カーオーディオでの楽しむべき1要素である、「サウンドチューニング」。それについてのあれこれを解説している当コーナー。今月からは、「サウンドチューニング能力」の高いユニットを1つ1つ取り上げ、その機能の詳細や特長を検証していこうと思う。
最初に取り上げるのは、人気モデル、『ダイヤトーンサウンドナビ・NR-MZ100』(税抜価格:17万円)だ。当機はハイエンド・カーナビにしてハイエンド・カーオーディオでもあるという優秀機。それでいてこの価格なのだがら、なかなかにリーズナブルな1台と言っていい。
ちなみに、『ダイヤトーンサウンドナビ』には『NR-MZ100PREMI』(税抜価格:24万円)もラインナップしている。この2機では、「サウンドチューニング能力」に大きな違いがあり、本格的にカーオーディオを楽しみたいと考える方には、『NR-MZ100PREMI』を強くお薦めしたい。
しかしながら、ライトに楽しもうと思うのならば、『NR-MZ100』でも十二分に高機能だ。通常のAV一体型ナビと比較して、1ランク上のサウンドが味わえるはずである。
その理由は2つある。1つは「素の音質が優秀だから」、もう1つは「サウンドチューニング能力が高いから」、である。
ではどのように「サウンドチューニング能力が高い」のだろうか。機能の詳細を、1つ1つ検証していこう。
最初に「グラフィックイコライザー」について。当機に搭載されているEQは、“フロント・リア左右共通10バンド”という仕様である。これは、至ってスタンダードな仕様だ。最近のカーナビの上級機には、“13バンド”のEQを搭載している機種も少なくない。それらと比べたら、バンド数はむしろやや少ない。
なお蛇足であるが、“10バンド”というのは、1バンドごとの間隔が“1オクターブ刻み”だ。その意味では、“10バンド”のEQは、「シンプルな構成のEQ」と言えなくもない。
さて、次には「タイムアライメント」を見てみよう。ズバリ、他のAV一体型ナビとの違いは、ここにある。
当機に搭載されている「タイムアライメント」は、「マルチウェイタイムアライメント」という名称だ。これはダイヤトーン独自の機能であり、通常のタイムアライメントとはひと味違う…。
今週はここまでとさせていただく。どのように違うのかについては、次週に詳しくお伝えする。