カーオーディオ用語辞典

用語:は行

ハイブリッド

◆合いの子、ハーフという意味だが、オーディオでは特に真空管とトランジスターを組み合わせて使った回路のことを指します。アンプに多く見られますが、CDプレーヤーなどにも存在します。

半導体

◆一般的な金属は温度が上がると電気抵抗が増し、下がると減少するのが普通です。ところがこの逆に温度が上がると抵抗が減少するゲルマニウムやケイ素などの金属があり、これらを導体と絶縁体の中間という意味で半導体と呼びます。トランジスターなどソリッドステート素子のベースとなる素材として、現代社会に欠かせない存在です。

ヒートシンク

◆放熱板。アンプの増幅作用を行う出力トランジスターは発熱が大きいため、そのままにしておくと破壊されてしまいます。そこで熱を逃がすためにアルミなど熱伝導性の高い素材で板を作り、これにトランジスターを取り付けて熱を逃がす工夫をしています。これをヒートシンクと呼んでいます。

光伝送

◆デジタル信号の伝送には同軸ケーブルが使われますが、これとは別に光伝送という手法も存在します。デジタル信号は0と1ですから、これを光のオンとオフに変換します。フォトカプラーというパーツを使えば簡単にできます。これを光ファイバーに流して伝送し、受け側で再びフォトカプラーを使って電気信号の0と1に戻す。こうすることによって電気的な関係が一旦遮断されますから、アース回りなどのノイズが伝わらないという利点があります。CDプレーヤーにはほとんど装備されています。

ビット

◆0と1でできている2進数の1桁のことをビットといいます。バイナリー・ディジットの略で、1ビットつまり1桁増えるごとに数は2倍になる計算です。なお8桁つまり8ビットをまとめてバイトと呼び、大文字のBで表わします。コンピューターではおなじみです。

ピンクノイズ

◆ノイズつまり雑音のことですが、測定用に作られた人工的なノイズです。1オクターブまた3分の1オクターブごとに帯域を区切り、それがどこでも同じ強さになるように作ってあります。オクターブというのは周波数が2倍になるわけですから、高域と低域では同じ1オクターブでも実際の周波数の幅は違います。高域ほど周波数の幅が広いわけです。それが同じというわけですから、同じ帯域幅で見ると高域の方がエネルギーは弱くなる計算です。人の聴感により近い測定をするときに使います。

フィードバック

◆情報を元に帰還させるということで、アンプの出力を入力に戻すことを指します。

◆アンプの増幅回路には歪みが付きものです。そこで出力の一部をプラス/マイナスを反転して入力に戻します(全部戻すと信号が消えてしまいます)。すると次に入ってきた信号には歪みの加わった出力信号が反転して足されることになる、つまりあらかじめ歪み成分を差し引いた形になるわけです。これを増幅回路に入れると、歪みの分だけ差し引いてありますから、回路での歪みが足されてちょうどいい形に戻ります。これをネガティブ・フィードバックといい、通常のアンプには不可欠のものとされています。

◆オーディオ信号というのは意外に変化がゆっくりで、同じ形の波形が何度も繰り返されます。そこでこのようなことが可能なのですが、周波数が高くなると変化も速くなります。フィードバックされた信号と入力信号の形が違うことも出てきますので、それが歪みになることもあります。うっかりすると位相が逆転して差し引くよりも強めてしまい、それがピーという発振につながってしまうこともないではありません。このためどれくらいの量をフィードバックさせるかという点が設計のポイントになっています。

フェライト

◆オーディオで最も一般的に使われている磁石です。酸化第2鉄(黒サビです)とバリウムを主原料とし、粉末を焼き固める焼結法という方法で作られます。磁力はそれほど大きくありませんが、コストが安定しているためスピーカーの磁気回路にごく普通に使われます。

フィルター

◆濾過器のことですが、オーディオでフィルターといえば一般には特定の周波数帯域を遮断したり通過させたりする回路を指します。一定周波数より上の帯域を遮断し下側だけを通すものをローパス・フィルター、逆に上側だけを通すものをハイパス・フィルターといいます。また2周波数の間だけを通すのはバンドパス・フィルターと呼びます。スピーカーのクロスオーバー・ネットワークに使われるのが代表的な例です。

プリアンプ

◆スピーカーを駆動する電流を作るパワーアンプと違って、ボリュームを調節したり複数のソースを切り替えたりするアンプのことをプリアンプといいます。コントロール機能が大半なので、コントロール・アンプと呼ぶことも少なくありません。ただ完全にコントロールだけではなくある程度の増幅も行うのでアンプと呼ぶことになっています。なければないで済むものですが、ボリュームだけは最低限システムに必要なので、一般的にはパワーアンプと組み合わせて使用します。なおプリメイン・アンプというのは、このプリアンプとパワーアンプを一体化したものです。

フルレンジ

◆スピーカーの多くは2ないし3個のユニットを使って帯域を広げますが、ひとつのユニットで全帯域をカバーするタイプをフルレンジ・タイプと呼びます。2ウェイ3ウェイなどに対してシングルユニットのスピーカーのことで、帯域としては劣るもののクロスオーバーがないため位相が乱れず、フォーカスのいい再現を得ることが可能です。

分割振動

◆スピーカーは振動板がピストン運動をすることによって音を出す装置ですが、信号の周波数が振動板の限界を越えて高くなると、振動板自体がぴりぴりと振動し始めます。俗に「ユニットが鳴く」という現象で、原理からすれば決して望ましいものではありません。しかし純粋なピストン運動だけで高域再生を得ることは難しいため、ある程度は分割振動の現象を使って帯域を広げている製品があるのは事実です。特にメタル系など硬質な振動板を使った場合に、分割振動が起きやすいということがいえます。

変調

◆信号の形を変化させることを広く変調といいます。AM変調、FM変調など、別の形の信号で原信号の情報を表現したものです。デジタルも一種の変調です。英語ではモジュレーションといいますが、再生では元の信号がなんらかの原因で変容することも変調といいます。例えば振動などによって特定の波形が乗ってしまうなどがそれです。俗にモジられるというのがこれに当たります。

ボイスコイル

◆スピーカーは振動板を前後にピストン運動させて音を出す仕組みですが、その運動の元になるのは磁界とコイルの関係です。磁界の中でコイルに電流を流すとコイルが動く。このコイルに振動板を取り付けたのがスピーカーですが、このときのコイルのことを特にボイスコイルと呼びます。スピーカーの音の源となるわけですから、ボイスコイルの役割は極めて重要です。

ホワイトノイズ

◆1kHzの帯域幅ごとに、どの周波数でも同じエネルギーの強さとなるように作られたノイズのことです。光でいえば白色になるわけです。測定用のノイズですが、特に均一な周波数分布が必要な場合に使われます。

ホーン・スピーカー

◆専用のドライバー・ユニット(コンプレッション・ドライバーという)にホーンを取り付けたスピーカーです。ホーンの増幅作用で音圧を得るため、一般に高い能率を得ることができます。なおコーン型など直接放射型のユニットにホーンを取り付けたものはホーンの負荷を利用しただけのものですから、厳密にはホーン・スピーカーということはできません。またホーン・スピーカーではどれだけ低い音まで再生できるかということは、ホーンの長さだけで決まります。開口部の大きさなどには無関係ですので、見かけのイメージで誤解しないようにしてください。