世界大学ランキング指標を再考、筑波大とトムソン・ロイターが新発表 | Push on! Mycar-life

世界大学ランキング指標を再考、筑波大とトムソン・ロイターが新発表

 筑波大学は、大学における分野別の評価指標の設定と評価実施を提案しており、その第1弾として世界的情報サービス企業のトムソン・ロイターとの共同研究により、体育・スポーツ科学分野における新たな評価軸の開発を実施、同分野の世界的に卓越した大学を発表した。

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 筑波大学は、大学における分野別の評価指標の設定と評価実施を提案しており、その第1弾として世界的情報サービス企業のトムソン・ロイターとの共同研究により、体育・スポーツ科学分野における新たな評価軸の開発を実施した。また、同分野の世界的に卓越した大学を発表した。

 現在さまざまな機関で発表される世界大学ランキングは、大学の多岐にわたる活動を1つの評価軸で一元的に評価しているものが多く、必ずしも各大学の強みや特徴を表すものになっていない実情があるという。筑波大学では、大学評価の項目や方法が実施機関ごとに異なっていることを指摘し、分野別の評価指標の設定と評価の実施を提案。今回、第1弾としてトムソン・ロイターとの共同研究を実施したという。

 調査は、2015年1月~6月にわたり、世界各国の体育・スポーツ科学分野の単科大学および体育・スポーツ科学分野の教育研究部門を持つ98大学にアンケートを実施。筑波大学、早稲田大学、鹿屋体育大学の日本の3大学のほか、米国、カナダ、英国、オーストラリア、韓国など、回答を得た13か国19大学を対象に分析を実施した。トムソン・ロイターはデータおよびテクニカル面で研究をサポートした。

 評価方法は、「教育」「研究」「競技」の3カテゴリーについて「博士号授与数」や「研究資金の総額」「世界選手権でのメダル数」など全35項目の評価指標を設定、それぞれ「Low」「Mid」「High」の3段階の重み付けを行い、収集データの順位を得点化したものと重み付けを掛け合わせたものでカテゴリーごとに合計点を算出し、「教育」35%、「研究」50%、「競技」15%の比率で総合性を評価する得点を算出した。

 研究では、各カテゴリーおよび総合性について最大得点の70%以上を獲得した大学を「体育・スポーツ科学分野で世界的に卓越した大学」と判定。筑波大学、Loughborough University(英国)、University of Calgary(カナダ)の3大学を総合的に卓越性が認められる大学としたほか、3大学に早稲田大学、National Taiwan Normal University(台湾)、University of Porto(ポルトガル)、Auckland University of Technology(ニュージーランド)を加えた7大学を各カテゴリーにおいて卓越性が認められる大学とした。

 筑波大学とトムソン・ロイターでは、今後より多くの参加大学を募り、指標の改善を図りながら定期的に分析の継続を行う予定だという。

《畑山望》
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