“ハイレゾ”最前線!! 「システム構築術」と「醍醐味」を 詳細リサーチ! #1: HONDA・ODYSSEY(オーナー:湯浅卓也さん)by GARAGE A | Push on! Mycar-life

“ハイレゾ”最前線!! 「システム構築術」と「醍醐味」を 詳細リサーチ! #1: HONDA・ODYSSEY(オーナー:湯浅卓也さん)by GARAGE A

カーオーディオにおいて、今もっともホットなキーワードと言えば、“ハイレゾ”だ。タイトル数も充実一途で、車内に“ハイレゾ”環境を持ち込むユーザーも加速度的に増加中。ではあるのだが、はてさて、始め時は“今”なのか、“先”なのか…。

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“ハイレゾ”最前線!! 「システム構築術」と「醍醐味」を 詳細リサーチ!


カーオーディオにおいて、今もっともホットなキーワードと言えば、“ハイレゾ”だ。タイトル数も充実一途で、車内に“ハイレゾ”環境を持ち込むユーザーも加速度的に増加中。ではあるのだが、はてさて、始め時は“今”なのか、“先”なのか…。

そこのところを浮き彫りにすべく、注目車両2台を徹底取材。どのようなシステムが構築されているのかをつぶさに紹介するとともに、それぞれを製作したインストーラーに、“ハイレゾ”の面白さと可能性を訊いていく。まず今週にご紹介するのは、群馬県の実力店・Garage A製作のホンダ・オデッセイ。そのシステムレイアウトとサウンドインプレションを、詳細にリポートする。

早速、システムレイアウトからご紹介していこう。

キーユニットである“ハイレゾ”の音源を再生するプレーヤーは、ホーム用のパイオニア・ステラノヴァ。そしてD/Dコンバーターとして発売直後のオーディオテクニカ・AT-HRD5を活用し、プロセッサーにはヘリックス・DSP-PROを使っている。コントロール部は以上だ。

パワーアンプは、フロント4ウェイ用にカロッツェリアX・RS-A99Xを左右独立で2台使い、サブウーファー用にはカロッツェリア・PRS-D700を2台採用している。スピーカー構成は以下のとおり。スーパーツイーターがカロッツェリア・TS-ST910、ツイーターがフォーカル・ユートピアBe、ミッドレンジとミッドウーファーをフォーカルのKRXシリーズで統一し、サブウーファーにはカロッツェリア・TS-W1RSを2発採用している。



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HONDA・ODYSSEY by GARAGE A

クルマで“ハイレゾ”システムを組もうとするとき、以下の2点が最初の悩みどころとなる。「1・“ハイレゾ”プレーヤーに何を使うか」、「2・それをどのようにシステムに組み込むか」だ。このクルマにおいてそれぞれがどのような観点で行われているのかをみていこう。

まずは「1」にパイオニア・ステラノヴァが選ばれていることについて。ポイントは4つある。

1点目は、外付けHDDの接続が可能であり大量の“ハイレゾ”音源をスマートに車内に持ち込めること。2点目は、操作をiPhone/iPadで行えること。3点目は、iPhone/iPadに同期した音源の再生ができること。4点目は、iPhone/iPadからの操作 & ハイレゾ信号伝送をWiFi経由でワイヤレスで行えること。iPhone/iPadは、システムの中で充電中を除いて、あくまでもフリー(ワイヤレス)。

ちなみにこれに関連してもう1つ利点がある。それはiPhone/iPadで“ハイレゾ再生”をしながら充電を同時に行える、というもの。通常、ハイレゾ信号をコネクターからケーブル経由で送ろうとすると、同時に充電はできないのだが、このシステムでは音楽伝送がWiFi。したがってコネクターから充電をしながらの使用が可能となるのである。



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HONDA・ODYSSEY by GARAGE A

そして「2」だ。このクルマではオーディオテクニカ・AT-HRD5を活用し、ステラノヴァのワイヤレスユニットのデジタルUSB出力をAT-HRD5に接続している(ステラノヴァはワイヤレスユニットのみを使用)。それをプロセッサーに接続可能な音声デジタル出力に変換し、プロセッサーに送り込む。AT-HRD5をチョイスしている理由は以下の2点だ。当モデルは、“ハイレゾ”音源を“ハイレゾ”のまま扱える唯一のカー専用機器であること。そして当機はシリーズ3代目の新製品。メーカー的な安心感、そして実力シリーズの新鋭機という信頼性を買ったわけだ。

また、ヘリックス・DSP-PROも、現状唯一の、“ハイレゾ”を“ハイレゾ”のままコントロール可能なカー専用プロセッサーだ。同機はなかなか評判が高い。音が良いともっぱら噂になっている。快進撃を続けるヒット製品だ。

さて、パイオニア・ステラノヴァを核とする、独特なシステムレイアウトが採用されているこのオデッセイ。その音は…。

一瞬の出音で、さすがは“ハイレゾ”と、唸らされた。情報量が豊富で、音がどこまでもきめ細やかで滑らか、かつ高密度。厚みがありコクがあり、リアルさが極限的だ。

そして、レンジの広さも特長的だ。ローエンドから伸びやかに再生し、高域の倍音成分も濃厚。そのあたりは大いに意識しているとのことで、低く伸びやかな低域再生を引き出すべくサブウーファーはステレオで鳴らし、かつボックス容量を大きめに確保。フロントを4ウェイとしたのも、高域のレンジを広げるためだ。それぞれが確実に、狙い通りの効果を発揮している。



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HONDA・ODYSSEY by GARAGE A

ところで、このクルマの音を聴くのはこれが初めてではないのだが、今回はチューニングがさらに煮詰められていて、これまでとはまた違った印象を受けた。以前はマイルドさが特長的で、上質さを前面に出したエレガントな音だったのだが、今はより鋭角的なサウンドとなっていて、音楽の説得力、感動力の表現に磨きがかけられていた。“ハイレゾ”の利点がさらに伸長した印象だ。

やはり“ハイレゾ”は聴き応えが違う。心に迫り来る迫力が違うのだ。このオデッセイはその魅力を余すことなく伝えていた。

さて次週は、このクルマを製作した、ガレージAの高橋さんにお訊きした、「“ハイレゾ”ならではの魅力」そして「“ハイレゾ”攻略法」をたっぷりとご紹介していく。次週もお楽しみに。

《太田祥三》
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