サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #33: 第2章 『ロックフォード・フォズゲート』の魅力を探る! その3 フラッグシップスピーカー”T5”を聴く! | Push on! Mycar-life

サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど~なのよ?』 #33: 第2章 『ロックフォード・フォズゲート』の魅力を探る! その3 フラッグシップスピーカー”T5”を聴く!

#33:
第2章 『ロックフォード・フォズゲート』の魅力を探る!その3 フラッグシップスピーカー”T5”を聴く!

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サウンドステーション アンティフォン 松居 邦彦の『カーオーディオ そこんとこ、実際ど〜なのよ?』


#33:
第2章 『ロックフォード・フォズゲート』の魅力を探る!その3 フラッグシップスピーカー”T5”を聴く!


松居さんが語るロックフォードについてのインプレッション。3回目の今回は、最新フラッグシップスピーカー”T5”について。改めてアンティフォンの試聴室でお聴きいただいて、率直な印象を語っていただいた。


ロックフォードについての前回の続きをお話しさせていただく。

今回は、ロックフォードが「史上最強を創り出す」と言って発売したプレミアムなPOWERシリーズ2wayスピカーシスム”T5”を聴かせていただいた。

クルマではなく試聴室で、家庭用の機材を使って、エンクロージャーに収められた状態で試聴したみた。

正直、期待以上の性能にビックリした。

パイオニアのRSシリーズや、DIATONEのスピーカーを聴くと、ハイエンド・カーオーディオのドライバーユニットは、家庭用システムに使われているスピーカーよりランクが上なのではないかと感じるが、”T5”でも同じことを思った。

カーオーディオのハイエンドスピーカーをホームオーディオのシステムで鳴らした場合、音楽的なまとまり、完成度などは家庭用のハイエンド製品には及ばないのだが、聴き慣れた楽曲の今まで聴こえなかった音を発見出来たりする。解像度がとても高いのだ。”T5”でもそれを感じることができたのだ。


第2章 『ロックフォード・フォズゲート』の魅力を探る!::その3 フラッグシップスピーカー”T5”を聴く!


この”T5”が表現する世界は、僕が初めて奮発してアメリカ製のスピーカーJBL・L26を買った時のことを思い出させてくれた。

「音が乾いていて解像度が極めて高い」しかし神経質ではないのである。

メカニズムとしてレスポンスの速度が早いのだろう。センチメンタルは排除し、あくまでマシンの性能、スピーカーの場合は運動エネルギーへの変換効率の高さと耐入力の両立を目指し、ロックフォードらしいやり方で開発したんだろうと拝察する。

乾いた音は浸透性が強く、気持ちも高まる。「カリフォルニアサウンド」(80年代)を思い出してしまった。多少high上がりなバランスでもイライラしない、大音量も苦痛になりにくい。

緻密で分析的な音はそのまま音量を上げるとやかましくなるし、重厚な音も大音量になると重苦しい表現になってしまうが、”T5”ではそうはならない。

「眉間に皺をよせないで」このスピーカーを大音量で鳴らし、マーカス・ミラーのスラッピングベースをクルマの中で聴きたい、ロバータ・ガンバリーニのスキャットはどんなふうに聴こえるのだろうとか、想いが募る。

同じくロックフォードのT1000.4と組み合わせるとマッチョな世界になるだろう、JL AUDIOあたりと組み合わせると寛容なHi-Fiになるだろう、PHD ARTシリーズだったら気むずかしさも出せるかもしれないとか、いろいろな組み合わせを試してみたい衝動に駆られた。

「音が出た瞬間気持ちが良い」。

忘れていた大切なものを取り戻したいという気持にさせられた試聴だった。

”T5”の音には、正直、シビれた。

《松居邦彦》

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