スロヴェニア発の気鋭ブランド「ZRスピーカーラボ」から“スーパーハイエンド”の入門機、満を持して新登場! 果たしてその音は…。 part4 | Push on! Mycar-life

スロヴェニア発の気鋭ブランド「ZRスピーカーラボ」から“スーパーハイエンド”の入門機、満を持して新登場! 果たしてその音は…。 part4

スロヴェニアのスーパーハイエンドブランド「ZRスピーカーラボ」にスポットを当てている。2016年10月、同ブランドとしての“入門機”となる期待の新シリーズが、満を持して日本上陸を果たしたからだ。その名は、『ZR エントリー ライン』。

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スロヴェニアのスーパーハイエンドブランド「ZRスピーカーラボ」にスポットを当てている。2016年10月、同ブランドとしての“入門機”となる期待の新シリーズが、満を持して日本上陸を果たしたからだ。その名は、『ZR エントリー ライン』。

ZRスピーカーラボ・ZR エントリー ライン

なお、『ZR エントリー ライン』に合わせて、“ミドルグレード”となる『ZR プレステージ ライン』も登場している。この注目の2スピーカーの実力を探るべく緊急試聴取材を敢行し、これまで3週にわたり、それぞれのインプレッション・リポートをお贈りしてきた。

そして今週はその最終回として、これまで同ブランドから唯一発売されていた、スーパーハイエンドスピーカー、『ZR エクストラバガンス ライン』についての、改めての試聴記をお届けする。新登場したそれぞれと比較して、当機はどれほどの高音質を達成できているのか。さらにそれを確認した後に、『ZR エントリー ライン』の再試聴も行った。トップエンド機の音を聴いた直後では、“入門機”の音はどのように耳に入ってくるのだろうか…。

聴き手を引き込み感情を揺さぶる、その表現力に脱帽するのみ…。


ZRスピーカーラボ・ZR プレステージ ライン
リポートに入る前に、3シリーズの価格差をおさらいしておきたい。『ZR エントリー ライン』のトゥイーターとミッドウーファーのセット価格が38万8000円(税抜)、『ZR プレステージ ライン』の同セットが53万円(税抜)。それに対し、『ZR エクストラバガンス ライン』の同セットが95万円(税抜、Polished)となっている。

試聴環境はこれまでと同様だ。パワーアンプにはドイツの実力ブランド「グラウンドゼロ」のスーパーハイエンドモデル、『GZPA Reference 2 PURE』(税抜価格:72万円)を使用し、ケーブル類はロシアの高級ケーブルブランド「チェルノフケーブル」の上級モデルで固めている(詳細は、前々回の記事を要参照)。そして、スピーカーがこの超高級モデル。少々緊張しながら、試聴トラックをスタートさせると…。
ZRスピーカーラボ・ZR エントリー ラインZRスピーカーラボ・ZR エントリー ライン
いやはや、素晴らしいのひと言に尽きる。出音はどこまでも純粋そのもの。目の前には生の音があるのみ。一切の雑味がなく、一切の誇張もない。そして、とにもかくにもリアル。手を伸ばせば触れられそうなイメージだ。

しかしながら味わいは至って豊潤だ。調味料の味は微塵も感じられないのだが、素材の旨味がほとばしっている。

解像度、情報量、S/N感、鮮度感…。性能を言い表そうとするときのすべての要素は、どれも最上級に達している。であるのだが、細かなことがどうかよりも、感動力の高さを賞賛したい。聴き手を引き込み、感情を揺さぶってくる、この巧みな音楽表現力が、当スピーカーの最大の魅力であろう。

『ZR エクストラバガンス ライン』の再生能力は図抜けている。さすがはフラッグシップ機だ。スーパーハイエンドと言うに相応しいサウンドを満喫できた。

トップエンド機を聴いた後だからこそ、“入門機”の良さを再認識。


トップエンド機の試聴を終えて、もう1度、入門機の音を確認してみたくなった。これを聴いてしまった後に、『ZR エントリー ライン』を聴いたらどのように感じるのであろうか…。それを確認してこそ、このニューモデルの真価を計れる、そう思い立ち、再試聴を実行した。
ZRスピーカーラボ・ZR エントリー ライン
場合によっては、ひどくがっかりすることになるかもしれない…。スピーカーを再セッティングしていただき、恐る恐る、音源を流してみると…。

心配は無用だった。これはこれで、なかなかの聴き心地だ。この音を物足りなく思うことはない。ハイエンドスピーカーとして十分な性能を発揮している。解像度や情報量も申し分なく、質感も上々で、ダイナミックレンジも広い。コストパフォーマンスは極めて高いと言える。

表現力も豊かだ。当機が『ZR エクストラバガンス ライン』の直系であることをひしひしと感じ取れる。演奏者の感情を、存分に伝えてくれるのだ。

『ZR エクストラバガンス ライン』を手にできる予算があるのなら、迷わずそれを購入すべきではあるが、高嶺の花であるならば、『ZR エントリー ライン』を選んで1つも後悔することはないだろう。『ZR エクストラバガンス ライン』を聴いたことにより、余計に、『ZR エントリー ライン』の優良さを思い知ることができた。

ハイスペックかつ、音楽性の高いスピーカーをお探しならば、「ZRスピーカーラボ」は、非常に面白い存在になり得る。そして、究極を極めようと思うなら、『ZR エクストラバガンス ライン』を、同ブランドの良さを、背伸びをしつつも現実的な予算で手にしたいと思うなら『ZR エントリー ライン』を、最上級までは手が届かないものの可能な限りの高音質を得たいと思うならば『ZR プレステージ ライン』を。予算に応じて、各人にとってのベストな選択が可能である。

新たな2シリーズの登場により、「ZRスピーカーラボ」は、一気に浸透していきそうだ。ハイエンドスピーカー市場の“台風の目”となる予感は大であり、要注目のブランドであることは確かだ。

《太田祥三》

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