
MM-1そしてA-110Sという驚くべき製品を開発してきたビーウィズとは、そもそもどんな会社なのだろう。その技術力の背景には何があるのか。今回はスピーカーを中心にそこを眺めてみたい。
ビーウィズ株式会社は佐賀県鳥栖市に本社を置き、もともと輸入製品を扱うディストリビューターである。現在でもポークモモややバトラーなど海外の有力カーオーディオ製品を取り扱っているが、創立者で代表取締役の中島敏晴氏は大手メーカーの海外営業を担当していた。海外での生活も長かったそうだが、それは別の話である。ともかくその実績を生かして輸入業務を始めたのだそうだ。
しかしその当時、トゥイーターとミッド/ウーファーを同じ素材の振動板で作ったシステマチックなスピーカーはなかった。いまでもそうだが、トゥイーターは大体ソフトドーム、ウーファーはパルプかポリプロピレンが一般的である。素材が違えばどうしても音調は微妙に異ならざるを得ない。同一素材で音調の統一を図りたいという目的があったのだろう。そこで自分達でスピーカーを作ることにしてしまった。これがメーカーとしてのビーウィズの出発点である。
最初にできたのがコンフィデンス・シリーズである。現在でもビーウィズのトップデモルだが、その後アキュレート・シリーズも開発され、さらに最近ではレファレンス・シリーズにもスピーカーが登場した。スピーカーはどこまでもビーウィズの中核といっていい。

ウーファー
ビーウィズのスピーカーは白い。ただ同じ白でもトゥイーターとウーファーでは微妙に色が違うのは、素材の比率が異なるためだ。もちろんそれぞれの特性に合わせている。しかしそれ以上に目を引くのが、センターが一方に偏った偏心形状。P.P.C.(ポーラ・パターン・コントロール)コーンと呼ばれるこの形状こそが、ビーウィズ・スピーカーの最大の特徴となっている。
なぜ偏心なのか。その理由は大きく分けて二つある。まず一つ目は共振の制御だ。