アウディジャパンのトップが語る…国産系との違い、国内市場で売っていく難しさ | Push on! Mycar-life

アウディジャパンのトップが語る…国産系との違い、国内市場で売っていく難しさ

2016年1月から、アウディジャパンの代表取締役に就任した齋藤徹氏は、正規ディーラーの技術を競うAudi Twin Cup ジャパンファイナル(大阪、3月)で、プレミアムブランドと国産メーカーとの違い、国内マーケットでアウディを広めていく難しさなどを語った。

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アウディジャパン代表取締役・齋藤徹氏
  • アウディジャパン代表取締役・齋藤徹氏
  • アウディツインカップジャパンファイナル会場に駆けつけたアウディジャパン代表取締役・齋藤徹氏(左)と、同社アフターセールス本部長のフランクハービック氏
  • テクノロジー部門で優勝したAudi宇都宮チームとアウディジャパン代表取締役・齋藤徹氏(左)
  • ジャパンファイナルサービス部門で優勝したAudi 山陰の吉村彰洋氏とアウディジャパン代表取締役・齋藤徹氏(左)
  • 全世界のアウディディーラーが技術を競う「Audi Twin Cup」。その2016年日本代表を決める「ジャパンファイナル」が大阪で開催された
  • アウディツインカップジャパンファイナル会場に駆けつけたアウディジャパン代表取締役・齋藤徹氏
  • テクノロジー部門で優勝したAudi宇都宮チームとアウディジャパン代表取締役・齋藤徹氏(左)
  • アウディツインカップジャパンファイナル会場に駆けつけたアウディジャパン代表取締役・齋藤徹氏(左)と、同社アフターセールス本部長のフランクハービック氏

2016年1月から、アウディジャパンの代表取締役に就任した齋藤徹氏は、正規ディーラーの技術を競うAudi Twin Cup ジャパンファイナル(大阪、3月)で、プレミアムブランドと国産メーカーとの違い、国内マーケットでアウディを広めていく難しさなどを語った。

もともと“日産の人”だった齋藤代表。1982年に日産に入社し、「おもに海外販売にかかわってきた。かれこれ30年、ロシア、欧州と渡り、インフィニティ事業本部で仕事をしていた」という。そんな日産で積んだキャリアの先に、なぜアウディを選んだのか。

「アウディは、日産の直接競合じゃなかったが、インフィニティという高級ブランドは、アウディをベンチマークにしていた。アメリカを中心としたインフィニティは、後発ブランドだったから、グローバライズするためにアウディはいつも注目していた」

「セカンドキャリアは自分で切り開きたいと思っていた。可能性は自分なりに探っていた。インフィニティ時代は、リソースの制約に厳しいと感じた。とくに超円高時代、1ドル78円のころ、納得のいく、競争力のある商品づくりがなかなかできなかった。やりたいことができないというもどかしさがあった。アウディの、商品づくりや店舗展開、マーケティングなど、いい仕事しているなと思っていた。いま、アウディの仕事ができるというのは望外の喜び」

アウディと国産メーカーの違いについて、齋藤代表は「グローバルな商品づくり」をあげる。

「国産メーカーと違って、グローバル商品をつくっている。トヨタや日産は、地域限定モノもある。セレナとか。アウディというプレミアムブランドに、日本専用の商品はない。どこへいっても商品は同じ。ドイツの本社が開発したレギュレーション、保安基準、大きさでつくる。その先にカスタマイゼーションがある」

また、統一感のあるグローバルなブランドを売っていく「難しさ」もあると齋藤代表は続ける。

「商品をどう売っていくか、ユーザーにどう訴えていくかが、主たる仕事になる。日本のマーケットはすごく難しい。国内マーケットはある意味、保守的で品質に対するニーズも厳しい。さらにきちっと品定めする。これまで愛用していた(他社の)ブランドに対する信頼は強く、いいクルマが出たからといって、そうかんたんにブランド移行しない」

「日本のマーケットで、アウディは歴史が浅い。これからユーザー層を広げていく。商品についてはまったく心配を持っていない。すごいポテンシャルを持っている。ひとついえるのは、ブランドの伝え方。広告宣伝も含めて、アウディの商品、持ち味、特性といった魅力を、ユーザーに伝えきれてない。なんとなくデザインがいいとか、カッコいいとか、それだけだ」

「アウディのクルマは、完璧主義を思わせる。玄人ウケするけど、それを素人に伝えるのがすごく難しい。先進技術のかたまりだし、目立たない“らしさ”もいろいろある。これからは、その魅力を伝えていくことが大きなチャレンジと思っている」

《大野雅人》

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