無駄のないステップアップをするための
ヘッドユニットの特徴を知ろう

ヘッドユニットとは何?

ヘッドユニットというものについて、少し整理しておきたい。

ヘッドユニットという呼び方は必ずしも共通したものではなく、センターユニットとかメインユニットと呼ぶメーカーもある。オーディオ用語としてはCDレシーバーというジャンルに入るが、それが全てではないので、いつの間にかヘッドユニットという言葉が定着してしまったようだ。

ヘッドユニット(パイオニア)

ヘッドユニットの最も一般的な形は、CDプレーヤーとプロセッサー、パワーアンプが一体になったものである。つまりこれ1台で音が出るというスタイル。ここから色々なものが分化していったのが、個々のコンポーネントということができる。

この一体型以外では、純粋なCDプレーヤー単体という形もある。これにはプロセッサーも持たない最もベーシックな形も含まれるが、デジタル信号処理が欠かせない現代では数は少なくなっている。またプロセッサーまで含んだCDプレーヤーはアンプレスタイプとも呼ばれるが、意外に多くはないようだ。 このほかCDではなくDVDをソースとするDVDヘッドユニットは当然CDも再生可能で、5.1chに対応しているのが普通だ。ただし全チャンネルのアンプを内蔵しているとは限らず、センターやサブウーファーは外付けアンプまたはアンプ内蔵スピーカーを使う場合も少なくない。ナビヘッドもこれに属するが、内蔵アンプは通常4chである。

さらにミラーメディアMM-1のようなコンパクトフラッシュ専用のソースユニット、カロッツェリアXのようなCDトランスポート、USBやiPod用のソースユニットなど、バリエーションは様々である。要するになんらかのソース機器を含むコンポーネントを総称して、現在ではヘッドユニットと呼ぶようだ。

ヘッドユニット(パイオニア)

さて一般的なヘッドユニットの形であるCDレシーバーについて見てみると、内部は大きくCDトランスポート、DSP、パワーアンプの3つに分けることができる。ほかにチューナーも大概の場合装備しているが、これはとりあえず除外する。

ヘッドユニットを選ぶ際にどこに目を付ければいいか。またベーシックモデルと上級機との違いはどこにあるのか。そんなことを少し考えてみる。

CDトランスポートはディスクを回転させて光ピックアップで信号を拾い上げる部分だが、ここでの差異はなかなか見極めにくい。細かくいえば振動対策やノイズの遮断など色々な手法が採られているわけだが、わかりにくいところであるのも確かだ。むしろ次のブロックになるDSP部を見てみる方が早いだろう。

CDから取り出した信号は最終的にアナログに変換しなければならないわけだが、その前にデジタルの段階で信号処理を施すことになる。これがホームオーディオのCDプレーヤーと違うところで、タイムアラインメントやクロスオーバー、イコライザーが主な内容となる。上級モデルではこれらの調整がかなり細かく設定されているものだが、ベーシックモデルではタイムアラインメントが粗かったり、クロスオーバーがサブウーファー用のローパスフィルターしかなかったりすることもある。イコライザーも12バンドぐらいのグラフィックタイプだとかなりの使いでがあるが、ベーシック機では3バンド程度のパラメトリックタイプであることも少なくない。これらの調整機能がどれくらい整っているかという点が、ひとつの目安になりそうだ。

ヘッドユニット(パイオニア)

複雑な機能を備えるには、DSPの演算速度が大きくなくてはならない。技術的にはそこに違いが現れてくるわけだが、それが機能の裏づけとなっているわけである。パワーアンプ部の性能は、おそらくヘッドユニットの音質を最も大きく左右するものといっていい。スピーカーに対する駆動力は製品によって大きく異なるし、それが音質の大半を決定する。ヘッドユニットではアンプの出力はほとんど決まっていて、50W×4というのがおおよそ共通した性能である。おそらく電源の制約によるものだろうから、出力を比較するのは意味がない。メーカーによって技術は色々で、一番力を入れている部分と思っていいわけだ。逆にCDプレーヤーとしての性能に重心を置いて作られた製品ならば、将来的に外部アンプを加えて発展させるのに好適といえる。また機能的に物足りないということならばプロセッサーを足すことも考えられる。カーオーディオの出発点として、ヘッドユニットの特徴をよく知っておくのが、無駄のないグレードアップにつながることになる。

2008-03-06 [TEXT:井上千岳/ PHOTO:パイオニア]

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