【DS 3 試乗】走り軽快爽快な末っ子“カップルズカー”…青山尚暉 | Push on! Mycar-life

【DS 3 試乗】走り軽快爽快な末っ子“カップルズカー”…青山尚暉

シトロエンDSは歴史に残る名車であり、かつてフランス大統領専用車でもあった。

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DS 3 シック
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シトロエンDSは歴史に残る名車であり、かつてフランス大統領専用車でもあった。

そんなDSの現代版が、『DS 3』『DS 4』『DS 5』。2014年にDS誕生60周年を機に、シトロエンから独立。新たにDSブランドとして、シトロエンとは違うフレンチプレミアムを追求することになった。

日本市場にも今春、車体のどこを見てもシトロエンの表記がない、シトロエンから決別したDS顔、DSエンブレムをまとった新型DS 3/4/5が上陸したばかり。ここではシリーズ中、もっともコンパクトなDS 3の試乗レポートをお届けする。

搭載されるエンジンは15~16年の2年連続でインターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー1リットル~1.4リットル部門を受賞した3気筒1.2リットルターボ。組み合わされるミッションはアイシン製6ATである。

モデルバリエーションは基本の「シック」、ライト類に凝った「LEDバージョンパッケージ」、4気筒1.6リットルターボ+6MTの「スポーツシック」に加えて、これまではMTしか選べなかったセミオープンモデルの『DS 3 カブリオ』に待望の6ATが組み合わされたのも歓迎すべきポイントだろう。シトロエンジャポンとしては、女性ユーザーへのアピール度が増すと考えているらしい。たしかに。

DS 3 シックの走りは軽量、コンパクトな車重、ボディーを生かした軽快なもの。さすがにエンジン・オブ・ザ・イヤーの1.2リットルターボエンジン(110ps、20.9kg-m)は箱根の山道を大人3名乗車でもストレスなくグイグイ登るトルクの持ち主。その背景にあるのがエンジンの爽快な回転フィール。回しても不快なノイズを発せず、高回転を使いやすいから力強く感じるというわけだ。

また、ひらりひらりの身のこなしもDS 3らしさ。195/55R16タイヤを履く乗り心地はしっかり感としなやかさを併せ持つもので、一般道の荒れた路面や段差を乗り越えても実に快適だった。もちろんシトロエンの伝統通り直進性に優れ、高速走行は得意中の得意。

ところでDS=アバンギャルドというイメージが(シトロエンをよく知る人にとっては)あるが、DS 3に関してはルーフを塗り分けたツートーンカラーのエクステリアはともかく、インテリア、特にメーター回りはけっこうフツー。アバンギャルドさ、DSらしいデザインをより強く望むなら、もっともデザインに凝ったフラッグシップのDS 5になるだろう。

キャビンスペースは見た目より広い。身長172cmのドライバー基準の背後で頭上に9cm、ひざ回りに8cmある(同DS 4:9.5cm、12cm。DS 5:11cm、16.5cm)。とはいえ、2ドアハッチバックゆえにオシャレなカップルズカーとして使うのが正解だ。ラゲッジスペースはフロア幅100cm、奥行き67cm(同DS 4:104cm、82cm。DS 5:120cm、91cm)。

ブルー×ホワイト、イエロー×ブラックなど、オシャレな配色が選べるのもポイント。内外装のコンビネーションは55パターンにもおよび、個性ある1台を手に入れることができるのもDS 3ならではだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★
ペットフレンドリー度:★

青山尚暉|モータージャーナリスト/ドックライフプロデューサー
自動車専門誌の編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に寄稿。自作測定器による1車30項目以上におよぶパッケージングデータは膨大。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイト、ペットとドライブ関連のテレビ番組、イベントも手がけ、犬との快適・安心自動車生活を提案するドッグライフプロデューサーの活動も行っている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。ムック本「愛犬と乗るクルマ」(交通タイムス社刊)好評発売中。

《青山尚暉》

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