Mycar-life的クルマで楽しむ地デジ!地デジの魅力を探っていく

地デジってなに???

現在のアナログテレビ放送は2011年に終了し、地上デジタルテレビ放送(略して地デジ)に移行する。つまりいまのテレビは見られなくなる、という事実をあまりに多くの人が知らなかったため、ようやく放送局やメーカーがキャンペーンに乗り出したようだ。個人的にはやや理不尽な気がしないでもないが、それはともかくこの事実は事実として受け止めなければならない。

これとは裏腹に、ワンセグの方は携帯電話とともに認知度を高めている。これも地デジなのだが、どうも認識のされ方に差があるようだ。そして車でもワンセグ対応が進み始めている。今月はこの地デジについてお伝えすることにしたい。

地デジはBSやCSなど衛星デジタル放送に対して、地上波で送信されるデジタル放送であることからそう呼ばれている。地上波というのは地上の放送局から送信される電波のことで、具体的にいうと地デジはUHFに乗っている。だからアンテナもUHFのものを使う。もし現在UHFでテレビを受信していてそのUHF局が地デジの放送局であるならば、そのままで地デジの受信ができるわけだ。

地デジのメリットはいくつか挙げられている。まずデジタルであるためテレビにつきもののゴーストが起きない。ゴーストとは画面が幽霊のように何重にも映って見える現象のことだ。地デジではこの現象が生じない。またハイビジョンや5.1チャンネルのサラウンド放送、データ放送、双方向番組などが実現できる。EPG(電子番組表)が活用でき、ES(電波を使ったソフトウェアの自動更新など技術的なサポート)も手軽に行えるなどの利点がある。今年12月までには九州や四国・中国の一部などを最後に全国で放送が開始される予定で、いよいよ2011年の全面切り替えに向けて態勢が整ってきた。

車でも地デジをそのまま見ることはできる。専用チューナーも発売されているし、すでになじみは深いはずだ。しかしそれよりも目下話題なのがワンセグである。

ワンセグは1セグメントの略でもともとは技術用語だったのだが、言葉だけが一人歩きし始めたので、いまではD-pa(地上デジタル放送推進協会)の認めた正式な呼称となっている。それがどんなものかというのは後に譲るとして、携帯を始めとする移動体向けに特に作られた規格である。移動体の中には当然車も含まれる。通常放送のようにハイビジョンやサラウンド放送はできないが、ノイズやゴーストに強く受信障害が起きにくい。データ量が小さいため一般的なテレビ画面には向かないが、携帯や車載用モニターなどの小画面では無理なく見ることができる。

カーナビでもこれに対応するモデルが、このところいくつも登場してきた。地上デジタルチューナーは別売が主流だったが、パナソニックを皮切りにチューナーを標準搭載したモデルが多く発売されている。その中には通常放送(12セグメント)とワンセグの両方が受信できるものもあるが、ワンセグは手軽なのが特徴である。それらの代表的なモデルをいくつか紹介することにしたい。

地デジカーナビピックアップ

カロッツェリア AVIC-HRZ88G

カロッツェリア AVIC-HRZ88G

カロッツェリアでは楽ナビとサイバーナビの両方にそれぞれ地デジ対応機を用意しているが、これは楽ナビの方。ワンセグだけでなく通常放送も受信することができる。電波状況に応じて双方を自動的に切り替え。市街地など電波の強い場所では通常放送、郊外など電波の弱い地域ではワンセグを選んで受信する。大きな特徴はデジタルリバイズエンジンと呼ばれるエラー補正回路で、例えば電波の乱れで画像にノイズが入るような場合でも、前のフレームを利用したり画像合成したりしてノイズのない画面を維持する。また音声信号が途切れたときには、直前の音をベースに残響音を作り出し、フェードイン/アウトを加えてスムーズな音声を確保する。さらに通常放送とワンセグとの切り替えも途切れることなく、滑らかな移行が可能だ。

パナソニック CN-HDS960TD

パナソニック CN-HDS960TD

カーナビとして初めて12セグメントのデジタル放送対応地デジ・チューナーを同梱したモデルである。パナソニックといえばハイビジョンテレビのビエラが知られているが、それと同じ高画質回路PEAKSプロセッサーがここでも採用されている。またモニターは4倍画質のWVGA。デジタル放送に相応しい高精細な画像を実現する。さらに音声はAACデコーダー内蔵。光デジタル接続にも対応し、本格的な5.1チャンネル・サラウンドの再生が可能だ。

操作は使いやすいタッチパネル式。またビエラでも定評のある独自のEPG(電子番組表)も採用するなど、テレビやレコーダーの技術がふんだんに搭載されている。アンテナはアナログ/デジタルを一体化したハイブリッド・タイプ。アナログTVは4チャンネル・ダイバーシティとして受信の安定性を高めている。映像にこだわるならぜひとも注目したい一台である。

パナソニック CN-HDS635TD

パナソニック CN-HDS635TD

こちらはパナソニック最高峰ナビゲーション“Fクラス”譲りの高機能ナビゲーションで、同梱されている地上デジタルチューナーに関してもワンセグ・12セグとも対応している。スタイリッシュな本体デザイン、新しくなった“簡単ツートップメニュー”に加え、見やすさと使い勝手にこだわった操作画面となっている。

ECLIPSE AVN7406HD

ECLIPSE AVN7406HD

ワンセグ・チューナーを内蔵した2DINの一体型カーナビだ。40GBのハードディスクを搭載し、自動的に再生曲を取り込むおなじみのミュージック・ジュークは約3000曲の収録が可能。もちろん常時4倍速の高速コピーである。アンテナはアナログTVやGPSも一体となったフィルムタイプ。コンパクトで邪魔にならないサイズだ。

そのほか50W×4のパワーアンプや2ウェイ・クロスオーバーも装備。7バンドのパラメトリック・イコライザーなどこれ1台でカーオーディオのスタートが切れる手軽で機能性に溢れた製品である。

アルパイン モービル・メディア・ステーション X07

アルパイン モービル・メディア・ステーション X07

この10月に発表されたばかりのモデルで、モービル・メディア・ステーションと名づけられている。発売は今月下旬の予定だ。安全・快適なカーライフを実現するための総合的な機能を備えた新しいカテゴリーという位置づけで、最新のナビ機能に加えてiPodなどのデジタルメディアへの対応、5.1チャンネル・サラウンドなどを装備。そしてワンセグ・チューナーパッケージ・セットとして用意されている。

地デジはワンセグのみだが、画面は4倍画質のWVGA。マップが美しい映像で見られるほか、初の差分データ更新フォーマットも搭載し、書き換えをわずか20分程度で行うことができるなど最新のテクノロジーと機能が満載されている。


さて当然のように触れてきた“ワンセグ”だが、そもそもどういうものなのか。次回はそこを少し詳しくお伝えしたい。

2006/11/2 [TEXT:井上千岳 / PHOTO:メーカー各社]