【テイン プレミア&プレミア・プラス 試乗】ノーマル形状でも乗り味ガラリ、超コスパの新型ダンパー | Push on! Mycar-life

【テイン プレミア&プレミア・プラス 試乗】ノーマル形状でも乗り味ガラリ、超コスパの新型ダンパー

テインは2017年1月より、4種の新製品を発売する。そのなかで純正形状のショックアブソーバとなるのが「プレミア」と「プレミア・プラス」という製品だ。

自動車 試乗記
テインの純正形状ショックアブソーバ「プレミア」&「プレミア・プラス」試乗の様子。段差を乗り越えて性能チェック
  • テインの純正形状ショックアブソーバ「プレミア」&「プレミア・プラス」試乗の様子。段差を乗り越えて性能チェック
  • テインの純正形状ショックアブソーバ「プレミア」&「プレミア・プラス」
  • 比較試乗用としてノーマルのフィットも用意された
  • テインの純正形状ショックアブソーバ「プレミア」&「プレミア・プラス」
  • テインの純正形状ショックアブソーバ「プレミア」&「プレミア・プラス」
  • テインの純正形状ショックアブソーバ「プレミア」&「プレミア・プラス」
  • テインの純正形状ショックアブソーバ「プレミア」&「プレミア・プラス」
  • 比較試乗用としてノーマルのフィット(右)も用意された

テインは2017年1月より、4種の新製品を発売する。そのなかで純正形状のショックアブソーバとなるのが「プレミア」と「プレミア・プラス」という製品だ。

ダンパーの形状を基本的に純正品と同じ形状とすることで、純正スプリングをそのまま使うことができるのが特徴。両タイプともに非分解タイプのシールド構造を採用、ダンパーストロークを長く設定可能な複筒式構造となる。車高は変えずに乗り心地を良くしたい、純正以上の耐久性が欲しい、という声に応える商品となっている。また、ユーザーの希望によってはローダウンスプリングを使うことも可能だ。

形状自体はノーマルだが、シェルケースの引っ張り強度は純正比で1.5倍を確保。シェルケースのサイズも大きく設定され、オイル量も純正の1.5倍となっている。ストラットタイプのナックルプレートの厚み純正の約2倍となる。今回の「プレミア」は日本よりもはるかにヘビーデューティな東南アジアでの販売にも注力するということで、塗装も2コート1ベーク粉体塗装と、塗装が剥がれづらく錆にも強いものとなっている。こうした高い耐久性が確保されたモデルということで、3年または6万kmという長期保証がつけられている。なお「プレミア」は減衰力固定式、「プレミア・プラス」は減衰力調整式となっている。

今回、「プレミア・プラス」が装着されたホンダ『フィットハイブリッド』に試乗し、その効果を体感した。スプリングはノーマル、タイヤ&ホイールはノーマルに準拠したサイズの社外品が装着されている。ノーマルダンパー装着車も用意されており、乗り比べることができた。

まず最初に試したのは10km/hでのスピードバンプの乗り越え。「プレミア」にも「プレミア・プラス」にもハイドロバンプストッパー(H.B.S.)と呼ばれる新装備が組み込まれる。H.B.S.はダンパーの中に小型のダンパーを組み込んだような構造で、ダンパーが速く縮むと高い減衰力を発生するもの。ノーマルではガツンとした腰に響く衝撃が来たあとに、ボディがブルブルとした震えが止まらないが、H.B.S.が内蔵された「プレミア・プラス」は、しなやかにショックを吸収したうえで、ブルブルとした震えもこない。大きな衝撃を上手にいなし、上級車的な乗り心地を確保している。

そのまま、ワインディングコースを走ってみると、サスペションがしっかりと動きつつも、ダンピングが効いた乗り心地でクルマの安定感がアップしていることを確認できた。初期の動きが非常にスムーズなので、細かい振動も上手に吸収。クルマをロールさせていくと伸び側(イン側)、縮み側(アウト側)のどちらもストレスなく動作したうえで、ガシッとした乗り味を確保している。

ステアリングを左右に振ってみても、動きがシャープでありながら、乗り心地はしっかり確保していることが確認できた。減衰力をもっとも低くした場合でもノーマルよりダンピングが効いている。

「プレミア」はノーマルダンパーの減衰力が落ちてきたときなどの交換用としてオススメできる商品だ。ノーマルよりもちょっと高めの減衰力を得られるだけでいいなら「プレミア」を。せっかくなので、減衰力調整ができいろいろとセッティングを試してみたいなら「プレミア・プラス」をチョイスすればいい。「プレミア・プラス」はEDFCと呼ばれるコントローラーと組み合わせることで、車内から減衰力の調整も可能だ。

フィット(GP5)用1台分で「プレミア」は5万1000円、「プレミア・プラス」は6万3000円。テイン調べによると純正は4万4700円、最大のライバルとなるであろうK社の「N」は6万3800円。ノーマル形状なので、純正品に交換する際と工賃に差ははないはず。そう考えると、わずかな価格差で性能も耐久性も高いものが手に入るのだから、これをオススメしないわけにはいかない。発売は2017年1月、全世界で300種類以上のラインアップが予定されている。

《諸星陽一》

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