都会の中高生は運動能力が低い…東京都中高生が全種目平均以下 | Push on! Mycar-life

都会の中高生は運動能力が低い…東京都中高生が全種目平均以下

 東京都教育委員会は1月28日、都内公立学校の全児童・生徒を対象とした「平成27年度東京都統一体力テスト」の結果を分析し公表した。体力・運動能力調査では、中学生・高校生がすべての種目において、全国平均を下回る結果となった。

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 東京都教育委員会は1月28日、都内公立学校の全児童・生徒を対象とした「平成27年度東京都統一体力テスト」の結果を分析し公表した。体力・運動能力調査では、中学生・高校生がすべての種目において、全国平均を下回る結果となった。

 平成23年度から実施されている「東京都児童・生徒体力・運動能力、生活・運動習慣等調査(東京都統一体力テスト)」は、都内公立学校の全児童・生徒の体力や運動習慣の現状を把握・分析することにより、これらの向上に係る施策の成果と課題の検証・改善を図ることを目的としている。平成27年度の調査期間は平成27年4月から6月、小学校1,292校、中学校621校、中等教育学校6校、高等学校228校など計92万9,185人が対象。

 「握力」「上体起こし」「50m走」など8種目を、スポーツ庁の平成26年度体力・運動能力調査と比較した結果をみると、小学校は「長座体前屈」「50m走」などで全国平均を上回っている学年もあるものの、全般的には下回る項目が多い。「反復横とび」「立ち幅とび」「ソフトボール投げ」は、男女全学年で全国平均を下回った。また、中学校・高校では男女全学年において、すべての種目で全国平均を下回る結果となっている。

 ただし、8種目の体力合計点(8種目合計80点満点)の年次推移をみると、統一体力テストを開始した平成23年度と比べ向上傾向にある。中2男子は、平成23年の平均38.1点から40.1点へ、中2女子も平成23年の平均45.4点から47.5点へと上昇している。

 1週間の総運動時間の目標値420分(60分×7日)に達していない小学生は5割おり、中学生では4割を占める。また、中学生では、運動する・しないの二極化傾向が顕著となっている。総運動時間60分未満の割合は学年があがるにつれて増加し、小5男子で13.1%、高2男子では33.2%だった。

 携帯電話と体力の相関では、携帯電話・スマートフォンなどを長時間使用している生徒は体力が低い傾向にある。使用時間が3時間未満では、小5男子では、使用時間3時間未満で体力合計点54.33点、3時間以上で50.93点となった。高2男子では、3時間未満の52.68点に対して、3時間以上では48.92点となっている。

 一方、全国平均を上回る学校もあり、立川国際中等教育学校では、男女全学年の体力合計点が全国平均を超えている。6年間継続して基礎体力向上に向けた取組みを推進しているという。生徒の7割以上が運動系部活動に加入している西高等学校も、ほぼすべての学年で男女ともに全国平均を上回った。西高等学校はスマートフォンを3時間以上使用する割合が1割程度と、都平均に比べて極めて少なくなっている。

 調査結果は、全児童・生徒に個人票、全学校に学校表が還元される。また、東京都のホームページにも公開されている。

《黄金崎綾乃》
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