“ハイレゾ”最前線!! 「システム構築術」と「醍醐味」を 詳細リサーチ! #3: BMW・X4 by Sound station Av Kansai | Push on! Mycar-life

“ハイレゾ”最前線!! 「システム構築術」と「醍醐味」を 詳細リサーチ! #3: BMW・X4 by Sound station Av Kansai

カーオーディオにおける“ハイレゾ”の最新事情を4回にわたってリポートしている。今週は、大阪府の実力ショップ、サウンドステーション AV Kansai 堺店のデモカー、BMW・X4をご紹介する。このクルマに搭載されたシステム、そしてそのサウンドをリポートしながら、“ハイレゾ”の魅力、楽しみ方を掘り下げていく。要熟読。

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“ハイレゾ”最前線!! 「システム構築術」と「醍醐味」を 詳細リサーチ!


カーオーディオにおける“ハイレゾ”の最新事情を4回にわたってリポートしている。今週は、大阪府の実力ショップ、サウンドステーション AV Kansai 堺店のデモカー、BMW・X4をご紹介する。このクルマに搭載されたシステム、そしてそのサウンドをリポートしながら、“ハイレゾ”の魅力、楽しみ方を掘り下げていく。要熟読。

最初に、このBMW・X4がどのように“ハイレゾ”を取り入れているのかを見ていこう。システムレイアウトは以下のとおりだ。

ヘッドユニットはオーディソン・Bit Play HD。プロセッサーには、ヘリックス・DSP PROを採用している。パワーアンプはブラックス・NOX4を2台。スピーカーレイアウトはフロント3ウェイ+サブウーファーで、ツイーターとミッドウーファーがモレル・スプリーモ 602、ミッドレンジが同・CDM 880、さらにサブウーファーがブラックス・マトリックス10、という構成である。


BMW・X4 by Av KansaiBMW・X4 by Av Kansai

BMW・X4 by Av Kansai


さて、当システムにおけるポイントを解説していきたい。注目すべきは2点。1点目は、“ハイレゾ”プレーヤーとして「Bit Play HD」が選ばれているところだ。

ところで、“ハイレゾ”を車内に導入しようと思ったとき、再生機器として何をチョイスするか、ここが最初の悩みどころとなる。いろいろな観点があり、例えば、クルマの中でも外でも“ハイレゾ”を楽しみたいと考えれば、ポータブルデジタルプレーヤーやスマホという選択肢もある。それに対し、このBMW・X4では、カー専用機である「Bit Play HD」をチョイスしている。

この選択によって得られる利点は、“スマートな取り付け”が可能となること。本体をヒドゥンして取り付けて、コントロール情報等は車載モニターに表示。結果、「カーオーディオをインテリアにビルトインさせる」ことができるのだ。カーオーディオをカスタマイズする際、ストック状態をキープしたいというニーズは少なくなく、それに応え得る形で、“ハイレゾ”が導入されている、という次第なのである。

そして、当システムのポイントの2点目は、「Bit Play HD」と「DSP PRO」が組み合わされているところ。現在、“ハイレゾ”をそのままの状態で扱えるDSPは「DSP PRO」のみなので、この組み合わせは自然の成り行きであるのだが、この2機種の併用には利点がある。それは、“D/Dコンバーターを挟む必要がない”こと。他の“ハイレゾ”再生プレーヤーを使用する場合、とかく何らかの“D/Dコンバーター”が必要となりがちだが、この組み合わせにおいてはダイレクト接続が可能。合理性が高いのだ。


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ところで、「DSP PRO」は巷で評判のDSPだ。この際なので、当機の優れた点はどこにあるのかも、Av Kansai の岩元さんにお訊きしてみた。

まずは、素の音が良いこと、を上げていただいた。その上でさらに、きめ細やかな調整が可能であることもストロングポイントだという。象徴的なのはイコライザーと、サブウーファーの位相調整機能。

イコライザーは“30バンドイコライザー”であり、1/24オクターブ微調整機能が付加されていることが利点。しかも各chごと個別に調整することが可能。通常のハイエンドDSPでは、“左右独立”がスタンダードだが、当機では、“ch独立”なのだ。

サブウーファーの位相切り替えについては、ほぼ360度、バリアブルに位相をコントロール可能だ。“正相・逆相切り替え”がスタンダードだが、それとの差は相当に大きいという。タイムアライメントを詰めた後、最後、これを微調整することで、サブウーファーをジャストに前方定位させることができる、とのことだ。


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さて、気になるのはそのサウンドだ。ここからはサウンドインプレッションのリポートに入っていく。どのような音が聴けるのか、わくわくしながら試聴を開始した。

まずはCDクオリティである「44.1kHz/16bit」の音源から聴かせていただいた。

いやはや、とにもかくにもハイレベル…。まず驚かされたのは、リアリティ。各楽器の実在感が極限的で、まさにそこにあることを自然にイメージできた。さらにステージングが超リアル。前後関係を含めての立ち位置ががピンポイントでわかる。

その上で、各楽器の音色の質感が極上。実に心地良く耳に響く。

次に“ハイレゾ”を聴かせていただいた。

一聴して鳥肌が立った。頭で良さを分析するよりも先に、体でそれを感じ取れた。

情報量、S/N、解像度、それぞれが優れていることは間違いないのだが、それらについて細かく語る必要はない。音の生命力、エネルギーをこの上なく感じ取れるのだ。結果、感情を揺すぶられる…。圧巻だ。“ハイレゾ”がすごいのか、このクルマがすごいのか…。

ポテンシャルの高いシステムでは、かくも“ハイレゾ”のメリットは凄味を増す、ということだろう。“ハイレゾ”の実力を、改めて、身をもって思い知った。

この音を聴く機会があれば、それを逃すことのなきように。これを体験する価値は極めて高い。

さて、次週は岩元さんにお訊きした、“ハイレゾ”の魅力や攻略法をお伝えしていく。乞うご期待。

《太田祥三》

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