの容量に相応しい機能美が、良い音を奏でるキーポイントになってきます。最後に、スピーカー(各ユニット)をそれぞれのパワーアンプで駆動するマルチアンプ方式は、スピーカーの能力を最大限に発揮させるだけでなく、ディメリット(弱点)も克服することができます。個々のクルマに相応しい最適な音場を創るとき、マルチアンプ方式がベストで、ワンアンプでは、叶えることが困難と言えましょう。経験豊かなのインストーラーが認める世界なのです。

LEXUS GS350 SYSTEM

LEXUS GS350 SYSTEM

A(匿名)さんが選んだ搭載システム

LEXUS GS350 SYSTEM
オーディオマスターユニット:Carrozzeria AXM-P01
デジタルプロセッサー:Carrozzeria RS-90X
パワーアンプ:Bewith R-208S ×2、A-110S
スピーカー:Sonic Design UNIT-N52R & UNIT-N100N
サブウーファー:Carrozzeria TS-W1RS・
スピーカーケーブル:オーディオテクニカ AT7714 RCA
ケーブル:オーディオテクニカ AT7727LTD
パワーケーブル:AXON AXK22PS
レギュレータ:Bewith R-70A

毛受代表からのメッセージ

(マツデン)代表 毛受氏 大掛かりなコンポーネントを構築する時、装着の箇所の仕上がりだけでなく、モノ本来の性能を活かすインストレーションを常に心がけています。トランクラゲッジに視るパワーアンプを含めた作り込みも、デザイン重視だけでなく、大電流を消費するパワーアンプためのワイヤリング(電力に応じた線材/パーツの選別)、クーリング(放熱処理)、安定化のためのレギュレーターやキャパシターの装着、時にはサブバッテリーの搭載もあります。電源強化を行なうことで、微弱なニュアンスや音楽の高揚感もポジティブな方向で改善されます。カーオーディオもホームオーディオと同じく、電源を重視する傾向になってきました。特に大型パワーアンプを搭載する時は、厳選されたケーブルを使い、安全性に努めています。

2008-05-22 [TEXT:永松巌 / PHOTO:マツデン]

*記事中の価格表示は特記がない場合、税込標準小売価格です。