アンティフォン 松居邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 No.95 『第2回ハイエンドカーオーディオコンテスト』を終えて | Push on! Mycar-life

アンティフォン 松居邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 No.95 『第2回ハイエンドカーオーディオコンテスト』を終えて

前回の当コーナーで、『第2回ハイエンドカーオーディオコンテスト』に向けての雑感を、松居さんに語っていただいた。今回はそれに引き続き、開催を終えて感じたことなどを綴っていただいている。じっくりお読みいただきたい。

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「アンティフォン」と、デモカー・アウディ。
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前回の当コーナーで、『第2回ハイエンドカーオーディオコンテスト』に向けての雑感を、松居さんに語っていただいた。今回はそれに引き続き、開催を終えて感じたことなどを綴っていただいている。じっくりお読みいただきたい。

『第2回ハイエンドカーオーディオコンテスト』が終わった。

今年は、『ダイヤトーン・DS-SA1』を中心としたシステムを搭載するAudiで出場した。

結果はまずまずだった(ジャッジペーパーがまだ手元にないので、何が良くて、何が悪かったのかはまだわかってはいない)。

僕にとって今年のチャレンジは、「薄化粧」をして色彩感をアップさせることだった。Hi-Fiの追及をできる限りやってから、若干ではあるがコントラストを上げる感じでまとめるのだ。

しかしやり過ぎると台無しになってしまうので、進んだり戻ったりしながら、徐々に進めていった。プロセッサーの『ヘリックス・DSP-PRO』にはメモリーが2つあるので、ベースプログラムと「薄化粧」プログラムとを何度も比較しながら、値を決めていった。

このように、まるでマスタリング作業のように行ったり来たりを繰り返したのは、近年の審査の特徴に適合させようと考えたからだ。装置の性能差を見つけるのではなく、音楽の印象で判断する傾向が強くなってきている、と、僕は感じていたのである。

当然これには個人差があり、感覚の問題なのでとても難しいチャレンジではあるのだが、そのようなジャッジの仕方も人間的で面白いと僕は思う。自分がどうかではなく、相手にとってどうかを考えながら、セッティングを詰めていった。

ソムリエの大会に似た、「おもてなし」レベルの戦いなのである。

今年の課題曲はオペラの名曲。ここでの色彩感が勝負を分けると考えていた。

ところで僕は以前、オーケストラアンサンブル金沢のチェリストがスロバキア出身で、一緒にスロバキアを旅行したことがある(少し自慢ですみません)。音楽の環境が日本とは違い、身近であり、ステータスも高いことなどを感じた記憶がある。そしてその帰り際、ウィーンでオペラを観た。

シンフォニーを演奏する時と、オペラを演奏する時(オーケストラピットで演奏する時)では、オーケストラの雰囲気が違うことを、その時体験した。一段濃く、輝きのような雰囲気を感じたのだ。こんなことも、1つの練習になっていたのではないだろうか。

コンテストに参加する意義は、より深くなった。

音楽の好きさ加減も、このコンテストで上位に食い込むための条件になってきているように思えたからだ。

オーディオだけでなく、音楽会に足を運んでみるのも良いのではと思う。音楽会へ出かけて聴いた生演奏(オーケストラが良いと思う)の音と、自分のオーディオシステムの音、友達のシステムの音を聴き比べたりしながら、感性を研ぎ澄ませてほしい。

閉会式の壇上でダイヤトーンの寺本さんがおっしゃった、「感動と癒し」を研究し、来年もチャレンジしたいと思っている。

《松居邦彦》

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