急速に普及しているUSBメモリー製品を知ろう

#3: 技術の不思議。USBのクライオ処理

急速に普及しているUSBメモリー製品を知ろう #3: 技術の不思議。USBのクライオ処理

今回はUSBとクライオの関連について触れたい。

クライオは正式にはクライオジェニックスといい、超低温処理と訳される。物質を摂氏-100度以下の超低温状態に置き常温に戻すことで、材質の改善や強化を図るという技術である。米国NASAがこれを採用していることでも知られる先端技術で、研究も多いようだが、わが国では専らオーディオで有名になってしまった。CDやケーブルの処理などがそれだが、ほかにも刃物やギターの弦などに活用されているようだ。

クライオの作用については、まだよくわかっていない部分もあるらしい。金属では絶対零度近くまで冷却することで超伝導現象が生じ、分子の配列が均整化するという。常温に戻せば超伝導状態は消滅するが、分子の配列は残るので物性が改善されるという。CDでは読み取り精度が向上するというが、刃物では表面硬度が上がって強くなる、あるいは耐久性が増すとされる。また金型では精度と安定性が上がるともいう。実際にクライオ処理を採用する産業は、オーディオに限らずかなり広く存在するようだ。

CDの処理は数社が行っているし、ケーブルやパーツにもクライオを行っているメーカーが少なくない。ここで紹介するのはSQI(サウンドクオリティアイ)のエクセレントクライオで、これまでにもCDの処理やメーカー承認の下で処理済みケーブルの発売などを行ってきている。そしてこれをUSBメモリーにも活用しようという事業が始まった。

USBメモリーには様々な製品があり、超低温に耐えられず破損したり故障したりするケースもあるという。このためSQIでも一般ユーザーからの依頼は受け付けていないが、安全性を確認した製品について同社が処理を行い、ショップのオリジナル商品として発売する形で入手することができる。具体的な取り扱い元は、同社のホームページから確認することができるが、関西地区のスーパーオートバックスなどが中心のようだ。

メモリーのクライオ処理は、以前個人的にCFで試したことがある。数人の人間に聴かせてみたが、やはり違いがあるのは確かだ。S/Nが上がり、解像度が向上する。

USBでも同様だが、単にS/Nがよくなるだけではなく、瞬発力などエネルギーも増すのが興味深い。その効果はCD以上といってもよく、新たなアイテムとして認知したい。

2010-10-21 [TEXT:井上千岳/ PHOTO:Mycar-life編集部,メーカー各社]

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