carrozzeria最新機種『楽ナビ』を使ってカーライフをとことん楽しむ!

#4: スピーカー取り付け編

いよいよ今週は、楽ナビにスピーカーを取り付けてみる。構成は最もシンプルな形で、純正位置にインナーバッフルでインストール。内蔵アンプで鳴らすということにした。

TS-Z131PRS

TS-Z131PRS

スピーカーは今年発売されたTS-Z131PRS。13cmの2ウェイである。クロスオーバーには付属のネットワークを使っている。

このスピーカーでは、トゥイーターに口径28mmのソフトドームが採用されている。従来に比べて大口径。これによってトゥイーターの低域再生限界を下げ、中域での指向特性を広げている。また10kHz以上の高域でも指向性を改善し、通常3kHz付近に見られるディップをなくして滑らかなレスポンスを得るのに成功した。さらにミッドウーファーの負担が大幅に軽くなり、いっそうつながりが平坦になっている。

ミッドウーファーに対しては、IMXアラミドファイバーコーンが新たに開発された。アラミド繊維とガラス繊維の間に、発泡PPとアラミド素材による混抄材を注入した3層構造。軽量で強度が高く、ハイスピードな応答性に富んでいる。またエッジにはマイクロファイバーを使用。しなやかな性質で振動板の動きを適確に保持する。

バッフルの試作

クラウンの純正スピーカーは2ウェイである。トゥイーターはダッシュボードの奥、フロントガラスの手前に上向きに埋め込まれている。ミッドウーファーは定石どおりドア。インナーバッフルでの取り付けとなるが、その前にバッフル素材をいくつか試してみた。

ひとつは最も一般的に使われるMDF、もうひとつは高級素材として知られるバーチ(樺)材だ。そしてそれにもうひとつ、最近木曽工業が開発した特殊素材がある。これはMDF材の間に同社の特許であるfo.Q(フォック)という制振材を挟んだもの。fo.Qは振動を電気エネルギーに換えて消費してしまうという画期的な素材で、ホームオーディオではボードやラック、インシュレーターなどに応用されて高い効果が知られている。

製品そのものの特性計測データ 通常よく使われるMDFにてドアに取り付けて測定したデータ 高級素材のバーチ材で作製したバッフルをドアに取り付けて測定したデータ 特殊素材『fo.Q』で作製したバッフルをドアに取り付けて測定したデータ

(サムネールはクリックで拡大。拡大後は写真右側クリックで進む:左側クリックで戻る)

この3つの素材をバッフル形状に加工し、それぞれジークで測定してみた。図はインピーダンス特性だが、80Hz辺りに大きなピークがあるのは低域共振周波数。これが大体低域再生限界の目安になり、エンクロージャー設計に必要な値でもある。

TS-Z131PRSの裸特性は非常にきれいなもので、暴れがほとんどない。これをバッフル板に付けると、細かいギザギザが出る。これは共振によるもので、MDFでは低域共振のピークにかなりはっきりした棘が乗っているのがわかる。またバーチ材ではそれは消えるが、ピークの裾辺りで細かな共振が出ている。ただいずれも特性としてはきれいなもので、音質にそれほど大きな影響を与えるほどではないようだ。ユニット自体の作りが堅牢なことによるのかもしれない。

fo.Q素材では細かいギザギザがかなり消えて、ピークの辺りにわずかな揺れが残る程度だ。またピーク自体が高く、高域の傾斜からも反応の速さが推定できる。まだ発売されている素材ではないが、特性としてはバーチより優れたものといってよさそうである。今回はこのfo.Q素材を使用して取り付けることにした。

楽ナビ取り付け前後。実は東京車楽さんの超絶テクニックが…

「レアルシルト匠」でデッドニング1 「レアルシルト匠」でデッドニング2 「レアルシルト匠」でデッドニング3 「レアルシルト匠」でデッドニング4

(サムネールはクリックで拡大。拡大後は写真右側クリックで進む:左側クリックで戻る)

スピーカーも含めて全て装着した車内は、純正そのままのスタイルを取り戻している。何もなかったかのようにすっきりした外観だ。

ここからこんな音が出てくるのを聴いたら、びっくりする人も多いだろうと思わせるのが、ひょっとしたらミソなのかもしれない。低音が意外なくらいしっかりしている。インナーバッフルとは思えない力強さで、にじみや余分な膨らみがない。トゥイーターの当たりも柔らかく、つながりが滑らかに取れている。棘を感じさせない歪みのない音調である。

実はインナーバッフルのほかに、もうひとつしかけがある。デッドニング材である。

今月の「カーオーディオアクセサリー」コーナーでも紹介している「レアルシルト匠」。今回はこれを使った。少々贅沢かもしれないという気はするが、効果はてきめんで、無駄な振動が抑えこまれてユニットに影響を与えないせいだろう、ぼてっとした重苦しさや濁りがきれいに取れている。バッフルだけでは絶対こうはいかないはずで、効き目の確かさを実感したものである。

2007-11-22 [TEXT:Mycar-life編集部/ PHOTO:Mycar-life編集部]

*記事中の価格表示は特記がない場合、税込標準小売価格です。