「音の素性が良い & 調整能力が高い」 だけじゃない! 『DIATONE SOUND.NAVI』の ポテンシャルを再検証!! #1: 前編 | Push on! Mycar-life

「音の素性が良い & 調整能力が高い」 だけじゃない! 『DIATONE SOUND.NAVI』の ポテンシャルを再検証!! #1: 前編

『DIATONE SOUND.NAVI』の実力と魅力をご紹介しようとすると、どうしても“音の素性の良さ”と“調整能力の高さ”に終始しがちになる。マイカーライフでもこれまで、それらについてたっぷりとリポートしてきた。しかし、実はそれら以外にも多々、魅力的な機能や優秀な能力が備わっている。『NR-MZ90』シリーズが発売されて約半年が過ぎた今改めて、これまで見落とされがちだった利点にスポットを当て、そうすることで『DIATONE SOUND.NAVI』の良さを再確認してみたいと思う。購入を検討中の人も、使っているいる人も、要熟読!

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「音の素性が良い & 調整能力が高い」 だけじゃない! 『DIATONE SOUND.NAVI』の ポテンシャルを再検証!!


『DIATONE SOUND.NAVI』の実力と魅力をご紹介しようとすると、どうしても“音の素性の良さ”と“調整能力の高さ”に終始しがちになる。マイカーライフでもこれまで、それらについてたっぷりとリポートしてきた。しかし、実はそれら以外にも多々、魅力的な機能や優秀な能力が備わっている。『NR-MZ90』シリーズが発売されて約半年が過ぎた今改めて、これまで見落とされがちだった利点にスポットを当て、そうすることで『DIATONE SOUND.NAVI』の良さを再確認してみたいと思う。購入を検討中の人も、使っているいる人も、要熟読!

『DIATONE SOUND.NAVI』の優れた音響性能を語ろうとすると、『32bit高音質D/Aコンバーター』や、『64bit演算コア・アジャスタブル FIR DSP』により実現される“フロント左右独立31バンド・アジャスタブル FIR グラフィックイコライザー”や“マルチウェイタイムアライメント”についての話が多くなる。実際、そこが大きなストロングポイントであるので、そうなってしまうのは致し方ないのだが、それにより、他のストロングポイントが埋もれがちだ。今回は、そこに焦点を当てていく。

今週は、2つの機能をクローズアップする。

まず1つ目は、“ピュア・エクステンド・ワイドサラウンド”。

これは、3ch以上の多chシステムにおけるサラウンドではなく、2chで再生されている音楽に対して効果を上げようとするタイプの“サラウンド”機能だ。残響音を強めて、コンサート会場のような臨場感を表現しようとする機能である。

このような機能は、各社の各ヘッドユニット等にもよく搭載されている。しかし、それらではほとんど場合、音に“にじみ”が出てしまいがち。これは、再生している楽曲の内容とはまったく関係なく、オーディオ側が画一的に残響音を付加しようとしているからだ。

それに対して、ダイヤトーンが独自で開発した“ピュア・エクステンド・ワイドサラウンド”では、再生している楽曲に含まれている左右の信号差による残響成分を取り出し、その残響音成分に対してFIR処理がなされ、それが拡張される。

この方式だと、もとの音源以外の音が付加されることがなく、左右の信号差がないセンター成分の音は影響を受けない。なので、センター位置が動いたり、音像がぼやけたりしない。他の機種が搭載している“サラウンド”機能とは別次元の、高品位なサラウンド感が得られるのだ。


Pure Extend Wide Surround設定


Hi-Fiの観点から言う、残響音を拡張するのはナシのようにも思えるが、音が置き換わることなくサラウンド感が味わえるのであるならば、これは“アリ”な機能だ。特にライブ音源では効果抜群。臨場感が増す。スタジオ録音であっても、雰囲気が変わって面白い。

この機能、『NR-MZ90』シリーズのユーザーでも、使っていない人は結構いるのではないだろうか。しかしオンにしてみると、思いのほか快適で、案外クセになる。効果の深さは10段階から選べるので、お好みで、厚くかけたり薄く目にしたり、気持ち良いポイントを探し出せる。『DIATONE SOUND.NAVI』ユーザーだけが体験できるスペシャル機能なのだから、この機能を眠らせておくのはもったいない。積極的に活用すべき機能の1つだ。

続いてご紹介するのは、“ローブースト”。カーオーディオ上級者がこの言葉を聴くと、いわゆる“ドンシャリ”サウンドを助長するだけの機能、とイメージする人もいるかもしれない。しかし、『DIATONE SOUND.NAVI』での“ローブースト”は他のそれとはひと味違う。どのように違うかというと…。


ローブーストがあるクロスオーバー設定画面


一般的な“ローブスト”機能では、低音域全体がブーストされるのであるが、『DIATONE SOUND.NAVI』では、サブウーファー帯域だけがブーストされる。

低域全体がブーストされると、サブウーファーの低音とミッドウーファーの低音が干渉して不自然な強調となってしまう。しかしサブウーファー帯域だけがブーストされると、サブウーファーとミッドウーファー間の繋がりに影響がでないし、音も自然なのだ。ナチュラルに低域の量感が増す。Hi-Fi方向の“ローブースト”だと考えてほしい。新ジャンルの機能なのだ。


DIATONE SOUND.NAVI


クローズアップしたい『DIATONE SOUND.NAVI』ならではの、しかし見落とされがちなストロングポイントは他にもまだまだある。次週も引き続き、それらを掘り下げていきたいと思う。お読み逃しなく。

《太田祥三》
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