作業効率が大幅にアップするバランスウエイト。マルエム、1年がかりの自信作 | Push on! Mycar-life

作業効率が大幅にアップするバランスウエイト。マルエム、1年がかりの自信作

ホイールの内側に貼ってある、板チョコ型のバランスウエイト。使いやすく、作業効率が上がると定評のマルエム製“鉄製貼付ロープウエイト”が、また進化した。こんどは「横から斜めから、どの方向から剥がしても、切れず綺麗にはがせる」製品だという。

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作業効率が大幅にアップするバランスウエイト。マルエム、1年がかりの自信作
  • 作業効率が大幅にアップするバランスウエイト。マルエム、1年がかりの自信作
  • の新作「Fe-PR5000」は『切れずに剥がせる』がコンセプトのバランスウエイト
  • どのような環境下でもしっかりと性能を発揮できるようテストを重ねている
  • 貼ってすぐに剥がれないのは当然の事、1週間程度で完全固着する
  • 作業効率の上がる大きなポイントとなる『剥離紙の剥がしやすさ』は計算された剥離紙の余白部分から生まれている
  • 取材協力をして頂いたオートウェーブ宮野木店 古川英勝ピット長
  • 今までのウエイトは剥がすときに分解されてしまう
  • 従来品は剥がした後に接着部分が残ってしまう。これを取りきる手間は大きいそうだ

ホイールの内側に貼ってある、板チョコ型のバランスウエイト。使いやすく、作業効率が上がると定評のマルエム製“鉄製貼付ロープウエイト”が、また進化した。こんどは「横から斜めから、どの方向から剥がしても、切れず綺麗にはがせる」製品だという。

「やっとできあがった。10月にリリースする予定で、その前に試しに見てほしい」とマルエム巖谷祐一代表から呼ばれ、猛暑日が続く8月初旬、オートウェーブ宮野木店に向かった。タイヤピットで待っていたは、同店の古川英勝ピット長。「貼りやすくて、剥がしやすい」と古川ピット長が評価するマルエム製バランスウエイトが、どう進化したか。実際に現場の声を聞いてみた。

バランスウエイトって何?

まず、バランスウエイトはどんな仕事をしているか。クルマの“足元”は、タイヤとホイールで接地している。このタイヤとホイールが完全な真円でない限り、組み合わせたときにどこかで歪みやアンバランスが生じる。

このアンバランスが走りに影響する。「体感的には、タイヤ1本の回転で15gほど差がでると、80~100km/hで走った際にハンドルがガタガタと震えだす。当然燃費にも影響します」と古川ピット長は言う。

このアンバランスな状態を調整する“重り”が、バランスウエイト。一般的には、タイヤローテーションやタイヤ交換など、ホイールバランス調整時にこれをピタッと貼っていく。このホイールバランス調整作業でチカラを発揮するのが、マルエム製バランスウエイトだ。

「マルエム製のバランスウエイトは、細やかな造りがとてもいいんです。現場を知り尽くした人が造っていると分かります。『作業効率が大幅に上がる!』と思ったことのひとつに、ウエイト接着面を保護している剥離紙の出っ張りがあります。この剥離紙が少し出ていることで非常に剥がしやすく、直視せずにストレスなくスッと剥がせてホイールにピタッと貼れる。これだけでも効率が上がり、数をこなすと作業の疲労感がだいぶ違うんです」

こうした繊細なつくりは、カーディーラーの現場で経験を積み、カー用品量販店を経て代表となった巖谷代表が率いるマルエムだからこそか。

1年がかりの新作「Fe-PR5000」の強み

10月にリリースされる新作「Fe-PR5000」。ホイールから「剥がれない」のに、取り外すときは「剥がしやすい」。この二律背反する事柄を両立させ、さらに「数個連続した状態でも剥がすときに切れない」が追加された。巖谷代表は、新作にたどり着くまでの背景をこう語る。

「昨年、“プレミアムロール”を造ったとき、自社の物流センター内でそれを剥がしてみたところ、パッチ(=鉄製重り)一個分でバチッっと切れてしまい、セールスポイントである『切れずに取れる』が確実ではなかった。これではプレミアムではないなと。そこから再改良がスタートしました」

目的としていた『切れずに剥がせる』に向けて、色々な粘着剤を試したという。それと合わせて実際の現場での作業を考えた改良も行われたそうだ。

「現場の作業スタッフは、剥がすときに帯の端から引っ張り上げるのではなくて、帯の途中からスクレーパーを入れてバランスウエイトを取ろうとする事が多いようです。そうすると、ひとつひとつのパッチごとに、ブチブチ切って取るようになってしまう。しかし重ねた改良の成果、横や斜めからでも、どこから剥がしても切れずに取り切れるバランスウエイトが完成しました」

この“事実発覚”から1年。「粘着剤を改良し、寒冷期も高熱時も固着しないような材質を選び出し、冷凍車を用いて氷点下20度からテストした」という“メイドインジャパン”、Fe-PR5000ができあがった。

カラーも意識、次は世界へ

ホイールとタイヤを影で支えるバランスウエイト。その先駆的な存在のマルエムは、見えないパーツなのにカラーにもこだわり始めた。黒やメタリックといったカラーを追加し、高級車市場のニーズに応えるという。

オートウェーブ宮野木店の古川ピット長は、「レクサスをはじめ、メルセデスやアウディといった輸入車などには、内側までブラックやメタリックに塗ったホイールが増えてきています。例えば黒いホイールに定番であるシルバーのバランスウエイトを貼ってしまうと目立ってしまうこともあります。そういう時に近似色のウエイトがあるとありがたいんです。細かな部分ですが、こだわりを持ったユーザーには非常に喜ばれるウエイトなんです。」

さらに古川ピット長はFe-PR5000のメリットとして「バランスウエイトを剥がしたあとに固着した粘着剤などがホイールに残ってしまうと、それをスクレーパーなどで剥がす場合があり、高級車のホイールなどはこの除去作業で傷がついてしまう可能性があります。そういうリスクを回避するためにも、切れずに剥がせ、接着剤が残らないのは大きなメリットです」

現場にとっても、ユーザーにとっても優良なバランスウエイトを製造したマルエムの巖谷代表は「日本人の繊細さを売りに、いずれ世界各国の自動車市場へ展開できれば」とも話していた。世界を見据えるバランスウエイト、今後の動向も注目していきたい。

《大野雅人》

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