【イース特集】海外ブランドの逆襲始まる/注目のロックフォードフォズゲート/ボストンアコースティックの実力を探る

イース・コーポレーションの取り扱う製品の中でも、今年最も注目されるのがロックフォード・フォズゲートのパワーアンプT600-2とボストン・アコースティックスのフラッグシップSPZである。今回はこの2機種にスポットを当ててみたい。

T600-2は同社の上級モデルであるPOWERシリーズの2チャンネル・アンプである。このシリーズでは今年のモデルで、最大約40%もサイズを縮小するのに成功した。それには技術的な裏付けがある。

T600-2

T600-2: 200W x 2chパワーアンプ 88,200円

ひとつはDTM(ダイナミック・サーマル・マネージメント)。アンプ全体に均一な熱な配布する間、電源供給の出力温度を管理することで、ヒートシンクに均等に熱を分散することが可能となった。これと関連して、MEHSA3という出力素子からヒートシンクへの熱伝導を増加させる独自のプロセスがある。これらの技術によって高効率な放熱が可能となり、小型・ハイパワーという構成が実現した。

さらにロックフォードが長年使用してきた出力素子MOS-FETも、TO-247というバージョンを採用している。メタルタブ部分が全体の60%以上もあり、高出力で鉄安定性に優れハイスピードで低インピーダンスという優秀なデバイスである。

これらの技術によって作り上げられたT600-2の音は、ワイドレンジでどの帯域にもエネルギーが満ち、細かなディテールまで輪郭が明瞭だ。立ち上がりも速く、力強いタッチで彫りの深い音調を再現する。S/Nがいいのも再現性を高めている。弱々しさはどこにもないが、粗っぽいだけのハイパワー・アンプとは全く違うリアリティが味わえる。


もうひとつのスピーカー、ボストン・アコースティックスのSPZは、同社の集大成ともいえる最高峰モデルである。13cmと15cmが用意されているが、振動板にはグラスファイバーコンポジット・ペーパーコーンを使用。ただのペーパーではなく、グラスファイバーを混合することでいっそう強靭な立ち上がりの速さを獲得している。アルミ製フェイズプラグやネオジウム・マグネット、アルミダイキャスト・フレームなど、これまでの技術を全て注ぎ込んだミッドウーファーである。

SPZ

SPZ60: 16cm・2wayコンポーネントスピーカーシステム(スピーカーグリル付属)241,500円

ウーファーのセンターキャップに装着されている砲弾型フェイズプラグはオプションとなっている。

SPZ60/50専用フェイズプラグ 定価 10.500円(税込)/ペア、

Pro60/50専用フェイズプラグ 定価 6.300円(税込)/ペア 7月1日発売

またトゥイーターはアルミドーム製のType-M1。正面に独自の振動補正デバイスAMDを搭載している。5本の中空パイプによって、レスポンスを滑らかにする特許技術である。着脱可能なアクシスマウントは、360度の回転が可能で、強固な取り付けと放熱の効率化にも貢献している。

付属のクロスオーバー・ネットワークは、24dB/oct。ダブルレイヤー・ボードに入念なテストの末厳選されたパーツを搭載し、バイアンプやバイワイヤリングにも優れた対応力を見せる。

心持ち暖かめで弾力のある音調は、ボストン・アコースティックスの伝統ともいえる。そこに緻密な解像力とワイドなレスポンスを加え、ひとつひとつの音が丹念に取り出されてくる感触だ。瞬発力にも富み、それが音楽のダイナミズムをいっそう生き生きとしたものにしている。

2007/6/21 [TEXT: 井上千岳 / PHOTO: イースコーポレーション]