【フォード クーガ 試乗】 どこから見てもスタイリッシュなデザイン…青山尚暉 | Push on! Mycar-life

【フォード クーガ 試乗】 どこから見てもスタイリッシュなデザイン…青山尚暉

自動車 試乗記

フォード クーガ タイタニアム
  • フォード クーガ タイタニアム
  • フォード クーガ タイタニアム
  • フォード クーガ タイタニアム
  • フォード クーガ タイタニアム
  • フォード クーガ タイタニアム
  • フォード クーガ タイタニアム
  • フォード クーガ タイタニアム
  • フォード クーガ タイタニアム
2013年9月に日本に導入されたフォード『クーガ』は、『フォーカス』に続くフォードの世界戦略車第二弾。その中身は欧米独日連合軍によるもので、極めてインターナショナルな成り立ちを持つ。

都会的などこから見てもスタイリッシュなデザイン、オンロードにも重点を置いたAWDシステム、最低地上高200mmが示す、フォードAWDモデルならではの高い走破性、高機能性、SUVとしての使い勝手の良さなどが特徴だった。

そんなクーガがこの8月、一部改良を受けた。ハイライトはパワーユニットの刷新だ。これまでトレンド、タイタニアム両グレードともに定評ある1.6リットルエコブーストエンジン(182ps、24.5kg-m、9.5km/リットル)+6ATを搭載していたが、今回、ベースグレードのトレンドはダウンサイジングユニットの1.5リットルエコブースト(ターボ)を搭載。前型1.6リットルと182psの最高出力、24.5kg-mの最大トルクはそのままだが、新たにアイドリングストップを備え、モード燃費は約34%向上した12.7km/リットルを達成。一方、上級のタイタニアムのほうは2リットルのエコブースト(ターボ)を新搭載。パワーはなんと60ps増し!の242ps、トルクもクラストップレベルの35.2kg-mを誇る。それでもモード燃費は前型から約5%改善した10.0km/リットルとしているのだからさすがである。

クーガはファミリーのためのスタイリッシュSUVとしても適切だ。後席の居住空間は身長172cmのリポーターのドライビングポジション基準で頭上に14cm、ひざ回りに20cmもの余裕がある。しかも前席に対して座面がアップライトにセットされ、前方見晴らし性は抜群。実際のスペース以上のゆとり感、爽快な着座感が得られるのだ。また、後席用エアコン吹き出し口も完備し、今年の猛暑の中でも快適に過ごし移動することができる。

ラゲッジは開口部地上高70cm、極めてスクエアで使いやすいフロアは幅103cm、通常奥行き85.5cm、高さ82cmと広大。さらに7:3分割の後席を格納すれば、フロア長152cm、最大奥行き177cmに達する。後席3側だけ格納すれば、4人乗車+愛犬+大荷物というフォーメーションも可能になるから実に使いやすい。

さて、クーガの運転席に着座すれば、シートのかけ心地はゆったり快適そのもの。アルミ調パネルのあしらいが洗練された高級感をかもしだす。インパネの眺め(と奥行き)は実はフォーカスそのもの。ゆえに運転感覚もSUVというより、ちょっと背の高いフォーカス(ハッチバックモデル)というイメージになる。

短時間ながら試乗した18インチタイヤを履くタイタニアムで走りだせば、発進は極めて滑らかかつ静か。パワステは重目の設定で、骨太な走りを予感させるものだ。市街地、低速域の乗り心地は荒れた路面でこそ一瞬、硬さを感じるものの、角が取れているため決して不快ではない。ブレーキは剛性感があり、コントロール性も文句なしである。高速道路に乗れば、クーガの魅力は一段と際立つ。合流でアクセルを踏みつければ、実に伸びやかでゆとりあるパワー、トルクをウルトラスムーズに発揮し、スピードコントロールもまた自在。路面のつなぎ目、キツい段差を乗り越えても、しなやかかつ揺れを一発で収束するボディー、サスペンションが素晴らしくいい仕事をしてくれるのだ。

カーブに突っ込んでも、急激なレーンチェンジを試みても、まるでスポーティーハッチバックのフォーカスをドライブしているかのような、SUVにありがちな腰高感皆無に近い運転感覚、安定感、水平感覚の挙動を示すあたりはもはや感動モノである。

インテリジェントAWDシステムは前後トルク配分を緻密な制御によって100~0、0~100の範囲で自動配分。オフロードの走破性に貢献するだけでなく、オンロードでのアンダー/オーバーステアを補正し、最適な操縦性と最大のトラクションが得られるように作動。それにカーブなどでの安定性とアジリティを高める、前輪左右のブレーキを利用したトルクベクタリングコントロールも加わるのだから、運転初心者からベテランにドライバーに至るまで、実に心強い相棒、愛車になりうるはずだ。

一方、17インチタイヤを履くトレンドは、基本的なSUVらしからぬ乗り味、フットワーク性能、絶大なる安定感はタイタニアムとほぼ同一。走りはより軽快になるが、さすがにパワー感、エンジンを回した時の伸びやかさでは2リットルエコブーストのタイタニアムに譲り、エンジン性能は穏やかな印象だった。もちろんそれは、12.7km/リットルという好燃費を実現するための、エコ指向の出力制御によるところだろう。

個人的なお薦めはタイタニアム。SUVでありながら、フォーカスさながらのスポーティーで爽快な走りが気持ち良く、走りのゆとり、質感はもちろん、レーザーセンサーによる自動ブレーキ「アクティブ・シティー・ストップ」の装備も含め、60万円の価格差に見合うものと思えるからだ。

ちなみにフォーカスなどと同様にインダッシュナビは装着できず、SONY製オーディオは英語のみの表示だが、フォーカスより小回り性に優れる点は注目に値する(フォーカス6.0m、クーガ5.6m)。

■5つ星評価
パッケージング :★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★


青山尚暉|モータージャーナリスト/ドックライフプロデューサー
自動車雑誌編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に執筆。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイト、ペットとドライブ関連のテレビ番組、イベントも手がける。現在、ドッグライフプロデューサーとしての活動も広げている。
《青山尚暉》

特集

page top