スーパーハイエンドブランド “オーディオ ウェーブ”から 大注目のニューアンプ 『Aspire Pro』シリーズ登場!! #3: インプレッション・リポート Part.1 | Push on! Mycar-life

スーパーハイエンドブランド “オーディオ ウェーブ”から 大注目のニューアンプ 『Aspire Pro』シリーズ登場!! #3: インプレッション・リポート Part.1

“スーパーハイエンド・ブランド”としてその実力を認知されている“オーディオ ウェーブ”が、満を持して放つニュー・パワーアンプ『アスパイア・プロ』シリーズ。その全容をお届けしようとしている当週刊特集。今週からはいよいよ、インプレッション・リポートに入っていく。『アスパイア・プロ』シリーズの音質性能や、いかに…。

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スーパーハイエンドブランド “オーディオ ウェーブ”から 大注目のニューアンプ 『Aspire Pro』シリーズ登場!!


“スーパーハイエンド・ブランド”としてその実力を認知されている“オーディオ ウェーブ”が、満を持して放つニュー・パワーアンプ『アスパイア・プロ』シリーズ。その全容をお届けしようとしている当週刊特集。今週からはいよいよ、インプレッション・リポートに入っていく。『アスパイア・プロ』シリーズの音質性能や、いかに…。

早速、インプレッション・リポートを開始しよう。

今回、音を聴かせていただいたのは、シリーズ中唯一の、純粋なクラスA回路を搭載している『Aspire Pro CA』。

唯一の純A級アンプだが、シリーズ中、価格的には真ん中に位置している。2chモデルで、税抜価格は72万円。それに対して、クラスA/B回路搭載のスタンダード2chモデル、『Aspire Pro』は、税抜価格が60万円だ。もう1タイプがモノ・ブロックアンプだが、そちらは1chで55万円。その意味で言うと、シリーズを代表して聴くモデルとして、『Aspire Pro CA』は妥当だ。

(しかしながら、A/B級のモデルの音も聴かせていただこうと画策している。それについては、試聴できるモデルが日本に上陸次第、改めて緊急試聴を行う予定)


Aspire Pro CA


ところで皆さんもよくご存じのとおり、カーオーディオのパワーアンプは、多くがA/B級だ。最近はD級のアンプ(デジタルアンプ)も増えているが、まだまだ主流はA/B級。それに対して、A級のアンプはかなり数が少ない。

A級アンプは音質性能的には有利なのだが、出力が小さいこと、入力信号の有無に関わらず常に一定のアイドリング電流を供給するため、電力消費量や発熱量が多いことが弱点。それに対してA/B級は、A級回路とB級回路の良いとこ取りがされていて、音も良く効率も良い。なのでパワーアンプメーカー各社は、A級は敢えて捨てて、A/B級のパワーアンプをラインナップの中心に据えている、というわけだ。

しかし、『アスパイア・プロ』シリーズには純A級アンプが用意されている。これは、音質性能追求に対して多角的に取り組んだ結果であろう。A級、A/B級、モノ・ブロックと用意して、3様の音質性能を提示してくれている。


Aspire Pro CAAspire Pro CA


ただやはり、純A級アンプはスペシャルモデルだ。当機のアイドリング電流は、±16A。導入に際しては、車両の電源システムを確認するなどの注意が必要だろう。プロショップと十分に相談して、もろもろの対策を取った上でシステムに組み込むべきだ。

ちなみに、グラント・ヘイナン氏いわく、「ツイーターとミッドレンジをA級アンプで、ミッドウーファーをA/B級アンプで鳴らす、というのも面白い」とのことだった。参考にしてほしい。

あと、当モデルにのみ、クーリング用に静音タイプの電動ファンをヒートシンク部に3基搭載している。これが正常に機能する、風通しの良いところに取り付ける必要もある。

ところでこの電動ファンは、熱センサーと連動している。温度の上昇に応じてファンの回転スピードが変化するとのことだ。試聴時、アンプがどのくらい熱を持っているか確認してみたのだが、一般的なA級アンプと比べて、熱くなる度合いは低いように感じた。このファンは効いている。かつ、ファンの動作音もいたって静かだった。


Aspire Pro CAAspire Pro CAAspire Pro CA


さて、音について。

とその前に、まずは試聴システムをご紹介しておく。試聴会場は、“オーディオ ウェーブ”の正規輸入代理店、イース・コーポレーションの試聴室。PCに取り込んだFLACデータを、USB-DACを介してパワーアンプに送り込む、というシステムだ。スピーカーには、こちらもスーパーハイエンド・ブランド、“RSオーディオ”の『RS マスター2』(税抜価格:65万円)を使用。ケーブルは、スピーカーケーブルに“チェルノフ ケーブル”の『クラシック MKII SC/1』(税抜価格:9300円/m)、RCAケーブルに同『リファレンス IC265』(税抜価格:39万6000円/2ch 2.65m)、パワーケーブルには“モンスターカーオーディオ”の『MCA PF4』(税抜価格・3000円/m)をそれぞれ使っている。


Aspire Pro CA


さあ、このシステムに組み込んだ『Aspire Pro CA』の音とは…。

最初の出音を聴いてまず感じたのは、密度の濃さ。同試聴室ではこれまで、いろいろな製品の音を聴かせていただいているが、いつもとはひと味違う、濃密なサウンドを聴くことができた。

楽器の実在感も高い。そのものがそこにあるかのようにイメージできる。

ステージの立体感の表現も上々で、かつ、それぞれの楽器の位置関係(左右、前後含め)もリアルに感じ取れた。

高音は極めて繊細で、そして滑らか。実に上質だ。ボーカルにも充実感があり、艶、深み、伸び、それぞれが十二分。低域も重心が低く、上質だ。低さ、太さ、タイトさに加え、ドライブ感がたっぷり。スペックから見て取れる定格出力20W×2(4Ω)とは到底思えない程の力感があり、ぐいぐいと躍動する。

そして、このリアルさ、質感、音色は、かつて“オーディオ・ウェーブ”の上級機『CR』シリーズを聴いた時の印象と似ている。確実に『CR』シリーズのサウンド傾向を汲んでいる。

『アスパイア・プロ』シリーズ。このアンプは、ハイエンド・パワーアンプとしてトップレベルの実力を有している、と断言して良さそうだ。

次週以降は、そのあたりをさらに確認してきたので、それについてたっぷりとリポートしていきたいと思う。他ブランドのハイエンドアンプと、そして『CR』シリーズとの比較試聴の模様をお伝えする。お楽しみに。

《太田祥三》
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