カスタム・オーディオマシン Special Feature !! #76: NISSAN・FAIRLADY Z(オーナー・川又 篤さん)by SOUND WAVE 後編 | Push on! Mycar-life

カスタム・オーディオマシン Special Feature !! #76: NISSAN・FAIRLADY Z(オーナー・川又 篤さん)by SOUND WAVE 後編

ルックスとサウンドの両面に磨きをかけた秀作サウンド・マシンを紹介している当コーナー。今週は、先週から引き続き、茨城の有名ショップ・サウンドウェーブ製作のフェアレディZをスペシャル・フィーチャー。このクルマ、とにかく音へのコダワリがハンパない。その詳細をリポートしていく。

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カスタム・オーディオマシン Special Feature !!


ルックスとサウンドの両面に磨きをかけた秀作サウンド・マシンを紹介している当コーナー。今週は、先週から引き続き、茨城の有名ショップ・サウンドウェーブ製作のフェアレディZをスペシャル・フィーチャー。このクルマ、とにかく音へのコダワリがハンパない。その詳細をリポートしていく。


ユニットの性能を引き出すノウハウをフル注入!
そのコダワリたるや、マックス・レベル!!

早速、このZに注入された“音へのコダワリ”の詳細に迫っていきたいと思うのだが、その前にまず、システムレイアウトをご紹介しておく。

ヘッドユニットはiPhoneだ。それをオーディオテクニカのAT-DL5HDに接続し、そのデジタル信号をオーディソンのDSP・bit oneへと伝送。ちなみに、純正ヘッドのスピーカー出力もbit oneに接続されている。Wヘッドシステムとなっているわけだ。



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純正然としたコクピット。その中でやはり、スピーカーの存在感は光る。特に、各スピーカーにアルミを削り出したダイレクターをあつらえたことがポイント。音のために行ったことだが、レーシーなZのイメージにばっちりマッチしている。

パワーアンプは小型2chモデルである、カロッツェリア・PRS-D700を4台使用している。フロントスピーカーは、ツイーターとミッドウーファーがダイヤトーン・DS-G20、ミッドレンジはカロッツェリア・TS-S1000RS。サブウーファーにはダイヤトーン・SW-G50を採用している。

先週もお伝えしたとおり、ツイーター & ミッドウーファーは当初に導入したスタンダードグレードのモデルのままだ。パワーアンプも、ステップアップごとに台数を増やしてきたが、スタンダードモデルを採用し続けた。iPhoneのデジタルデータを光でDSPに送るというスペシャルなシステムではあるが、ユニット選びは堅実なのである。



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ドア全体の写真を見ていただけたら、ミッドウーファーにどれだけ角度が付けられているかおわかりいただけるだろう。ちなみにミッドウーファー用にワンオフしたアルミのダイレクターには、メーカーロゴとショップロゴまで入っている。さりげなく魅せるポイントを入れ込むあたりも流石はサウンドウェーブ。

で、“音へのコダワリ”は特に、インストールに満載!

クライマックスは、ミッドウーファーの取り付けだ。写真を見ていただければ一目瞭然なのだが、ドアに取り付けるという制約の中で、最大限リスナーに向けるべく角度付けがなされている。この角度、通常ではちょっとあり得ないレベル。

カーオーディオにおいて、ドアに取り付けたスピーカーと正対できないのは宿命。しかし、その中で少しでもリスナーに向けて角度を付けることができたなら、それはすなわちメリットとなる。サウンドウェーブの根本店長いわく、5°角度を付けただけでも音質は向上するとのことだ。通常ならば運転席側のミッドウーファーは、ドライバーに対する仰角はほぼ90°。このZではそれを約60°までに狭めている。この違いは相当に大きい。

ちなみに、ここまで角度を付けたのは、当初“2ウェイでどこまで音質向上ができるか”をテーマにオーディオが組まれていたから。まずは2ウェイだった時になされた工夫だ。しかしこの工夫は後からもメリットを発揮した。そこにミッドレンジを加えて3ウェイ化が図られた時、ミッドウーファーに角度を付けてあることにより、通常の3ウェイに比べてミッドウーファーに広い帯域を担当させることが可能になったのだ。結果、スムーズなつながりを獲得!



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プロセッサーとHDMIトランスポートは助手席シート下に取り付け。プロセッサーのコントローラーはセンターコンソールの操作しやすい位置にセットしてある。ちなみにiPhoneは、通常はセンターコンソールボックスの中に収めるようになっている。Aピラーにも注目。さりげなくショップのロゴプレートをセット(LEDで光る仕様)。最後はオーナーの川又さん。カーオーディオの進化に飽くなき情熱を傾ける熱意の人!

ところでサウンドウェーブでは、各スピーカーの取り付け位置の決定は、仮組みをして音を出した上でなされているという。車種によって良さそうな位置は大体分かるのだが、それでもドライバーの体格によるリスニングポジションの違い、ユニットの違いなどで個々にベストが替わってくる。それを検証した上で取り付けが進められるというのだから恐れ入る。

また、サブウーファーボックスにも秘密がある。それは内部に使用されているボードの形状。定在波対策等のため、表面がデコボコに加工されているMDFを内面に使用してあるのだ。

さてこのZ。このようにさまざまなコダワリが注入されていながら、インストールのフィニッシュは至ってクール! さらりとそれらをやってのけているのである。このあたりもサスガはサウンドウェーブというポイントだ。

現実的なユニット選びの中でとことん取り付けにこだわっていくことも、カーオーディオの1つの楽しみ方だ。そうすることで、音質向上の感動を何度も味わえる。あくなき音へのコダワリを、あなたもぜひ!

《太田祥三》
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