【DIATONE NR-MZ80】使いこなし術、完全マスター講座 #1: “装着して終わり”ではもったいない!::その理由を、製品コンセプトから読み解く! | Push on! Mycar-life

【DIATONE NR-MZ80】使いこなし術、完全マスター講座 #1: “装着して終わり”ではもったいない!::その理由を、製品コンセプトから読み解く!

すべての『DIATONE SOUND.NAVI』ユーザーに贈る新企画がスタート! テーマはズバリ、「DIATONE SOUND.NAVI を楽しみ尽くそう!」というものだ。ユーザーの皆さんは果たして、『DIATONE SOUND.NAVI』の魅力を味わい尽くせているのだろうか…。

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【DIATONE NR-MZ80】使いこなし術、完全マスター講座

すべての『DIATONE SOUND.NAVI』ユーザーに贈る新企画がスタート! テーマはズバリ、「DIATONE SOUND.NAVI を楽しみ尽くそう!」というものだ。ユーザーの皆さんは果たして、『DIATONE SOUND.NAVI』の魅力を味わい尽くせているのだろうか…。

「せっかくの優秀機、もっと実力を引き出したほうがお得! 楽しい! 楽しんでほしい!」こうマイカーライフは考えるのだ。その方法を伝授すべく、扱い方のコツまでをじっくりとお伝えしていく。購入を検討している人も必読! こうご期待!


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腰を据えてじっくりと、『DIATONE SOUND.NAVI』の使いこなし術をご紹介していこうと思っている。まずは、今後ご紹介していく内容をしっかりとご理解いただくための予備講座から始めたい。『DIATONE SOUND.NAVI』が何なのかを、再確認しておこうと思うのだ。

というわけで取材陣は、三菱電機(株)三田製作所(兵庫県三田市)を訪問した。カーマルチメディア技術第二部 主管技師長・寺本浩平氏と、カーマルチメディア製造第二部 設計第三課長・鈴木聖記氏にお時間をいただき、じっくりとお話を伺ってきた。

なんとそこには、取材陣も見落としていた、目からウロコの新発見もあった。『DIATONE SOUND.NAVI』のすごさを再認識するともに、使いこなすことによって、カーオーディオライフをさらに充実させる可能性があるということを、つくづく実感することができたのだ。


カーマルチメディア技術第二部 主管技師長・寺本浩平氏

カーマルチメディア技術第二部 主管技師長・寺本浩平氏

それではインタビューをご紹介していこう。始めに、製品開発をスタートさせる上での、そもそものコンセプトは何だったのか、そこからお聞きした。

【寺本】「カーナビの普及によってカーオーディオが盛り上がらなくなったのではないか、もっとカーオーディオを盛り上げたい。この思いが根底にあります。センタークラスターの2DINスペースはナビにあてがわれ、それ以外の場所を上手く活用してカーオーディオを楽しんでいる状況だけれど、そうしなければいけないことに問題がある、と思ったんですね。ハイエンドカーオーディオとカーナビを一体化させることができれば問題は解決できる、こう考えました。

そして、やるからには、“音のいいナビ”ではなく、“ナビ付きのハイエンドカーオーディオ”、つまりは『オーディオナビシステム』という新カテゴリーの製品を作り上げようと考えました。これがコンセプトです。」


カーマルチメディア製造第二部 設計第三課長・鈴木聖記氏

カーマルチメディア製造第二部 設計第三課長・鈴木聖記氏

“音のいいナビ”と『オーディオナビシステム』との違いは何なのだろうか。

【寺本】「まず、“どのレベルの音を目指すのか”、そこを明確にイメージして作られていることが大きな違いだと考えています。カーナビの通常の開発では、前年モデルよりいかに進化させるか、ここが指針になると思うのですが、『オーディオナビシステム』では、“この音を出す”という絶対的な目標設定が必要なんですね。

私や鈴木が、長年培った経験や音楽体験を元に、出したい音をイメージし、目標を定めます。常にその音が頭の中で鳴っていて、それを出せているかを検証していくという作業が続けられていくんですね。

それと同時に、携わるすべての設計陣の意識も変える必要がありました。作り始めの時点での考え方が、通常のナビとは根本的に異なるんです。

2DINのナビの内部にハイエンドオーディオを内蔵させることは、常識的にはあり得ないことです。技術的な壁が高い。そもそもスペースが狭い、ということが第一。そして、ナビのメカ、地デジのメカ、モニター等々、あれだけのノイズ環境ですから…」

その壁を、どうやって乗り越えたのだろうか。

【寺本】「ノイズ対策においては“出さない”ことと、“受けない”ことを同時に、そして徹底的に行う必要がありました。

“出さない”ために、まず私自身が、ナビ、地デジ、モニター等々、すべての回路を検証しました。その上で設計技術者全員を集めて、『オーディオ的な観点』を理解してもらう勉強会を重ねました。ノイズを出さないためのオーディオ的観点をルール化し、そのルールを守ってそれぞれの設計をお願いしたんですね。そしてパターンにする直前に、私自身がすべての回路をレビューして確認しています。そこまでやっています。

それと同時にノイズを“受けない”対策を徹底的に行いました。ジッターをなくすための回路の設計などの、音の素性を上げるためのすべての試みは、同時に、ノイズを“受けない”ための策でもあるんですね。これによって32bitD/Aコンバーターや64bitアジャスタブルFIR DSPの高精度な高音質技術がはじめて生きるんです。とにかく、普通のハイエンドオーディオ機で行われている以上の、“徹底的なノイズ対策”、“徹底的な音質向上策”が実践されています」

開発に臨む“覚悟”は相当なものだったことがよく分かる。そして、目指したものを実現させるための妥協なき取り組み…。

思いと手間暇がたっぷりと注がれて『DIATONE SOUND.NAVI』は完成させられているのである。

次回は、こうして作られた『DIATONE SOUND.NAVI』に秘められたポテンシャルを、具体的に掘り下げていく。お楽しみに。

《太田祥三》

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