
犬と車で旅をすることがある。そんなときにはBGMが欠かせない。なぜなら、犬は会話はおろか相づちさえ打ってくれないから。ひとり黙々と運転する中、あまりやかましくなく、それでいて眠くならない、楽しい旅を演出してくれる音楽。そんなお気に入りの一枚が『バンドワゴン』だ。
はっぴいえんど解散後、鈴木茂が単身LAに乗り込んで作り上げた1stソロアルバム。一曲目の「砂の女」から、流れるようなギタープレイがとても心地いい。参加ミュージシャンもリトル・フィートのサム・クレイトン、タワー・オブ・パワーのデヴィッド・ガリバルなどそうそうたるメンバー。
凄腕ミュージシャンたちの演奏は鉄壁のグルーブを作りあげており、耳当たりがいい。が、ちゃんと聴いてみるとスリリングなベースラインや、隙のないドラミング、メロディーに絡み合うピアノなど“スゲーことをサラッとやってる感”がいっぱいで二度おいしい。
昭和ムードたっぷりの男気溢れるジャケットとはうらはらに、非常に繊細で洗練されたサウンドは、リリースから30年以上経った今も色あせることなく、このアルバムのクオリティーの高さがうかがえる。2000年にはリマスター版、2005年にはDVDも付いたPerfect Editionもリリースされているので、どちらも持っていて損はない一枚だ。犬と旅をするときは、ぜひ持って行ってもらいたい。別に犬が居なくてもオッケーだけど。

2008-01-21 Mycar-life *「Music*car=life」は毎週月曜日更新予定です。